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2009.06.26
syuusyuutaishitu.jpgよねやませつこ「収拾体質」1巻


大丈夫だよ
君の心も
自由だから



■3巻発売しました。
 松本水夏は、陸上をこよなく愛する明るく元気いっぱいの高校生。そう、ごくごく普通の高校生…のつもりなのだが、実際は霊を掃除機の如く吸い寄せてしまう、困った特殊体質の持ち主だったりする。彼自身には霊なんてサッパリ見えないものの、霊が集まりすぎると、体が重くなってしまう。今日もまた、彼に吸い寄せられてたくさんの霊が集まってくるが…!?

 霊は見えないけれど、ダイソンの如く霊を吸い寄せてしまう体質を持つ少年・水夏と、彼に吸い寄せられた霊、そして彼の周りにいる、幽霊以上に“変”な人物たちが織り成す、霊収集コメディです。霊は見えないものの、重さとして感じてしまうため、陸上に打ち込めないこともしばしば。そんな彼を助けてくれるのが、強力な霊力の持ち主である姉の夕夏。この人がとにかく変わり者で、弟である水夏の困っている姿を見て、いつも悦に浸っているというドSっぷり。変わり者は彼女だけでなく、“オーラ”を見ることができる従兄や、元退魔師の父、孤高の少女退魔師に、心が読める青年などキャラ祭り状態。収拾体質という設定以上に、個性派揃いの登場人物たちを存分に生かしたコメディになっています。


拾得体質
基本こんな感じ。この構図が逆転するなんてことは、今後絶対あるまい。


 霊に困らされる主人公を、周囲の人物が生暖かく見守り、じらしつつも最後には助けてくれるという構図で、水夏のいじられポジションは不動。かわいそうではあるのですが、こういった事態は往々にして彼自身が(意図しないにせよ)作り出したケースが多いので、仕方ないっちゃ仕方ないのかも。そんな体質に加え、あんな姉を持ったものだから、損する役回りというのが染み付いちゃっているのかもしれませんね。一応霊力的な部分での成長も見られるので、最終的には自分で何とかできるように…なりそうもないなぁ。

 基本はコメディなので、大筋で何かストーリーが進行するってことはありません。キャラ達の掛け合いを楽しみましょ、という感じ。体質に加え、脇役たちのキャラが濃いこともあり、ネタは尽きないです。案外長く続くかもしれませんね。
 
 姉さんがやけにエロいなぁ、と感じてたんですが、顔を赤らめてる時が多いからだ、きっと。あと唇の描き方とか。


【オトコ向け度:☆☆☆  】
→読みやすいコメディ。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→キャラの無駄遣いって気がしないでもないですが、持て余してるって感じもないので、それなりに使いこなしてはいるのか。そのため色々濃くなってます。


作品DATA
■著者:よねやませつこ
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUM
■掲載誌:WARD(平成17年Vol.10~連載中)
■既刊3巻
■価格:各552円+税

■購入する→Amazonbk1
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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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