
あたしはただ
知りたいだけよ
あなたのなにが嘘で
なにが真実なのか
■2巻発売しました。
19世紀イギリス。妖精を見ることができるリディアは、フェアリードクターとして修行中の身。しかし、妖精を見ることが出来ない周囲の人々には、変人扱いされている。そんなある日、大学教授をしている父からロンドンへ呼び出しの手紙が。意気揚々とロンドンへ向かうが、その途中何者かに身柄を拘束され、そのまま誘拐されてしまう。彼女をさらったのは、妖精国の領主・青騎士伯爵の末裔を名乗るエドガーという男。何やら、伝説となっている宝剣を探し出すのに、フェアリードクターの力が必要なのだという。どうすることもできないリディアは、とりあえず大人しく彼についていくことにするが…
人気小説のコミカライズ作品。妖精と宝剣をめぐるファンタジー小説で、昨年アニメ化もされています(→公式HP)。妖精を見ることができるリディアと、公爵家の末裔・エドガーを中心に、妖精絡みの事件と、エドガーの過去絡みの出来事を乗り越え、結ばれていくというお話(になると思う)。舞台は19世紀のイギリスと、産業革命後の世界が舞台。故に妖精というファンタジックな要素を扱いながらも、その舞台は非常に現代的で、そのミスマッチ感が話に広がりと面白みを加えます。原作小説は20巻近く刊行されており、これを全てカバーするとなると、一体どれほどかかるのだろうと若干心配になったり。

新聞を読むニコ。ネコじゃありません、妖精です。この絵が妙にツボ。
ファンタジー作品ですが、描くのは人間関係が主で、妖精はあくまでスパイスという感じ。エドガーをとりまく因縁中心に話が進みますが、最終的にはリディアとエドガーのラブロマンスというところに落ち着きます(多分)。ただし序盤は恋愛要素は薄く、あくまで人としての絆を深めるという感じ。ま、それぐらいの方が個人的には好きなんですけどね。
原作小説の表紙と違い、かなり線が細いです。よい意味でスマート。ヒロインのリディアもこちらの方が好きですね。って原作はほとんど読んだ事無いので、ああだこうだ言えないのですが…。ただこの世界感ならこちらの方がマッチするな、と勝手に思っているわけです、ハイ。一つのシリーズを1~2巻ごとでまとめてくるのでしょうか。今回のシリーズは2巻で完結。買うのなら2冊同時に買うとよいかもしれません。
【オトコ向け度:☆☆ 】
→基本は女性向けでしょうが、毛嫌いするような要素もないですし、気になる方は読んでみてはいかがでしょう。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→原作は大人気。コミックも良い出来だと思います。ただシリーズごとの完結があるとはいえ、先が長いのはわかっているので、それを我慢できるかどうかが大切。
作品DATA
■著者:香魚子/谷瑞恵
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:ザマーガレット(平成20年10月号~連載中)
■既刊2巻
■価格:各400円+税
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