水上航「メガネ王子」(1)
義理の兄妹生活は
順風満帆…?■4巻発売しました。
大橋幸子16歳、憧れの先輩に告白するも、見事に玉砕。お相手は、ちょっとクールで近寄り難いメガネ王子・増田彰彦。ちょうど、今まで育ててくれた祖母の元を離れ、小さい頃に一度捨てられた母親と共に暮らすことが決まったばかり。悪いことは続くもの…でももうこれがどん底だから、これ以上落ちることはない!そう切り替えて、母親の元へ行ってみると、そこにはあのメガネ王子の姿が!?
憧れの先輩と、義理の兄妹生活をするというラブコメ。ヒロインは、高校一年にしてメガネフェチの幸子。足腰が立たなくなった祖母が老人ホームに入るのをきっかけに、15年前幸子を捨てた母親の元に行くことになった。お別れの日は、どうしても幸せな日にしたかった…というわけで、憧れのメガネの先輩に告白するが、見事に玉砕し、最悪の日となってしまう。そして来る顔合わせの日。心を入れ替え、精一杯幸子を育てようとやる気を見せる母親の横には、何故か見慣れた顔が。なんとそこには先日ふられた相手、メガネ王子こと彰彦が。なんと母親の別れた夫の連れ子で、これから一緒に暮らすのだという。まさかまさかの同居生活、しかしメガネ王子は、予想を超えたドS男で!?しかも夜にはメガネをはずし、正真正銘のイケメンとなって、バーのボーイとして働いている…という感じのお話。基本は同居ものですが、そのフィールドは家と学校のみならず。かなり精力的に動き回ります。

メガネ×ドSってのはもはや定番の組み合わせ…ですが、それを「なかよし」でやるってあたりがね。なんだかものすごく納得できてしまうから悲しい(色々な意味で)。
なぜ連れ子を引き取ったの?とか、なんで彰彦は歌舞伎町でバイトしてるの?とか色々突っ込みたくなるところはあるのですが、そこは色々事情があるのです。大切なのは、メガネ男子に萌えるということ。ドSメガネは鬼畜メガネとは違うんですか?その辺あまり詳しくないのでわからないのですが…。ただ一つ言えることは、イケメンはメガネかけてもイケメンですよ、と。だからメガネをかけて目立たないように…なんてことはありえない、と思います、うん。
ストーリーに関して言えば、同居モノではあるものの、それだけで展開ってことはなく、むしろ同居って縛りはいらなかったんじゃないのって気も。いや、別に悪い意味じゃなく、全体的にかなり賑やかで、楽しいコメディに仕上がってますよ、ということです。一枚上手のメガネ王子の手のひらの上で、ヒロインが踊らされるという構図。しかし時たま、ヒロインのかわいらしさがメガネ王子のハートにクリーンヒットという感じ。この辺は実にオーソドックスで、読みやすいです。
ノリ自体はこの連載誌らしく、小学生や中学生が読むのにふさわしい感じなのですが、そこにメガネ萌えを絡めてくるとは。なるほど、こうやって、日本のヲタ女子が増えていくのですね。
【男性へのガイド】→メガネ萌えというテーマではありますが、作り自体はオーソドックスな低年齢向けラブコメ。そういう作品が好きな方は。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】→明るく楽しいラブコメですね。こういう作品は読みやすくていいです、ただ私はメガネ男子にはあまり興味ないので。それを差し引いたとき、オススメ出来るかというと、どうでしょう。
作品DATA■著者:水上航
■出版社:講談社
■レーベル:KCなかよし
■掲載誌:なかよし増刊ラブリー(2007年5月号~連載中)
■既刊4巻
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