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Tag [続刊レビュー] 2009.06.20
作品紹介はこちら→槇村さとる「Real Clothes」


realclothes_20090620134457.jpg槇村さとる「Real Clothes」(7)


百貨店は俺の
幸せの原点なんだ



■7巻発売になりました。
 カメレオン女・小西まみと本音をぶつけあい、プロジェクトは本当の意味で動き出す。同時に、越前屋と松越の合併話が浮上、合意に達する見込みとの情報が流れる。とにかく慌ただしい周囲の状況だが、絹恵はそれどころではなかった。彼女の一番の任務、それはなんとメタボ化した上司・田渕のダイエット作戦!!まさか上司の心とからだのケアをすることになるとは…
 
 7巻も相変わらず慌ただしいです。まずは同僚を交えての、カメレオン女・小西まみとの鍋。相手や状況によって巧みに自分を変え、適応していく。それを絹恵は「カメレオン女」と揶揄するのですが、それってスゴいことだと思うんですよ。女性だからこそできる芸当というか。でもそれだと本音が語られず、本当に良い仕事ができないという作者さんの意思が、話から見え隠れ。うーん、確かにある程度自分を表現せねばならない仕事なら言えるのかもしれませんが、実際は全部の仕事がそうだとは限らないと思うんだけどなぁ。ここは小西さんを評価してあげても良いと思うんですが、どうなんでしょ。やはりファッションの世界ではダメなの?

 そして7巻の主役はなんといっても田渕。7巻では、彼のルーツ、弱い所、カッコいい所が全部見える。やっぱり彼はカッコいいです。


real  clothes6
「仕事だからね」その姿勢がカッコいい。


 そんな田渕の、服から見る女性分類法がこちら
 ①同性に対するライバル心があって、服で自己表現したい女性
 ②同性の目線より男受けを考える女性
 ③社会的立場を優先させねばならない女性
 ④モードマニア

 
 うーん、良くはわからないですが確かに合ってる気がする。男性を分類すると、②か④が多くて、社会的地位がある人は③って感じしょうか。私はどう考えても②ですね(笑)そんなオシャレじゃないですが、一応異性の目は気にして、身だしなみにはそれなりに気をつける、と。で結局、無難な清潔感重視のシンプルな服に走るというか。男性はどこに行き着くにしても、基本は②から出発するんじゃないですかね。それが高じてマニアになったり、同性と張り合ったりする。田渕自身も、彼女にフラれた反動でダイエットに励み、そこからファッションに興味を持ったそうです。それに対して女性は、異性の目とか気にせずに、単純に「オシャレ」が好きな人が多いなぁという印象を受けますね。そうなるとどこだろ、やっぱ①なのかな?ライバル心云々なんてのは知らないですけど。


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