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Tag [オススメ] 2009.05.29
hujyoshissu.jpg御徒町鳩「腐女子っス!」(1)


恋って一体
なんなんでしょう



■2巻発売しました。
 コスプレイヤーのユキ、同人マンガ描きのめぐみ、そして同人小説描きのえり。3人は同じ高校に通う、仲良し“腐女子高生”。腐女子高生には、3次元の恋愛なんて無縁?いえいえ、2次元に腐りながら、ちゃんと3次元でも恋愛しちゃうんです。でもやっぱり、腐女子ってハードル高いですよね?男の子にとって。愛する趣味と愛する相手、その間で、今日も彼女達は悩み、腐り、萌え死にするんです!?

 腐女子高生の趣味・友情・恋愛を描いた、青春グラフィティです。もうすっかり標準語として定着しつつある「腐女子」。そんな彼女達は、一体どんな恋愛をするのか。腐女子を笑いのネタにせず、真っ正面から描いた作品でございます。だからこれは「腐女子マンガ」じゃなく、「青春マンガ」なんだと言っておきます。そういうスタンスで腐女子を描くからこそ、その痛さや真剣さ、面白さが浮かび上がってくる。腐女子をネタにした作品は数多く出てきていますが、この作品はそれらとは一線を画すような気がしますね。


腐女子っス!
この姿勢が大事なんじゃないですかね。無理に迎合する必要はないと。


 「腐女子がこんなにモテるはずがない!!」なんてツッコミもありそうですが、実際はどうなんでしょ?ガチの腐女子を目にしたことがない私は何も言うことができません。しかしこの作品を読んで思うのは、腐女子って、自分を「腐女子」って枠にカテゴライズしてアイデンティティを確立してしまっているのが良くないのではないか、ということ。“腐”って人間を構成する中での一部分に過ぎないと思うんですよ。イメージとしては、自分⊃腐。だけど腐女子の方々は、それに懸けるモノ(情熱・お金・時間etc...)が大きすぎるあまり、自分=腐ないし自分⊂腐ぐらいの勢いで自分を捉えているんじゃないのかなぁ、と。だから好きな人へも、自分ではなく、趣味を理解してもらおうというベクトルに。いや、実際はどうなのか知らんけど。

 要は、趣味を理解してもらうのも良いけど、とりあえず自分を理解してもらえればいいんじゃない?と。逆に言うと、好きな相手の趣味を理解するのではなく、ソレが好きな当人への理解をまず心がけよう、と。ま、自分への戒めみたいなものですかね。これは腐に限らず、全ての趣味に言えることですので。ってなんだか話がだいぶ飛びましたが、要はオススメってことです。腐に理解のある方もない方も、是非読んでみてください。


【オトコ向け度:☆☆☆  】
→腐女子について知るのなら、「腐女子彼女」(→レビュー)よりもこちらのほうが良いかもしれません。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→3者3様の恋愛模様。面白いと思いますよ。

■御徒町鳩さんの他作品レビュー
*新作レビュー* 御徒町鳩「みどりのまきば」

作品DATA
■著者:御徒町鳩
■出版社:角川グループパブリッシング
■レーベル:シルフコミックス
■掲載誌:SYLPH(vol.3~連載中)
■既刊2巻
■価格:各580円+税

■購入する→Amazonbk1


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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