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Tag [新作レビュー] 2009.01.28
センセイと私。水瀬藍「センセイと私。」


ああ
この止まらないドキドキは
あなたに恋をしたってことなんだ



■姉に合コンの代役を頼まれた高1の遥香は、女子大生のフリをして集合場所へ。しかしそこで声をかけてきたのは、何やらアブなげな男たち。危うく言いくるめられそうになったところを、ひとりの男の人に助けられる。国広篤哉と名乗るその人と、遥香は良い雰囲気に。再会を約束してその日は別れるが、思わぬ形で再会することになる。なんと国広が、臨時担任として学校にやってきたのだ!

 少女マンガの王道「先生と生徒」モノです。学校生活を通して、というとっかかりではなく、すでに会っていて、お互い好印象という始め方。一度覚えた気持ちに正直に行動するヒロイン・遥香に対して、国広は教師という立場から、「忘れなさい」と諭します。とはいえお互い、そう簡単に気持ちを変えることはできず、結局付き合うことに。さらに、ふたりの関係を知ってしまったクラスメイト・栄人が意を決して遥香に告白。断られるも、想いは断ち切れず暴走。とりあえず1巻はそんな感じになっています。
 
 教師と生徒モノで前面に出されがちな、背徳感やスリルといった要素はあまり感じられず、なんとなくお行儀の良い印象を受けました。教師がグイグイ引っ張る小悪魔的なタイプではなく、このテの作品にしては大人しい。その分ヒロインは気持ちにまかせて行動。そうじゃないと関係が発展しないのか。ペースを作るのがヒロインで、最後は先生が、みたいな関係になってます。また、今のところエロなしで話を展開。エロストッパーの役割を果たしているのかもね、先生の性格は。


【オトコ向け度:☆☆   】
→エロもないし、このぐらいなら男子にも読めんこともない気がします。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→教師の性格、エロなし展開は個人的に好印象。今後どうなるかはしらんけど。


作品DATA
■著者:水瀬藍 作者ブログ→「うさぎと小鳥
■出版社:小学館
■レーベル:Sho-Comiフラワーコミックス
■掲載誌:Sho-Comi('08年19号~連載中)
■既刊1巻
■定価:400円+税

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