
こんな
不思議な子と知り合っちゃって
今後どうなるんだろ
■3巻発売しました。
兄と二人暮らしをしている女子高生・小雪。受験を控えくすぶっていた彼女の前に、ある日金色の目をした少年が現れる。挨拶もなしに、いきなり小雪の体をクンクン…そしていきなり「兄上を知りませんか?」なんて言ってくる。あまりの不審さに、相手にするのをためらった小雪だったが、受験のストレスが彼女の感覚をマヒさせた。なんか面白そうなんですけど…!狼と人間の間の子・犬神一族の末裔だと語る彼・京ノ介との、兄探しの日々が始まった…!!
女子高生×狼少年という組み合わせで贈る、兄探しの日々を描いたファンタジーでございます。主人公は、犬神一族の末裔・京ノ介。一族の跡継ぎとしてふさわしい兄の行方を追って、単身都会まで出てきます。しかし兄に関する情報は一切ナシ。頼れるのは、己の嗅覚のみ。しかし、都会の強い匂いが、それを阻む。そんな中表れた、兄の匂いのする少女・小雪。このチャンスを逃したら、もう手がかりはつかめないかもしれない…。そう考えた京ノ介は、これでもかと小雪につきまとい、兄への手がかりを探らせてもらいます。一方の小雪も、鬱屈した日々を劇的に変化させそうな彼に興味を持ち、ついつい面倒を見てしまいます。やがて二人の間には、不思議な信頼関係が…生まれたらいいな。

なんとなく印象に残ったカット。この二人だけでなく、登場するキャラがみんなカワイイ。またデフォルメも愛が感じられてイイ感じです。
犬神一族の者は、京ノ介以外にも様々登場。権力争いをする親類や、京ノ介をバックアップしてくれる者もおり、その背景はなかなか複雑。とりあえず兄が見つかれば万事OKなのですが、数年前に姿を消して以降、音沙汰なし。小雪の兄が、京ノ介の兄と知り合いで、何か重要な手がかりを握っているのですが、なかなかしっぽを出してくれないという状況です。「兄を見つける」というのが目的ですから、話の道筋自体は非常に単純。で、そこに至るまでを、キャラクターや設定などでデコレーションしていくという、基本に忠実なスタイル。描き手側の負担はよくわかりませんが、読み手としてはこれぐらいわかりやすいほうがありがたいです。あとはたくさん登場するキャラクターを、いかに味付け出来るかってところでしょうか。デビュー作でこの出来なら立派だと思います、うん。
【男性へのガイド】
→日常にファンタジーを混ぜ込んだようなお話が好きな方は。キャラクターたちもさほどクセがなく、親しみやすいです。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→うまくまとまっていて、読みやすいですね。なんてことないストーリーですが、丁寧に描かれているので好印象。
作品DATA
■著者:天河藍
■出版社:新書館
■レーベル:WINGS COMICS
■掲載誌:Wings('06年7月号~連載中)
■既刊3巻
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