
お花に託する想い
お花の向こうにいる人を想う気持ち
お花ってこんなに
人の気持ちに関われる仕事なんだ
■3巻発売、完結しました。
専門学校の、いけばな芸術コース。ここで学んでいるのはたったの15人。多くの生徒が華道の師範免状や専門士などの資格取得を目的に入学する。が、実際は親のススメや花嫁修行程度に考えている、「とりあえず」的な雰囲気も色濃く漂う。決して目的は一つじゃない。みんな、それぞれ事情を、それぞれ想いを抱えながら、日々を送っている。けれど、それでも皆に共通して言えることがある、それは、花が好きだってこと
専門学校の生け花芸術コースに通う生徒たちの様子を描く、青春ストーリーです。一応各回ごとに、一人ひとりのキャラたちにスポットを当てて話が描かれるのですが、視点はヒロイン・南侑生に固定されています。一番純朴で、一番花に対して真剣かつ誠実な彼女は、個性的なクラスメイトたちに振り回されがち。当然面倒にも巻き込まれていき、そこから話を展開。花を通して、生徒それぞれの想いや人生を映し出していきます。

そういえば来月は母の日ですね。ベタにカーネーションでも贈ってみようかしら。
毎回毎回希望が見える形で終わるのは好印象ですね。やはり花には優しい話がよく似合う。ヒロインも、実直でありながら、少し気弱な性格と、この作品の主役にはもってこい。ただそれが結果的に、少々真面目すぎる雰囲気を作り出す要因になっている感じも。説教臭いとかってワケではないのですが、もうちょっとどうにもならない負の展開が入ってきても良いんじゃないかな。でもそれだと逆に良さが消えてしまうのか…。優しく温かい物語が好きな方にはうってつけの作品だと思います。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】
→男女というよりも年齢や、個人の好みによりそう。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→真面目で優しいお話。そういうお話が読めるのは幸せではあるのですが、その分インパクトには欠けます。表紙から受ける印象通りの内容だと思いますので、それを参考に吟味してみてください。
作品DATA
■著者:埜納タオ/槙佑子
■出版社:講談社
■レーベル:KC KIss
■掲載誌:One More Kiss,Kiss
■全3巻