このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2009.01.23
よってけ!音子村幸田もも子「よってけ!音子村」


アンター!!!
気をつけなさいよ!!!
うっかり恋しちゃうじゃない!!!



■ヒロイン・乙女は男に偏見を持つ有栖川家の長女。ただでさえ男が苦手なのに、引っ越した先はあろう事か、住民の98パーセントが男という音子村。さらに、有栖川家の娘は16歳になったら婿をとらなくてはならないという掟が…。とにかく婿をとりたくない乙女は、あの手この手で父親が仕掛けてくる作戦をかわしていく。そんな中で、乙女は白馬騎士と運命的な(?)出会いをする。ふたりは徐々に距離を縮めていくが…。

 裏表紙にはラブコメディと書いてありますが、コメディですね、これは。男に偏見をもつヒロインが、16で婿をとるという掟から逃れるため、父に「有栖川乙女争奪戦」を開催させる。乙女の作戦は、そこで自分が優勝し、「該当者なし」とすること。そこで出会うのが、白馬騎士。とりあえず争奪戦では無事(?)婿を取らずにすんだ乙女でしたが、学校で騎士と交流するにつれ惹かれていく。やがて己の恋心を自覚するのですが、アプローチの仕方がわからない。と、まぁこんな感じでお話は流れていきます。
 
 ラブ要素もありますが、メインはあくまでコメディ。とにかく登場する面々が軒並みイロモノ。変態的というわけではなく、キャラがはっきりしているというか。ネタの方向的にはジョージ朝倉っぽいかな、でそこに増田こうすけが混ざる(絵的にもネタ的にも)。面白いと思います。


【オトコ向け度:☆☆☆☆ 】
→ネタが合うかはその人次第だと思いますが、読みやすいんじゃないかなぁ。ただ決して少女マンガ的な笑わせ方ではありません。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→面白かったです。とりあえずドーナツ食べたくなります。読んだらわかります。


作品DATA
■著者:幸田もも子 作者ブログ→「幸田日和
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット(平成20年9月号~12月号)
■全1巻
■定価:400円+税

Amazonで購入する
カテゴリ「別冊マーガレット」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。