このエントリーをはてなブックマークに追加
2009.05.15
kodpureanimal.jpg栄羽弥「コスプレ★アニマル」(1)


女のコにだって夢のHシチュエーションてあるよね?
あたしの場合それが制服H♡なだけ…
やっぱヤバいか…



■11巻発売。
 リカ、19歳。10代崖っぷちの短大生。彼女には、ちょっと悩ましい性癖が…。それは、制服萌え。制服男子を見るのも、自分が制服着るのも大好き。夜な夜な高校時代の制服を着て、悦に浸っている。そんな彼女の夢は、どーんとでっかく(?)コスプレH!!しかし、この恥ずかしい夢を、誰にも認めてもらえずにいる。そんなある日、気まぐれから登録した出会い系サイトで、イケメン男子高校生に出会う。もちろん自分は女子高生のフリですよ。そしたらアレ…なんだかイイ感じになって…!?

 コスプレマニアが出会った相手は、何と男子高校生。コスプレHが夢と語る短大生と、年上の彼女を手玉にとる男子高校生との日々を描いた、エロ系ラブコメです。まぁあらすじよんでいただければ大体解ると思います。要はコスプレ好きの女のコの願望を満たす、エロ特化のラブコメ。エロというと何かと少コミが取沙汰されますが、講談社にもエロという流れは確実にあったりします。H特集の読切り集とかはむしろ講談社のが多いんじゃないかってぐらい。そんな中の代表格とも言えるのが、こちらの作品です。


コスプレアニマル
全然余裕じゃないですか?でも設定で、大人っぽい服装が似合うとなっているので、そのギャップに関する悩みも彼女の中にあったのでしょう。


 一言で表すならば、コスプレ特化した少女マンガ版「ふたりエッチ」。ただしHに関するテクニックや、豆知識などが入るわけではなく、ふたりの関係性に重点が置かれます。男女のセックス観の違いとも言えるかもしれませんが、実際の所はよくわかりません。
 
 作中で「19歳で崖っぷち」とあったのは驚きました。恐らく女子高生は、女子高生でなくなる=一種の商品価値がなくなるという感覚があるのでしょう。昔ほどではないにせよ、女子高生ってのは一つのブランドであって、彼女たちもそれを自覚している。デザート読者は10代~20代が中心なのですが、10代の読者は、女子高生でなくなった自分の将来を案じつつ読み、20代の読者は、自分の中にある性に関する願望と重ねながら読むんじゃないでしょうか。だとしたら、この設定は実に絶妙だなぁ、と。まぁ個人的な感覚では、女子高生も19の短大生も大して変わらんと思うのですが。っていうかむしろ20代で制服とかのが良くないですか!?…すみません、取り乱しました。
 
 1巻ではたったの2話しか収録されていないので、もし読むのでしたら、とりあえず2巻まで購入することをお薦めします。


【オトコ向け度:☆    】
→出会い系で出会った男の子との、エロいお話。こういうヒロインやストーリーは、男性は嫌いでしょう。「節操がない!」って思いますよね。
【私的お薦め度:☆☆   】
→このマンガで求められているものを、私は求めていないというだけ(だって男のコだもん)。性格的にも、お薦めするような作品ではないと思うんですが、作品自体は良く出来てるんじゃないでしょうか。単にエロ追求だけでは、二桁も単行本が出ることはまずありません。


作品DATA
■著者:栄羽弥
■出版社:講談社
■レーベル:KCデザート
■掲載誌:デザート(平成16年10月号~連載中)
■既刊11巻

■購入する→Amazonbk1


カテゴリ「デザート」コメント (3)トラックバック(0)TOP▲
コメント

このコメントは管理人のみ閲覧できます
From:  * 2011/06/04 13:00 *  * [Edit] *  top↑
エロイけど、すっごいはまりました^^私この本大好きです
From: ひかる * 2011/06/06 16:05 * URL * [Edit] *  top↑
自分は、元よりアラタの方がスキでーーーーーーーーーーす@^-^@
From: 小山 * 2011/06/18 12:13 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。