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Tag [オススメ] [新作レビュー] 2009.11.01
32331124.jpg雨隠ギド「まぼろしにふれてよ」(1)


物も人も終わりはくるの
だからできれば愛してね
ひとこ…



■神社の娘・百地ひとこはある日、ちょっとした拍子に狸の里に迷いこみ、化狸の長が腹に納めていた“欲魂”を逃がしてしまう。“欲魂”とは人の欲、そして人の欲はモノに憑く。逃げた欲魂が憑いたモノに憑くと、ツクモという物怪になり、人の世を乱してしまう。その逃げた欲魂を再び集めるため、ひとこは不思議な狸の力と筆を貰うが…!?クラスメイトのクロ、生徒会長の真加村も加え、今日も意気揚々と欲魂回収!新しいのに懐かしい、人とモノを繫ぐ和風学園ファンタジー開幕!

 雨隠ギド先生もBL作家さんです。ウィングスとはいえ、勢いが止まりませんね。さてお話ですが、ひょんなことから神社の娘が、モノに宿り物怪と化してしまったツクモという存在から、その源となる“欲魂”を回収する…という和風ファンタジーとなっています。ひとこが逃がしてしまった欲魂とは、人の祓われた欲を狸が回収したもの。欲は力の源となり、そしてそれが逃げ出すとモノに憑きます。普通は長い年月をかけてふさわしい魂を得た道具が物怪になるのですが、逃げ出した欲魂は幼い道具にも憑いてしまい、するとツクモ神という赤子同然の不安定な物怪となり、暴走して人の世を乱してしまいます。その回収役にと提案されたひとこは、興味津々に食いつき、早々にOK。狸から不思議な力と不思議な筆を渡され、意気揚々と回収にあたります。
 

まぼろしにふれてよ
ツクモは悪意を持っているわけではなく、ただ「叶えたい想い」があるというだけ。そのまま回収しても良いが、そのことを知ったヒロインは、ツクモの願いを叶えてから欲魂を回収しようと決める。


 帯にもある通り、「和風“学園”ファンタジー」ということで、活動の本拠地となるのは高校。はじめに仲良くなったクラスメイトのクロと、欲魂回収の現場を目撃して興味を持った生徒会長が仲間に加わり、一緒に欲魂回収にあたります。学校の方針で何かしら部活動に入らなくてはいけないのですが、そこは生徒会長が機転を利かせ、3人で帰宅部ならぬ寄託部(欲魂の回収エピソードを創作物語として記録し部誌にする)を結成しすることで、本拠地をゲット。すると自ずと学園の人たちを関わることも多くなり、そちらでの物語も展開できるという上手い設定です。
 
 各所で書かれているのですが、雰囲気としては「夏目友人帳」(→レビュー)に似ています。物怪であるツクモは、かならずしも悪意を持っていたり暴走したりというワケではありません。そんなツクモたちと触れ合い、また友達と触れ合い、人間として成長していくヒロインの姿が、どこか夏目の姿と重なるような。ただこちらの場合、物怪というのはあくまで媒体であって、最終的に繋がっていくのはモノと、その先にいる人間という存在。構図としてはなんとも奇妙であるものの、描く感情はより身近なものなのかもしれません。読み終わったら確実に「物を大切にする人」になってるはずです(笑)これも八百万の神的な発想からきているんでしょうね。素晴らしい教えです。
 
 またクラスメイトが猫又だったりと、これから展開できそうな要素がちらほらみられ、2巻以降に向けて俄然期待が高まるところ。これはオススメでいいんじゃないかな?


【男性へのガイド】
→腐臭はまったくなし。優しく切ない物語が好きだという方は、是非是非読んでいただきたい。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→こういう作品が好きってのもあるんですが、オススメで。優しくて、かといって重くなくて、適度に明るくて、そしてどこか懐かしいファンタジー。


作品DATA
■著者:雨隠ギド
■出版社:新書館
■レーベル:Wings Cimics
■掲載誌:Wings('09年2月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:552円+税

■購入する→Amazonbk1

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かくかくしかじか
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レビュー
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かみのすまうところ。
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