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Tag [オススメ] [4コマ] 2009.07.09
07136939.jpg松田円「サクラ町さいず」(1)


血はつながってないけれど
2割くらいなら
妥協してやってもいいかな…



■7巻発売しました。
 お母さんが今のお義父さんと結婚して、それから1年で天国へと旅立ってしまった。春田信一朗(14歳)は今、義父である信二と二人で暮らしている。まだ出会って1年ちょっと。本当の親子のようにはいかないけれど、それでもそれなりに良好に暮らしている。炊事洗濯掃除…家事全般は信一朗が担当。気がつけば主婦顔負けの腕前に。学校の友達とも仲良くやっている。うん、なんだかんだ楽しい毎日。さぁ今日も、一日が始まるーー!!

 寝不足だとあらまし紹介が異様にきもくなってしまう…。どうにかならんものですかね、ってそれは訪問者の皆さんの言か。さてさてこの「サクラ町さいず」ですが、一言で表すなら「アットホーム4コマ」という表現がしっくりくるでしょうか。継父と一緒に暮らす中学生・信一朗を中心に、父親や親戚との関係、そして日々の学校生活について描いていきます。設定自体はそれなりに重みのある内容になっていますが、作品を通した雰囲気は、非常に優しげで温かいです。時折センチメンタルな空気を出すものの、各回でしっかり回収。変にそういった設定を意識するのではなく、一風変わった中学生と、その周囲の人達との日常を描いたほのぼの4コマ…ぐらいのスタンスで読むと良いかもしれません。
 
 
サクラ町さいず
家事は全て信一朗が行うので、生活力がこの歳にしてはかなり高い。特に料理が得意で、自由研究では料理絡みのネタで好評を博す。ってか父さん文筆業で在宅なんだから、家事やりましょうよ…。


 一応恋愛要素はあるものの、トキメキ感はゼロ。キャラは4コマらしく個性派揃いですが、超展開で無理に笑いにもっていこうという姿勢もありません。あくまで、楽しく賑やかな日常を描こうという感じ。休日の夕方とかにアニメ放送とかすると、しっくりきそう。ファミリー向けの作品としては、なかなかの良作に仕上がっているんじゃないでしょうか。何があるってわけではないのですが、それが妙に心地よい、そんな作品ですかね。


【男性へのガイド】
→ターゲットはかなり幅広いように思います。当然男性もOK。4コマ好き、ホームコメディ好きは必読。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→全体的なバランスが上手いこと取れている良作だと思います。これを薦めて嫌がる人はいないでしょう。ただそれが「大好き!面白い!」のレベルまで行くかはわかりませんけど。


作品DATA
■著者:松田円
■出版社:芳文社
■レーベル:MANGA TIME COMICS
■掲載誌:まんがタイムラブリー、まんがタイムオリジナル
■既刊7巻

■購入する→Amazonbk1

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