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2009.05.30
barajyounokiss.jpg硝音あや「薔薇嬢のキス」(1)


支配者よ、命令を   


■2巻発売しました。
 高校生の八麻本アニスは、ある日お守りだったチョーカーを失くしてしまう。「チョーカーをはずすと、罰が下る」幼い頃からそう言い聞かせられてきたアニスは、何としてもそのチョーカーを取り戻そうとする。そして見つけた怪しい影。その影を追いかけていくと、その先にはなにやら大きな化け物が。これが罰!?突然の事態にへたり込んだアニスを救ったのは、1枚のカードだった。側で見ていた先生に言われた通り、持っていたカードにキスをすると、目の前に自分を護るナイトが現れて…!?

 ファンタジーですけど細かいジャンルは何になるんでしょう?むしろ学園コメディの香りすらします。さて、お話の背景はこう   遠い昔、再び現れるであろう「魔人」が現れたときのために、それに対抗しうる力=支配者・薔薇嬢と彼女を護る騎士を復活させる契約(薔薇の契約)が結ばれた。そしてこの時代に、アニス他騎士達にそれが発現した、と。ちなみに騎士は4人。それも最初から全員いるので、ハーレム状態です。その相手は、学園でも有名な4人。その本線は楓。普段からよく喧嘩をしている二人ですが、この契約を通じて心通わせていく…のではないかな、と。薔薇嬢が所有する、それぞれのカードにキスをすることによって騎士が召還され、また騎士が使う魔法は薔薇嬢の血を代償として使わなくてはならないという制約があります。


薔薇城のキス
CV:釘宮理恵。それ以外考えられない。


 ビジュアルといい、設定といい、どうしたってアニスを「ゼロの使い魔」のルイズと重ねてしまいます。ツンデレヒロインに、キスで召還される騎士たち。もうゼロの使い魔でいいじゃん、と。とにかくこう言うヒロインは、ツンデレ好きとしてはたまらないわけで。ええ、当然脳内では釘宮理恵さんボイスで再生されておりますとも。このキャラは男性にもウケるでしょうね。まぁそれに負けず劣らず男キャラも作られた感のある面々が揃っていますが。

 舞台背景の設定は決して丁寧とは言えないですし、能力やキャラも無駄遣いしている感があるのですが、それはそれで全然OK。このテの話はキャラをどれだけ楽しめるかが重要なので、物語はそこまで凝っていなくて良いのです。というか、この無駄遣い感が個人的には好き。どこに収束させても、私は満足する気が。まさに「萌え」に走ったファンタジー作品と言えるでしょう。


【オトコ向け度:☆☆☆  】
→ヒロインは男性読者獲得への大きな原動力となる。ただ騎士たちをどう捉えるかが問題。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→ストーリー的にはどうだろうとは思いつつも、結構楽しめてしまいます。表紙が気に入ったのなら買って良いと思いますよ。


作品DATA
■著者:硝音あや
■出版社:角川書店
■レーベル:あすかコミックスDX
■掲載誌:Asuka(2008年8月号~連載中)
■既刊2巻
■価格:各540円+税

■購入する→Amazonbk1


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