このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2009.06.18
stardust-wink.jpg春田なな「スターダスト★ウインク」(1)


手をつないだのは何年ぶりだろう
いつから つながなくなったんだろう
昔とは違う2人の手に
胸の奥でなにかが変わる音がした



■302号室の杏菜、301号室の颯、303号室の日向。生まれてからもうすぐ15年、3人はずっと同じマンションで育ってきた。普通に育った杏菜に対し、予想以上に整って育った颯と日向は、いつも女子達の話題の中心。ときにそれが災いして、自分の恋路を邪魔されることも…。けれど2人と一緒にいるのは楽しいし、これからもずっとこのまま一緒にいたい。ところがある日、颯から思いもよらないことを言われて…!?

 イケメンの幼なじみ2人との、恋のシーソーゲーム(死語?)を描いたラブコメディです。いくら2人がイケメンとはいえ、幼なじみである以上イケメンっぷりを感じることは到底不可能。そのため2人に恋心を抱くことはなく、あくまで仲の良い幼なじみ。そんな杏菜が想いを寄せるのは、1つ上の榎本先輩。先輩の卒業の日に思い切って想いを伝えるも、2人のどちらかと付き合っていると勘違いされて、撃沈。2人とつるんでいる以上、一生恋人なんかできやしない!そのことを友達に指摘され、颯にその事を伝えると、なんと颯から告白されてしまう。で、杏菜はとりあえず颯と付き合うことになるのですが、3人の関係の変化(=恋人になる以上、3人でいることはできない)に戸惑いを覚え、思い悩みます。


スターダストウインク
言いたいことをバシッと言ってくれるクラスメイト・瑠衣。アンタがいてくれて本当に良かった。


 少女漫画のヒロインは、誰もがある程度の身勝手さを持っています(そもそも恋愛というものは基本身勝手であるものだと思う)。そして中には当然、その身勝手さが強めに出たキャラがいるわけですが、このヒロイン・杏菜もそのタイプ。というか、近年稀に見る身勝手さですよ、この子。まず先輩に2度目の告白をしOKを貰うも、キスを迫られた流れから蹴り→一方的に別れを告げる。さらにその後颯と付き合うも、彼からの「誕生日は二人で過ごしたい」というお願いを拒否。それを日向に相談し、日向からそのことをたしなめられるも、逆上して「3人で過ごせないなら別れる」宣言。結局颯が空気を読み、「別れて元に戻ろう」・・・と言う流れになっております。鈍感設定があるとはいえ、それでもこの身勝手さは冷静に考えると異常。ただ「自分だっていっぱいいっぱいなんだよ」みたいな、悲劇のヒロインオーラを出さないあたりは好印象。友人がもっと鞭を振るってくれんと(作中で本当に鞭を振るった)アカンかもしれないですよ。
 
 柱スペースの作者さんコメから察するに、ヒロイン杏菜は作者さん自身も御せていない様子。なんとパワフルな…。この後どういう展開になるのかは全く予想がつかないのですが、1巻最後に新キャラ登場で、引っ掻き回してくれそうな予感。これをきっかけにヒロインが恋に目覚めていくという流れなんでしょうかね。ないとは思うけど、日向は最後まで杏菜に恋心を抱かなかった…って展開が見てみたい。


【オトコ向け度:☆    】
→テンポは良いし、絵柄もかわいい。しかし杏菜をどう見るか…。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→春田先生が中学生デビューで話題をさらったのも今は昔、今作で17冊目ですか。1巻は展開がすごかったですが、今後は比較的安定して話が進みそう。絵もカワイイし、あとはヒロインの成長次第ですかね。


作品DATA
■著者:春田なな
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん(平成21年2月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税

■購入する→Amazonbk1

カテゴリ「りぼん」コメント (19)トラックバック(0)TOP▲
コメント

やベーーーーースタ★ンク超おもしれーーーーーっっっ
From: 甘楽 * 2010/12/16 07:49 * URL * [Edit] *  top↑
スターダストウインク大好き~☆彡
最高に面白いv-10!!
From: 優姫 * 2011/01/03 21:08 * URL * [Edit] *  top↑
私も大好きi-178
登場人物みんな好きi-189
From: のの * 2011/01/08 23:58 * URL * [Edit] *  top↑
うんサイコーーーー!!!
早く6巻出てほしいな・・・
From: まな * 2011/01/24 21:16 * URL * [Edit] *  top↑
スターダスト★ウィンク、だぁ~いすき♡
From: ムニエル * 2011/03/05 15:19 * URL * [Edit] *  top↑
スタンク、超超好きですv-238
絵、めっちゃかわいーしお話もおもしろいし・・・
とにかく大好きデスv-237
6巻楽しみにしてます
From: ヒナタ * 2011/03/16 22:20 * URL * [Edit] *  top↑
私もスタンク超好きです!!
日向さいこー★
From: ゆう * 2011/03/19 17:42 * URL * [Edit] *  top↑
このコメントは管理人のみ閲覧できます
From:  * 2011/05/07 16:07 *  * [Edit] *  top↑
このコメントは管理人のみ閲覧できます
From:  * 2011/05/26 22:46 *  * [Edit] *  top↑
いや、本間最高
日向やぶぁ( ̄∀ ̄)←
立ち読みしてnynyして
しまいました。笑笑

本当に次の巻も楽しみ
げーしょんです!!
From: しい * 2011/07/25 22:23 * URL * [Edit] *  top↑
いや、ホント最高ですねe-278
七巻最高でしたe-265
日向lovee-265
From: ~名もなきお * 2011/10/16 14:26 * URL * [Edit] *  top↑
友達が友達から借りたのを読んでみたら
やっぶえええ日向超かっこえええwwwwwww
基本的に少女漫画は読まないんだけど
スタンクは内容がおもろいから読めるわ
絵きれいだしヒメちゃんかわいいし
From: 豆腐星人 * 2011/12/16 18:11 * URL * [Edit] *  top↑
杏菜・颯・日向の3人組がすっごいカワイーしカッコイーv-238
私は、颯派v-238v-238
日向もカッコイーけどやっぱ、颯v-237
皆さんは、誰派v-236v-236
From: 璃音 * 2012/03/25 21:41 * URL * [Edit] *  top↑
スタンク最高です! 8かんおもしろかった!
だけど、せっかく両想いになったのに、最終的に颯になりそう…(泣)
From: かな * 2012/03/28 22:27 * URL * [Edit] *  top↑
スタンク、超大好きv-238
毎月、りぼん楽しみにしてるーv-237
From: スヌーピー * 2012/04/01 13:39 * URL * [Edit] *  top↑
めちゃスタンクすき。
やば可愛い、かっこいい。

From: kami * 2012/05/28 16:47 * URL * [Edit] *  top↑
8巻読みました!日向ちょーかっこいい❤理想の男性です。日向みたいな人がいたらいいのになあ・・・。
From: rinngo * 2012/06/30 09:40 * URL * [Edit] *  top↑
私、春田ななさんのファンなんです。日向も颯も杏菜もみーんなだいだい大大好きなんです。マンガを読んだきっかけも、友達に春田ななさんのマンガが面白いから読んで!と進められ読んでみたンだけど!サイコォーでした!
From: 杏菜 * 2013/03/10 10:47 * URL * [Edit] *  top↑
まじで日向かっこええ==
スタ★ンクいいわぁーー❤❤
From: ぬぬ * 2013/03/31 12:27 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。