作品紹介はこちら→*新作レビュー*円城寺マキ「はぴまり~Happy Marriage!?~」
円城寺マキ「はぴまり~Happy Marriage!?~」(2)
紙切れ一枚のことだろうが
契約した以上は
おまえは俺のものだし
俺はおまえのものなんだよ
■2巻発売です。
父親の作った借金を肩代わりする代わりに、会社の若社長と結婚することになった千和。ドタバタしている間に季節は過ぎ去り、気がつけば新入社員の入ってくる春。千和の所属する総務課にも、研修社員がやってきた。イケメン新人の研修担当に任命されたものの、気分は浮かない。それもそのはず、旦那である若社長・北斗と人気芸能人の密会デートが、雑誌にすっぱ抜かれたのだ。別に好きではないけれど、会うなら会うで、一言くらい伝えてくれてもいいのに…。いやでも、この感情っていったい…!?まだまだ微妙な2人の関係の行く末は…!?
相変わらず距離が縮まらない二人…それでも縮まってるのかな?とりあえず、ヒロインの千和ですが、モテますよね。新人くんにも言いよられ、大学時代の先輩からは引き抜きの打診が…。しかし千和はそれを自覚していない様子。挙げ句気持ちをしっかり示してくれない北斗に対し、ヤキモチをやいて振り回しまくり。俯瞰で見ると、感情に任せ非常に身勝手な行動をとっているわけですが、まぁそこを責めてしまったらお終いなわけで。一応家族を救ってもらった“恩”はあるものの、それは“結婚”でチャラになったという認識。そして残るのは、結婚という事実のみ。恋人の段階にすら立てていない二人が、どういった距離感を保てばいいのかなど分かるはずもなく、こういったすれ違いが頻繁に起こるということなんでしょう。遠慮ができないのは、どちらもどこかに「結婚してやった」という感覚があるから。これが「結婚してもらった」であれば、こういったすれ違いも少しは減るんじゃないですかね。まぁそれだと話は全く面白くならないので、このぐらいで丁度良いのですよ。何も意識せずに読んでいると、千和の身勝手さに少々気が引けてしまう部分はあるものの、状況を考えると、これは恋愛というより、契約が先立った恋愛未満の状況を描いているわけで、自然と言えば自然なんですよね。特殊な関係性だからこそ生まれ得る、いざこざ。現実では確認のしようがありませんもの。

ますますキャラがたってきた秘書の相馬さん。3巻以降さらに活躍してくれそうで楽しみ。
読んでいるとどうしても北斗に肩入れしたくなってしまうのですが、肝心なところで詰めが甘いので、優位に立てずにいるんですよね。でも千和のことをここまで根気よく相手してやれるあなたには、ただただ感服するばかりです、はい。しかしながら、千和の心は確実に北斗に向いているのがわかりますが、一方の北斗の感情はいまだによくわからないという状況。好きゆえに…というよりは、義務感というか作業感を感じる行動の数々。これからどう崩れていくのか楽しみですが、案外最後までこの雰囲気で行ってしまうかも。
1巻に比べると、笑いの部分がかなり少なくなっていて、若干のもの足りなさを感じてしまったというのが本音。ただその分、コメディにかき消されがちだったストーリーに注目して読むことができます。笑いの勢いだけで持っている作品なのかと思いきや、決してそうではありませんでした。ストーリーも一定水準で、十分読むに耐えうる内容。プチコミ作品は男性にとってかなりハードルが高い(ストーリー的にも、質的にも)イメージがあるのですが、これは男性でも楽しめる下地は十分にあるんじゃないでしょうか。男性にプチコミ作品を薦める(まずそんなシチュエーションはないと思うけど)ならば、この作品がうってつけだと思います。3巻は、コメディ成分多めでお願いします!
■購入する→Amazon
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紙切れ一枚のことだろうが
契約した以上は
おまえは俺のものだし
俺はおまえのものなんだよ
■2巻発売です。
父親の作った借金を肩代わりする代わりに、会社の若社長と結婚することになった千和。ドタバタしている間に季節は過ぎ去り、気がつけば新入社員の入ってくる春。千和の所属する総務課にも、研修社員がやってきた。イケメン新人の研修担当に任命されたものの、気分は浮かない。それもそのはず、旦那である若社長・北斗と人気芸能人の密会デートが、雑誌にすっぱ抜かれたのだ。別に好きではないけれど、会うなら会うで、一言くらい伝えてくれてもいいのに…。いやでも、この感情っていったい…!?まだまだ微妙な2人の関係の行く末は…!?
相変わらず距離が縮まらない二人…それでも縮まってるのかな?とりあえず、ヒロインの千和ですが、モテますよね。新人くんにも言いよられ、大学時代の先輩からは引き抜きの打診が…。しかし千和はそれを自覚していない様子。挙げ句気持ちをしっかり示してくれない北斗に対し、ヤキモチをやいて振り回しまくり。俯瞰で見ると、感情に任せ非常に身勝手な行動をとっているわけですが、まぁそこを責めてしまったらお終いなわけで。一応家族を救ってもらった“恩”はあるものの、それは“結婚”でチャラになったという認識。そして残るのは、結婚という事実のみ。恋人の段階にすら立てていない二人が、どういった距離感を保てばいいのかなど分かるはずもなく、こういったすれ違いが頻繁に起こるということなんでしょう。遠慮ができないのは、どちらもどこかに「結婚してやった」という感覚があるから。これが「結婚してもらった」であれば、こういったすれ違いも少しは減るんじゃないですかね。まぁそれだと話は全く面白くならないので、このぐらいで丁度良いのですよ。何も意識せずに読んでいると、千和の身勝手さに少々気が引けてしまう部分はあるものの、状況を考えると、これは恋愛というより、契約が先立った恋愛未満の状況を描いているわけで、自然と言えば自然なんですよね。特殊な関係性だからこそ生まれ得る、いざこざ。現実では確認のしようがありませんもの。

ますますキャラがたってきた秘書の相馬さん。3巻以降さらに活躍してくれそうで楽しみ。
読んでいるとどうしても北斗に肩入れしたくなってしまうのですが、肝心なところで詰めが甘いので、優位に立てずにいるんですよね。でも千和のことをここまで根気よく相手してやれるあなたには、ただただ感服するばかりです、はい。しかしながら、千和の心は確実に北斗に向いているのがわかりますが、一方の北斗の感情はいまだによくわからないという状況。好きゆえに…というよりは、義務感というか作業感を感じる行動の数々。これからどう崩れていくのか楽しみですが、案外最後までこの雰囲気で行ってしまうかも。
1巻に比べると、笑いの部分がかなり少なくなっていて、若干のもの足りなさを感じてしまったというのが本音。ただその分、コメディにかき消されがちだったストーリーに注目して読むことができます。笑いの勢いだけで持っている作品なのかと思いきや、決してそうではありませんでした。ストーリーも一定水準で、十分読むに耐えうる内容。プチコミ作品は男性にとってかなりハードルが高い(ストーリー的にも、質的にも)イメージがあるのですが、これは男性でも楽しめる下地は十分にあるんじゃないでしょうか。男性にプチコミ作品を薦める(まずそんなシチュエーションはないと思うけど)ならば、この作品がうってつけだと思います。3巻は、コメディ成分多めでお願いします!
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