
無限に存在する縁の中から
たったひとつ結ばれるべき縁をつなぐ
それが「結び」なんだよ
■6巻発売しました。
元気一杯の高校生・梧桐茅子は、他人の「赤い糸」が見える能力を持っていた。その力を生かして、縁結びの占いをして小銭を稼いでいたのだが、とある出来事をきっかけに、神器「五色の糸」の一つ「白銀」の使い手として選ばれてしまう。しかし茅子にはいい迷惑。どうにかして契約を解除するため、そのまま神器の使い手集団「結び屋」に加わり、方法を探ることに。しかし人の縁を結ぶこの陰陽師集団は、イケメン師範を筆頭に、皆曲者揃い。思わぬ形で始まった、茅子の結び屋生活は前途多難!?
人の縁(恋愛とは限らない)を結ぶ陰陽師「結び屋」を描いた、アクションファンタジーです。ひょんなことから神器「白銀」の使い手に選ばれた茅子ですが、それには思わぬ副作用が。それは、力を手に入れる代わりに、運命に縛られる=一番大切な縁が断たれてしまうこと。彼女にとっての一番の縁は、「自立した大人になること」。故にその縁が断ち切られ、子供の姿になってしまいます。そうなっては普段の生活に支障が出るということで、「結び屋」の師範の家にお世話になりながら契約解除の道を探ることに。この師範と茅子には、過去にとある縁があって、今回の出来事も決して偶然からではなく、起こるべくして起きていたりします。話は、茅子の結び屋としての成長を描くと共に、さらにもう一回り大きい物語(過去に起因する)を用意し、展開させていきます。

神器の力を使っているときだけ元の姿になれるが、普段は幼女の姿。
「結び屋」ではなく「縛り屋」となっているのは、彼女の縁を結ぶスタイルが、導き出すというよりも、力で縛り付ける感じに近いから。そのためタイトルは異様にエロを想像させるものになっていますが、内容は至って健全なファンタジーです。というかここまで動きと設定で引っぱり込む正攻法の作品は、最近では珍しいぐらい。毎回毎回飽きさせず、動きをつけて話を進行、キャラクターもそれぞれ立っていて、また全体を通して大きな物語が動くので、読んでいてとってもワクワクします。これは良作じゃないでしょうか。アニメ化の線は薄いとは思いますが、ぜひしてもらいたいなぁ。
イメージ的にはなんだろ、「GS美神」とか?登場人物の男性率は高めですが、鼻につくようなキャラもほとんどおらず、性別問わず読みやすい作品に仕上がっていると思います。作画、キャラ付けともに、なんとなく20代あたりの人に受け入れられそうな感じ。当然オススメ。
【オトコ向け度:☆☆☆☆ 】
→これがなかなか面白い。少女マンガ的なキャラは師範ぐらい?テンポも良く、恋愛もアッサリ目。男性にも読みやすいと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→良作ファンタジー。秋田書店は色々と捻って耽美な方向へ持っていくことが多いのですが、あえての正攻法、非常に面白い作品になっています。時代にはそぐわないかもしれませんが、こういう作品こそアニメ化してもらいたいです。
作品DATA
■著者:竹内未来
■出版社:秋田書店
■レーベル:プリンセスコミックス
■掲載誌:プリンセスGOLD(2006年7+8月号~連載中)
■既刊6巻
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