
恋愛経験ゼロの私には
ついていけない世界だ
■安西マコ・15歳。この春、地元から引っ越し東京の高校へ入学。憧れの素敵な高校生活がスタート♡…のはずだったのに、なぜかそこの生徒は女子ばかり。そして数少ない男子生徒は、なぜかみんなホスト!?なんとこの学校、女子生徒を集めるため、目玉としてホスト組を設置。ホスト組の男子達は、各クラス(女子クラス)を回り、彼女たちに夢のような時間をプレゼントするのだ。そんなホスト組のナンバーワンに、ひょんなことから目を付けられ、なんと雑用係にされてしまうマコ。さらに不幸はそれだけに留まらず…!?
まーたスゴい作品が来ました。掲載誌はりぼんですよ、りぼん。なかよしとか少コミのノリだろ、これは、とツッコミを入れたくなるような、スゴい設定&展開。新條まゆ先生が移籍してきたりぼんですが、まさか全く別の先生が、こういったラインに乗ってこようとは…驚きです。さてでは内容のご紹介を。ヒロインは、恋愛経験ゼロの田舎女子高生・マコ。そんな彼女が、ナンバーワンであるゴウのポスターを汚してしまったことをきっかけに、雑用係になるハメになってしまいます。立場としては、断然下。しかしそれを全く気にせずゴウとやりあうマコに、いつしかゴウは心惹かれるようになります。しかし女子生徒とホストの恋愛は、絶対厳禁。発覚した時点で退学。そんな中、雑用係として彼らの側にいるマコには、必要以上にそういった危険性が。ホストたちも弁えてはいるのですが、ホストにやられないマコの性格に加え、「マコを落とせたらナンバーワンを譲ってやる」というゴウの吹っ掛けに、自制はほぼナシ。あの手この手でマコにアプローチしてきます。

ホスト組のホスト業務は、授業時間にも大幅に食い込んでいるため、別途勉強時間というものがとられる。それ故にヒロインも、帯同する身として、紅一点で授業を受けなくてはならない。
数年前にホストの特集番組とかが頻繁に組まれたのも今は昔。しかし、少女マンガ界では今なお、「桜蘭高校ホスト部」(→レビュー)を筆頭にホストものは隆盛をほこっています。ホスト部も、アクシデントからの手伝いという形での参加という形でしたが、こちらもそれは同じ。ただし、ホストとしてではなく、雑用係として。部活と違い、正式な学校生活のスタイルとしてのホスト業であるため、その縛りは若干キツめです。最終的にナンバーワンで卒業したら、1億円を手に出来るとか、学業はそこまで修めなくても大丈夫(勉強はするけど)だとか、腑に落ちない設定がいくつかあるのは確かですが、まぁその辺はどうこう言っても仕方のないことでしょう。本命の相手がいるものの、そのポジション(雑用係)ゆえに、他の子からもアプローチされてしまい、困る、みたいなお話。ホスト描写は、相手役が若干バカなせいか、なんともダサカッコいい雰囲気になっとります。どこかハズしているというか。そのハズし方がなんとも微妙で、狙ってハズしているのか、それとも全力でいってややズレになってしまったのか、判断が難しいところ。いや、たぶんネタでやってるんだろうな。
【男性へのガイド】
→ホスト部とは違います。あくまでホスト業からの描き出しで、イケメンパラダイスの中での一途さを楽しむ、みたいな。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→正直何を狙っているのかが、よくわからないという感じ。設定から展開まで、やけに突っかかってしまったのは、単純に私にこの作品が決定的に合わなかったということか。ノリの良いハーレムものが好きな人には、需要がある。
作品DATA
■著者:優木なち
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん(平成21年6月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税
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