
私のは
多分それなのだ
生まれてはじめての恋だったから
私はいつまでもそれにとらわれてしまう
■アニメ化(→公式サイト)も決定、4巻発売しました。
鎌倉の進学校・松岡女子高校に入学した万城目ふみ(通称ふみちゃん)は、入学式に行く電車の中で、10年ぶりに幼なじみの奥平あきら(通称あーちゃん)に再会する。あーちゃんは、同じ鎌倉のお嬢様学校・藤が谷女学院に通うらしい。同じ方向への通学ということで、程なく二人は一緒に登校するようになる
あらすじ紹介の切りどころが難しい作品ですね。「放浪息子

あーちゃんはこのスタンスだからこそ可愛いと思うのですが…。でも恋する姿も確かに見てみたい…。
2校が舞台となるので、結構な人数が序盤から登場します。そのためしっかり人物を掴んでおかないと、読み進めるのに苦労するかもしれません。舞台と人物が入り乱れるんです。各人それぞれに恋やら何やらの悩みを抱えており、物語を彩ります。本線はふみちゃんとあーちゃんの恋模様…になるはず。しかしあーちゃんはノン気。個人的にはそんなノン気なあーちゃんが大好きなので、このままのラインを保って欲しいな、なんて願いがありつつも、実際はそうは行かないのでしょうね。だってそれじゃあ話が進まないもの。
「百合だから良い」というよりは、「志村貴子だから良い」という感じの作品です。雰囲気で読め!とはいかにも粗雑な言い回しになってしまいますが、志村貴子作品に関して言えば、それ以上の推薦の言葉が見つかりません。この作品も、本来持ちたる志村作品の雰囲気に加え、鎌倉という舞台設定が非常に良い形でマッチ。また、全ての登場人物が、自分の意志で動いている。誰一人として、物語のために動かされている人がいない印象。百合が苦手な方でも読める良作だと思います。当然オススメ。
ちなみに「青い花」というタイトルは、ノヴァーリスの小説
【オトコ向け度:☆☆☆☆ 】
→男も余裕でいけるけど、造り的には女性向けな感じです。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→まぁとりあえず読んでみれば分かるよ、と。
作品DATA
■著者:志村貴子
■出版社:太田出版
■レーベル:f×COMICS
■掲載誌:マンガ・エロティクスF(2004年vol.30~連載中)
■既刊4巻
■各952円+税