
私の家にあるヒミツの扉は
異次元にある動物たちの暮らす町「アニマル横町」につながっていて
そして
いつも彼らは
ここから突然やってきます
■10巻発売しました。
松崎あみ、メイジ村のメイジ幼稚園に通っている5歳。彼女の家には、異次元の町「アニマル横町」へ繋がる扉がある。その向こうには、言葉を話す動物たちが暮らす不思議な世界が広がっており、そこの住人たちが、しばしばあみのところに遊びにくるのだ。パンダのイッサ、くまのケンタ、うさぎのイヨ…個性派メンバーが繰り出す、ボケとツッコミの応酬に、あなたも酔いしれるがいい!!
この作品も長いですよね~。掲載開始は平成11年。もうかれこれ10年以上続いているというわけですか。アニメ化もしたし、小学館漫画賞も獲ったし、次に狙うはどこなのか。内容は、5歳の幼稚園児・あみと、扉の向こう「アニマル横町」の住人達とのハイテンションな掛け合いを描いたギャグ漫画です。りぼん連載にふさわしい、低年齢向けのわかりやすいギャグに、どう考えても伝わらないだろうという昭和ネタ、さらにはシュール&ブラックなネタを混ぜ込むなど、その幅は思いの外広いです。基本的なノリは低年齢向けのそれなのですが、そういった変化球なネタがしばしば投げ入れられるため、「むしろメインはそっちで、カモフラージュのために低年齢向けを装っているのか?」と疑ってしまうことも。

この作品の核とも言うべき存在の、うさぎのイヨ。「ギャグマンガ日和」のうさみちゃんを見た時に、「こいつどっかで見たことあるなぁ…」と思ったら、イヨだ。手前はくま吉くんじゃなくてケンタです。
ヒロインのあみって、5歳児とは思えないほどしっかりしてますよね。5歳児といえば、「クレヨンしんちゃん」のキャラ達もそうなのですが、このぐらいが5歳児スタンダード(なんだそれ)なのでしょうか。すげーな、5歳児。一応設定ではツッコミ役は、くまのケンタのはずなのですが、気がつけばツッコミ役はあみが一任、ケンタはいじられ役というポジションになっている気がします。そんなケンタが好きだよ、私は。人気ないとか言われてるけどさ…。
娘はいませんが、もしいたとしたら読ませても安心できる作品かな、と。ただハマった場合、それがファンシーさや明るさに魅力を感じてなのか、主にうさぎのイヨが繰り出すような不思議なネタの部分に魅力を感じてなのか、その辺で思い悩む気がします。家族ものではない、子供も大人も一緒に楽しめる希有な作品と言えるのではないでしょうか。
【男性へのガイド】
→あくまで少女漫画用のギャグ漫画ですので、少年漫画的なギャグ漫画に慣れている人は少しもの足りなさを感じるかもしれません。ただハードルそのものは低いと思いますので、気になる人はチェックするべき。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→長期連載も納得の良作。あ、読むのであれば、作品として安定感の出てくる2~3巻以降まで一気に読むことをオススメします。
作品DATA
■著者:前川涼
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん,りぼんオリジナル
■既刊10巻
■購入する→Amazon