
「おまえにも
少しは女性を選ぶ目があったらしいな」
「いいえ
私が彼女に選んでもらったんですよ」
■4巻発売しました。
人気作『ラブホリック』の続編にあたります。イバラの道の社内恋愛を経て、ついに入籍を果たしたシゲルと朝比奈課長。しかし二人の勤める会社は、社内恋愛が発覚した場合、男子は100%の確率でインド洋のマグロ釣りに派遣されてしまう。それゆえ社内では絶対に秘密厳守の隠密夫婦。かなりやり手の朝比奈課長は、仕事や過去の女性関係の清算に大忙し。一方シゲルは、せっかく夫婦になったのに、新婚生活を満喫できずに不満気味。幸せの絶頂…のはずなんだけど!?
『林檎と蜂蜜』で有名な宮川先生の、別冊コーラスでの連載作品です。以前コーラスで連載されていた『ラブホリック』の続編で、社内恋愛を描いた前作とは異なり、今作は新婚生活についてのお話が展開されます。私は前作未読なので、その視点でのレビューになることをはじめに言っておきます。
非常におめでたい性格のヒロイン・シゲルと、名門出のやり手サラリーマン・朝比奈課長のイバラの恋愛を描くラブコメディです。とにかく思考が乙女のシゲルは、夢見ていた新婚生活と全く違う現実に、フラストレーションを溜めていきます。そこにきて、旦那さんがモテるものだから、オフィスの女性陣が次々アタックをかけてきます(会社には結婚していることはおろか、付き合っていたことも知られていない)。そんなこんなで定期的に感情を吐き出し暴走するシゲルに振り回されつつも、課長はなんだかんだで妻の愛を確認、認めあうことでさらに愛を深めるといった流れ。基本はドタバタコメディですね。

どうしたって朝比奈課長に肩入れしてしまうのは私が男だからなんでしょうか?いや、でも現実にいたとしたら良い人過ぎません?
ヒロイン・シゲルのキャラがなかなか強烈。かなり思考が短絡的な上、行動力も備わっているという変わり種。前作を読んでいない者としては、「なぜこんな出来た朝比奈課長が、このヒロインを…?」なんて思ってしまったのですが、だからこそ好きっていう方向に流れたってことなんでしょうかね。ただこの行き違いは、結婚前のある程度自由な状況でこそ活きてくるという印象もあります。結婚生活を描くのには向かない気もするのですが…。
NHKあたりがドラマ化しそうな内容ですね。少し変わったキャラを、思う存分暴れさせるという。
【オトコ向け度:☆☆ 】
→ヒロイン・シゲルをどう捉えます?コメディとしてはなかなか面白いんじゃないでしょうか。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→ここから読み始める必要は全くないと思います。話はわかりますが、どうせ読むなら『ラブホリック』を読んでからの方が良いのでは。
■作者他作品レビュー
*新作レビュー*宮川匡代「天使契約」
作品DATA
■著者:宮川匡代
■出版社:集英社
■レーベル:コーラスクイーンズコミックス
■掲載誌:別冊コーラス(2004年Autumm~連載中)
■既刊4巻
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