
気づいてしまいました
紙の上に載ってない恋に
■横暴俺様男子・椎名君にいつもイジメられているミユウ。それと同時に椎名君は、「俺を好きになれ」なんて言ってくる。そんな本気なのか冗談なのかわからない彼の言動に悩まされるミユウを、いつも癒してくれるのは、一色ナナ先生のマンガ「恋海」と、その主人公・ユージ。ところがある日、椎名君がその愛しの一色先生であることを知ってしまい、大ショック!!オマケに彼のパシリまでするハメになって…!?
嫌いな男子は、実は憧れの少女漫画家だった…というラブコメ。ヒロインは、マンガの世界に夢中なオタク気質のミユウ。そんな彼女にちょっかいを出してくるのが、同じクラスの男子・椎名君。「俺を好きになれ」なんて言う割に、ミユウをいじめてばかりで、なかなかミユウに振り向いてもらえません(そりゃそうだ)。そんなある日、プリントを届けに来たミユウに「恋海」の原稿を見られてしまい、一色ナナであることがバレてしまいます。さらにテンパったミユウは、あろうことか原稿に水をぶちまけてしまいます。それをいい事に、椎名君はミユウをパシリとして任命。そこから二人でいる時間が増え…という流れ。

俺様キャラだがうたれ弱い。というかミユウの憧れが、「恋海」の主人公だとわかっているのだから、それを実践すればいいんじゃないの?しかしながら行動を見る限り、そんなことは到底出来ないような不器用っぷり。やっぱそれは無理なのか。
小学館の新人さんは、大体3話連載からスタートするのですが、その場合、1話目でくっつくいてカップルの苦難を描くか、3話目でくっついて、恋愛成就でよかったねというどちらの展開が多い印象があります(2話でカップル成立だと、どっちつかずになってしまうため?)。このお話は、1話目でカップル成立するのですが、それが結果的に悪い方向に出てしまったかなぁという感じ。いやでもこの設定だと致し方ないのか…。フラフラしつつも2話目まではそれなりのラインを保っていたのですが、3話目がまさかの超展開。いやいやこれはどうだろう。そこまで派手に展開せずとも、お金持ち設定のある椎名君だったら、他にもネタがあったろうに。
【男性へのガイド】
→男にはちと厳しいか。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→3話目の超展開には度肝を抜かれた。ただこれ設定が悪かっただけで、もっと練り込んだ設定の話を描かせたら、絶対に良いレベルまでいくと思うんだけどなぁ。
作品DATA
■著者:藤中千聖
■出版社:小学館
■レーベル:Sho-Comiフラワーコミックス
■掲載誌:Sho-Comi('09年第10号~12号)
■全1巻
■価格:400円+税
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