
…俺のパートナーなんだから
もっと堂々としてろ!
■2巻発売しました。
人間界と妖魔界が繋がってしまった現代。そんな世界の秩序を保つため、作られたのが「逢魔警察」。人間と妖魔の選りすぐりのエリート同士がコンビを組み、現代で悪さをする者(主に妖魔)を取り締まるのだ。その「逢魔警察」には、エリートを養成する機関「OZ」がある。そんな「OZ」の一員で、普段はフツーの高校生をしている一条空の相方は、服役囚の妖魔・嵐。勝手気ままな嵐に、いつも振り回される空だけど、なんとか今日も頑張っています!
これ続き物なんですね。前作は「ソラとアラシ」という作品だそうで。全く気がつきませんでした。と、いうわけで、前作未読でのレビューとなりますので、ご了承を。あ、ここから読みはじめても全く問題ないですよ。
舞台となるのは、人間界と妖魔界が繋がってしまった世界。そこで秩序を保つべく活動する「逢魔警察」のエリート養成機関「OZ」の一人・一条空と、そのパートナーで問題児の狼獣・嵐の奮闘を描くファンタジーです。妖魔を取り締まる警察の見習いって感じですかね。兄が優秀な逢魔警察で、自身も特別な力を持っている空。しかし運動神経ゼロで、特別な力も自由に使えないという、ちょっと使えない主人公という設定。そんな彼の相方は、あろうことか服役囚の凶暴狼獣・嵐。どうしてこんな輩が、見習いの空のパートナーなの?と思われるかもしれませんが、嵐の過去のパートナーが空の兄で、相性が良いという理由から選ばれたというわけ。まぁ相性がいいと言っても、嵐を掌握することはなかなか出来ません。彼に信頼してもらうため、空は日々奮闘します。

嵐自身が凶暴な性格で、服役囚だということもあるが、それ以前に狼獣が良い印象を持たれていないため、常に疎まれるという状況。空は、そんな状況をなんとか脱したいと願っている。
バトルや私生活を通じて絆を固くしていく…というお話になるのかな。序盤からキャラクターがたくさん出てきて、少々わかりづらいところもありますが、Asuka読者にはそんなに苦にならないのでしょう。全体を包みこむような大きなストーリーも用意されていると思われますが、基本はキャラ同士の掛け合いを見て楽しむ系統の作品。世界観や設定はオリジナルですが、キャラ分け自体はテンプレにのっている気がしますね。けれどそれが「ありきたり」という方向にいくことはなく、あくまで「親しみやすいよね」という印象を持たせます。自分の描きたいことを描くって前提であれば、こういう話の作り方は上手。
【男性へのガイド】
→角川ですしね、Asukaですしね。読む分には苦になりませんが、旨味があるかと言われるとどうだろう。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→「毒にも薬にもならない」と言うと貶めてるようにしか聞こえないな…。明るく楽しい作品です。
作品DATA
■著者:巣田祐里子
■出版社:角川書店
■レーベル:あすかコミックスDX
■掲載誌:Asuka(2008年7月号~連載中)
■既刊2巻
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