よねやませつこ「収拾体質」1巻
大丈夫だよ
君の心も
自由だから■3巻発売しました。
松本水夏は、陸上をこよなく愛する明るく元気いっぱいの高校生。そう、ごくごく普通の高校生…のつもりなのだが、実際は霊を掃除機の如く吸い寄せてしまう、困った特殊体質の持ち主だったりする。彼自身には霊なんてサッパリ見えないものの、霊が集まりすぎると、体が重くなってしまう。今日もまた、彼に吸い寄せられてたくさんの霊が集まってくるが…!?
霊は見えないけれど、ダイソンの如く霊を吸い寄せてしまう体質を持つ少年・水夏と、彼に吸い寄せられた霊、そして彼の周りにいる、幽霊以上に“変”な人物たちが織り成す、霊収集コメディです。霊は見えないものの、重さとして感じてしまうため、陸上に打ち込めないこともしばしば。そんな彼を助けてくれるのが、強力な霊力の持ち主である姉の夕夏。この人がとにかく変わり者で、弟である水夏の困っている姿を見て、いつも悦に浸っているというドSっぷり。変わり者は彼女だけでなく、“オーラ”を見ることができる従兄や、元退魔師の父、孤高の少女退魔師に、心が読める青年などキャラ祭り状態。収拾体質という設定以上に、個性派揃いの登場人物たちを存分に生かしたコメディになっています。

基本こんな感じ。この構図が逆転するなんてことは、今後絶対あるまい。
霊に困らされる主人公を、周囲の人物が生暖かく見守り、じらしつつも最後には助けてくれるという構図で、水夏のいじられポジションは不動。かわいそうではあるのですが、こういった事態は往々にして彼自身が(意図しないにせよ)作り出したケースが多いので、仕方ないっちゃ仕方ないのかも。そんな体質に加え、あんな姉を持ったものだから、損する役回りというのが染み付いちゃっているのかもしれませんね。一応霊力的な部分での成長も見られるので、最終的には自分で何とかできるように…なりそうもないなぁ。
基本はコメディなので、大筋で何かストーリーが進行するってことはありません。キャラ達の掛け合いを楽しみましょ、という感じ。体質に加え、脇役たちのキャラが濃いこともあり、ネタは尽きないです。案外長く続くかもしれませんね。
姉さんがやけにエロいなぁ、と感じてたんですが、顔を赤らめてる時が多いからだ、きっと。あと唇の描き方とか。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】→読みやすいコメディ。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】→キャラの無駄遣いって気がしないでもないですが、持て余してるって感じもないので、それなりに使いこなしてはいるのか。そのため色々濃くなってます。
作品DATA■著者:よねやませつこ
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUM
■掲載誌:WARD(平成17年Vol.10~連載中)
■既刊3巻
■価格:各552円+税
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