
「私がお嬢様で
向こうにいるのがタヌキだ」
「執事です」
■健気で地味顔の執事がお使えするのは、ちょっぴり意地悪でワガママなお嬢様。とにかく好き放題やる彼女に、執事をはじめとした召使いたちはいつも振り回されている。そんな彼らが繰り広げる、ほんわかギャグワールドをご覧あれ♪
別冊マーガレットの4コマ作品が、3年の掲載期間を経て1冊のコミックスになりました。3年でやっと1冊ですか…4コマってのはコミックスにするだけでも大変です。さてそれでは内容のご紹介を。簡単にいえば、傍若無人なお嬢様と、健気な執事の姿を描いたほんわかギャグ4コマ。帯には「『メイちゃんの執事』(→レビュー)とか『●執事』とかが大好きな人…そして全国の執事のアナタに贈る!!」と書いてありますが、前述の2作に登場する執事と、この作品の執事は、かなりタイプが異なります。前者が、スマートに時に強引に仕事をこなす完璧さを誇るのに対し、後者はどちらかというと不格好で、その健気さを売りにしているという。

容姿以外は基本的にお嬢様を感じさせない。イイですね。
ネタとしては、本当にオーソドックスで、お嬢様の傍若無人さとドジ&ちょっと馬鹿なところを生かしたものが多いです。「ほんわかギャグ」とあるように、笑い一本に絞った感じではなく、キャラたちの温かさを感じつつ楽しむ側面も強いです。別マ連載ながら、その雰囲気とネタをみると、むしろりぼん連載の方がしっくりきそうな気もしないでもありません。あと絵柄のせいか知らんですが、執事さん、なんとなく「ちびまる子ちゃん」に出てきそう。
身勝手なお嬢様ですが、その身勝手さは寂しさからきているんじゃないかな、と勝手に推測。父は出払っており、母親も同居していない様子。そんな彼女の唯一ともいえる遊び相手が、執事である、と。お嬢様の年齢は不詳ですが、子供をそのまま大きくしてしまった感じで、そういった前提でみると、その身勝手さも非常に可愛らしく見えてきます。まぁ実際に被害を被る側はたまったもんじゃないのでしょうが…
【男性へのガイド】
→4コマに何を求めるかによると思いますが、笑いというよりも、楽しさ・温かさ重視で。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→ほんわか4コマは個人的に得意としていないので。よくわからんです。妙な安心感みたいなものはありますけどね。
作品DATA
■著者:三村まり
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット(平成19年1月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税
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