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Tag [名作ライブラリ] 2009.06.26
horikouhanemonorenjya.jpg葉月かなえ「堀高ハネモノレンジャー」(1)


今まで私の目の前にあった空が
隼人で隠れた。
大きい手に
大きなカラダ。



■ちるさんからのご紹介。情報ありがとうございました。
 偏差値で言ったら最底辺、ロクデナシな撥ね者たちが集まる堀高。ちょんまげ男・隼人を筆頭に、勉強そっちのけで、喧嘩にHにやりたい放題やっている。そんなむちゃくちゃな彼らですが、恋はきっちり真面目にするのです。ほら今日もまた、ひとつの恋が始まったようです…
 
 あらまし紹介が我ながらヒドいなぁ。もっとちゃんと紹介したいんですが、難しいです。さて、この『堀高ハネモノレンジャー』ですが、現在『好きっていいなよ。』(→レビュー)を絶賛連載中の葉月かなえさんの初シリーズ物になります。連載誌は秋田書店の恋愛MAX系統の雑誌で、いわゆるエロ系のレディコミ。当然毎回ベッドシーン(ベッドじゃないときもあるけどさ)が入ってきます。そういった意味では、堀高のような舞台設定はティーンズラブでエロを展開するにうってつけ。各話ごと、堀高の生徒が一人主人公となり、各々の、馬鹿で少しHで、けれどもすごく真っ直ぐな恋愛模様が描かれていきます。


堀高ハネモノレンジャー
最中もメガネをはずさない。さすが葉月先生はわかってる。実際は邪魔で仕方ないのだろうけど、どうなんですか?


 ネットスラングでいう“DQN”が多く集う堀高が舞台ですが、みんなが皆お盛んというわけではありません。恋愛に臆病な生徒もいれば、自分の気持ちを切り出せない生徒もいます。故に話のバリエーション自体は豊富。また話は学校だけで展開されるわけではなく、様々な場所がフィールドとして登場します。学校にあまり縛られない彼らだからこそ、これだけ広がりを持たせることができるのでしょう。また読切りとはいえ連作の形をとっているので、最終巻ではしっかり物語として決着をつけてくれます。丸投げしないってのは良いことですよね。
 
 私が経験してきた高校時代とは全く毛色の異なる舞台なので、正直このノリはわからないし、わかりたいとも思いませんが、結局彼らもどこか「生きにくさ」みたいなものを抱えており、必死になって自分のあるべき場所を求めています。そういう意味では、同じなのかもしれんなぁ、と。それが、より本能的(直感的)か、思考的かの違いってだけで。まぁやりたい放題の男が、言葉と行動ひとつ見せただけで、簡単にヒロインが信用してしまうってのはどうなんだって気もするのですが…。彼らの心情の浅さ深さは別として、状況だけを冷静に考えてみたら、他のセフレと大して変わらないのでは、と。とはいえうじうじ考えてるだけで行動に移せない男よりも、こうやって積極的に動いていく男のほうが遥かにイイ男だってのはまぎれもない事実。少しは見習いたいものです。


【オトコ向け度:☆    】
→少女マンガ読みの男たちとは文化圏が違う気がします。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→出来が良くなければこのレーベルで3巻なんていきません。女の子同士でオススメしあうなら全然OKだと思いますが、私の場合①男がオススメして良い作品なのか②誰にオススメすべきなのか…という2段階で悩んでしまうという状況に。

■作者他作品レビュー
葉月かなえ「好きっていいなよ。」
【名作ライブラリ】 葉月かなえ「あれもしたい、これもしたい」


作品DATA
■著者:葉月かなえ
■出版社:秋田書店
■レーベル:恋愛MAX COMICS
■掲載誌:恋愛よみきりMAX
■全3巻

■購入する→Amazonbk1

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コメント

まだよんでないです。ちょと今さげでーす
From: ゆき * 2012/01/21 21:19 * URL * [Edit] *  top↑

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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