
「だったらうちの事務所でバイトをしないか?」
「や、やる!やる!!やる!!」
■11巻発売しました。
旧校舎にはユーレイがいる!?学校内で密かに噂される、幽霊話。興味を持った麻衣は、怖がりつつも旧校舎に近づいてみる。すると、校舎内に何やらカメラのような物が置いてある。不思議に思って近づくと、突然声が。驚いた麻衣は、思わずそのカメラを倒し、壊してしまう。そのカメラは、幽霊騒動の真相を探るために派遣されたゴーストハンターの所持品だった。カメラを壊し、さらに助手にケガをさせた代わりにと、なぜかそのお手伝いをさせられることになった麻衣だったが…!?
アニメ化もされた人気シリーズの11巻登場です。長いなぁ、と思って1巻の表記を見たら、初版が1998年と、初登場から10年以上経ってるんですね。レーベルは「なかよし」ですが、連載はしておらず、オール書き下ろし。今回は約1年ぶりの新刊になります。
お話は、心霊現象の解決をお仕事にしている「ナル」こと渋谷一也と、そこでアルバイトをしている女子高生・麻衣のゴーストハントの模様を描いていくといった内容。麻衣自身には強い霊力はなく、霊に対抗することはほぼできない。そのかわり、周囲を固める人物達がなかなかに強力なメンバー。事務所のメンバーは渋谷とその助手・リン、そして安原くんと少なめですが、なぜか同業者たちが一緒になることが多いです。破戒僧や巫女、バリバリの霊媒師に神父など、その種類は様々。なんで一緒に行動するんだろうという疑問は湧くものの、沢山いたほうが楽しいですしね。Wiki見たら「協力者」という分類だったので、まぁそういうことなのか、と。

お前ら仕事しろ。彼らがどうやって生計を立てているのかは、いまだに不明。
お話のミソは、能力者といえど、明確に霊の存在・姿を捉えることが出来ないというところ。リサーチなどを重ねて、その上で霊を浮かび上がらせる処置を施し、除霊・浄霊に結びつけます。霊媒師の女の子は霊の姿を見ることが出来ますが、他の人達は見るよりも祓う技術に長け、見えないハンデは知識で補うといった感じ。そういう意味では、電波なストーリー展開になることはなく、ある程度一歩引いたラインでのやり取りが見られるので、安心と言えば安心。言うなれば、真面目な「ゴーストバスターズ」みたいな?いや、違うか。
【男性へのガイド】
→どこか90年代の匂いを残したままの作品。ゆえに懐かしさを感じながら読むことが出来ます。20代の方や、そういう作品に懐かしさを感じるのであれば、楽しめるのではないでしょうか。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→オススメにはしないですが面白いですよ。気がつけば読み進めているという感じ。
作品DATA
■著者:いなだ詩穂/小野不由美
■出版社:講談社
■レーベル:KCなかよし
■掲載誌:書き下ろし
■既刊11巻
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