このエントリーをはてなブックマークに追加
2009.04.12
uturowazarumono.jpg壱村仁「うつろわざるもの~ブレスオブファイアIV~」(1)


  会いに行く
必ず
キミに  



■3巻発売。
 西側のフォウ帝国と、東側の連合諸国。古くから戦争が続く両国は、長い闘いに疲弊しきり、一時休戦を余儀なくされていた。そんな中、砂漠で立ち往生する男女が一組がいた。戦争で傷ついた人々を慰問するため、前線の町へ向かったきり姿を消してしまった王女・エリーナを探すため、秘密裏に捜索に出ていたクレイと、エリーナの妹・ニーナである。やがて二人は、砂漠に倒れている少年を発見する。彼の名前はリュウ。誰かを探していると言う彼が見せる夢に、何かを感じた二人は、共に旅をすることを提案。リュウも承諾する。己の求める者を探すため、彼らは旅立つ   
 
 プレイステーション用RPGのコミカライズ作品です。私はこの作品やったことがないので、マンガが完全な初見。うーむ、どうなんでしょ、これ、結構背景を理解するのに苦労しました。RPGやファンタジーが好きで、こういう作品に対する免疫というか、読み方が分かっている方ならスンナリ入り込めるのでしょうが、私には少しハードル高かったかな、と。上記のあらまし紹介も、ウィキペディア参照しました。すみません。こういうのは実際にやってみるのが一番なのでしょうね、今度買ってきます。


うつろわざるもの
探す相手は違えど、持ちたる気持ちは同じと、リュウは快諾する。


 さて、今作の主人公はというと、砂漠で倒れていた少年・リュウ。そして、1巻ではほとんど登場しませんが、フォウルというもう一人の主人公がいます。ファンタジーなので背景を説明するとやたら長くなるのですが、最終目標となるのがフォウルとの合流。それを達成するために、エリーナ王女を探すクレイ・ニーナ御一行と共に旅をしていきます。そういった背景さえ一旦理解してしまえば、その後はスンナリ読み進めることが出来るんですよねね。
 
 ストーリー自体はしっかり組み上がっているため、残りは如何にスタイリッシュに、原作の雰囲気を壊さずに仕上げられるか、というのがポイントになってきます。Amazonの評価を見てみると、軒並み高評価なので、出来自体は非常に良いものになっているのでしょう。原作プレーした方は、一度手に取ってみてはどうでしょう。
 

【オトコ向け度:☆☆☆☆ 】
→この内容でアヴァルスなのは不思議。腐御用達ゲームだったりするんですか?個人的にはそんな感じを受けることはなかったので。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→原作未プレイ者からするとここが妥当かな、と。経験者ないし、こういう作品が好きな方にはハマるんじゃないでしょうか。


作品DATA
■著者:壱村仁
■出版社:マッグガーデン
■レーベル:ブレイドコミックスアヴァルス
■掲載誌:コミックブレイドアヴァルス(07年11月号~連載中)
■既刊3巻

カテゴリ「ComicBlade avarus」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。