
もう誰もいない
お兄さんしかいない
■唯一の肉親が亡くなり、高1にして天涯孤独の身となってしまった菜花。しかし祖父の死に際に、実は腹違いの兄がいることを知らされる。独り身になった菜花に対して、アパートの大家さんは情けもかけてくれない。どこも頼るあてのない菜花は、祖父の言葉を信じて、その兄がいるという家に訪れてみた。そこにいたのは、蒼と紅という、二人の年上の男の子。母親と父親が再婚同士で、お互いの連れ子である彼らは、血の繋がらない同い年の兄弟なのだという。このどちらかが、菜花の兄
「学校のお時間」の田島みみ先生の新作です。前作が結構な長期連載だったので、次の連載まで結構間が空くかと思っていたのですが、意外と早くあげてきましたね、驚きです。今回のお話は、兄弟もの・家族もの。本当の兄を探すため、兄候補二人と同居生活をするというものです。ちなみに二人(蒼・紅)の両親は海外に行っており、不在。両親に確認しようにも、すぐには連絡がつかないということで、渋々菜花を受け入れるというながれでございます。二人の兄は、正反対のタイプ。メガネをかけている蒼は、非常にクールで、彼女を切らしたことがないモテっぷり。一方の紅は、やや熱血漢なところがあり、幼なじみの女の子から怒濤の求愛を受けているという状態。性格自体は正反対な二人ですが、菜花の押し掛けに対してはお互いと惑い気味。とはいえ、いきなり妹を名乗る人物が押し掛けてきて、そのまま居座るなんて、どう見てもエロゲです、本t(ry

「カワイイは正義!!」なんてフレーズがありますが、良く出来た言葉ですよね。かわいくなかったらぶっ飛ばしものですよ、菜花のいくつかの行いは。
ところがこれ、1巻の終わりには早くも兄が判明。もうネタバレしてしまいますが、蒼が兄です。実は蒼と菜花は過去に一度だけ会っており、蒼はそのことを覚えていました。とうぜん「ラブ」に近い感覚で覚えていたわけですが、父親をとっていった女の子供だと考えると、なかなかに複雑。また全く血の繋がりがないことが判明する紅は、女の子として菜花を強く意識するようになっていきます。まぁ設定からしてもお約束の展開ですよね~。ただ菜花本人はというと、二人のことを男というよりも兄として強く認識しており、恋愛に発展していくには時間がかかりそう。
とりあえず気になるのが、表紙なんですよ。メインキャラは3人のはずなのに、表紙は蒼と菜花のツーショット。ちなみに裏表紙はメガネ。もうこれあからさまなまでにフラグでしょ。二人から想いを伝えられて…でも、でも、どっちも大切だから選べないよ~(><)っていう展開かと思ってたのですが、そうはならないのかな?兄判明までもえらい早かったですし、下手しなくとも早めに完結するのかも…。もしくは早めに二人をくっつけて、「僕は妹に恋をする」みたいな回し方をするのか。先は読めませんが、なかなか面白い話になってますよ、導入は白泉社ばりに強引ですけど。
【男性へのガイド】
→妹に萌えるマンガ。この認識でも十分大丈夫な作品。恋愛色が強くなるであろう2巻以降は知りませんけど。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→導入の強引さに戸惑い、短期決着の予感に一抹の不安を覚えつつも、オススメで。なんだかんだで面白かったですし、続きを読みたくさせてくれました。田島先生ですし、ちゃんとまとめてくれるでしょう。
作品DATA
■著者:田島みみ
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:マーガレット(平成21年No.4~連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税
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