
好きな子の幸せも願われへんなんて
でもそーゆー奴やねんオレは
オレが幸せになりたかったんや
君と
■大阪の路線バスを舞台に描く、高校生達のピュア・ラブ・オムニバスストーリー。西の読み切りの名手・宇佐美真紀先生の作品をご紹介。バスを共通のモチーフとして取り入れていますが、そこだけに縛られたバスヲタ(いるのか?)向けの作品ではありません。通学の手段としてバスを利用していると、当然そこで出会いのきっかけが生まれたり、交流の場になったりするわけです。そこを引っかかりとして、高校生達の恋愛模様を、かわいい絵と暖かみのある大阪弁を使って描き上げていきます。
明るく快活な少女には、大阪弁がよく似合う。舞台が大阪だからなのかはわかりませんが、作品全体での悲しみの分量は少なめです。基本的には明るく、ハッピーエンドといった展開ですが、それこそが読み切りの基本。さすが宇佐美真紀といったところでしょうか、毎回見事にまとめてきます。読み終えるたび、恋っていいなぁ、という気持ちに。感動モノで涙を流すのも良いですが、時には明るさに溢れた読み切りで心を暖めるってのもいいんじゃないでしょうか。
【オトコ向け度:☆☆ 】
→男の子がメインの話もありますが、やはり少女マンガ色が強い作品だと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→良作オムニバス。少女マンガ好きは読んで損はないと思います。ただオムニバスってよっぽどのことがないかぎり強くお薦めしにくいですよね。
作品DATA
■著者:宇佐美真紀 作者サイト→「usamix jam」
■出版社:小学館
■レーベル:ベツコミフラワーコミックス
■掲載誌:ベツコミ(’06年1月号~’07年5月号)
■全4巻
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