作品紹介はこちら→岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」
4巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」4巻
岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」(5)
…昔はあたしが一番瞬ちゃんのこと詳しかったのにな…
あたしずっと
瞬ちゃんにも友達ができたらいいのにって思ってたのに
できたらできたで
なんか…なんか…
■5巻発売でございます。
天狗修行そっちのけで、フツーの女子高生ライフを満喫する秋姫。タケルくんにフラれた傷もそれなりに癒え、来るは始めての文化祭!出し物やイベントに追われ、浮かれモードは徐々に加速していく。しかし10月になり、瞬が予定通り京都修行へと旅立つと、ふと寂しさと不安が押し寄せてくるように。同時に学校では、とある異変が…。秋姫はその原因をつきとめ、なんとかひとりで対処しようとするが…!?
~いよいよ瞬ルート驀進か?~
ブロスコミックアワード2009の大賞受賞、おめでとうございます!素晴らしい!なんてそんな賞、さっきはじめて知ったんだぜ…。
さて、いよいよ瞬との恋物語スタートか、というところですが、そう簡単に事は進みません。まずは高校生活の一大イベント・文化祭がスタート。秋姫のクラスと瞬のクラスは違うので、なかなか2人が顔を合わせることはありません。加えて皆仮装しているので、お互いになかなか気づかないという状況(多分瞬は気づいてたんだろうけど)。しかし瞬も普通にクラス行事などに参加するようになりましたね。秋姫に言われたからとはいえ、ここまで律儀に物事をこなされると、なかなか嬉しいものがあります。そして特に進展もないまま、文化祭は終了。そしていよいよ、瞬の京都修行への出発の日が近づいてきます。
その前に秋姫の誕生日があるのですが、その時の瞬からのプレゼントは、「10月の心得」という文書。そこには「知らない天狗についていかない」とか「校内・登下校時は紅葉に頼る」などといった注意が記されているのですが、最後に「何かあったらすぐかけてこい」と、電話番号とメールアドレスが。これは来る。何てことない、連絡先の表記なのですが、どうにもこれが来てしまう。基本的に関係がほぼ固まっている2人なので、ジャブの繰り返しで気持ちを向けていくしかないのですが、その微かな心の動きを丁寧に描き出すので、やけに印象的。かなりゆっくりですが、進展は確実にしてるんじゃないですかね。
~相変わらず赤沢さんがかわいい~
さて、4巻にてその魅力を存分に発揮した赤沢さんですが、5巻でも登場シーンは少なくとも確実にその存在感を発揮しています。特に、いなくなった瞬の変わりに瞬に化けた三郎坊が学校にやってきた時なんか、可愛らしくてね。

やたらと女の子や女の先生に馴れ馴れしく接する三郎坊に嫉妬。でもプライドがあるからグッと我慢。そして秋姫の誘いに三郎坊が来ると知ったときの反応がこれですよ。わかりやすすぎてカワイイ。そして彼女に全力アプローチするも、まったく相手にされない男たちカワイソウデス。しかしこっちは進展するのかいな。三郎坊にはまったくその気配がないので、何とも言えませんが、このままアタフタする赤沢さんを見ていたいという気持ちがあるのも確か。こういう子は、アメよりムチで輝くタイプなのだと思います。
~秋姫はどんな人が好き?~
ラストでは瞬不在の中、康徳さまがもみ消した秋姫の見合い相手が登場。空気を読めないオレ様キャラの面食いなのですが、彼には穏やかな紅葉ちゃんもご立腹。当然秋姫も良い印象を持たないのですが、彼をお見合い相手として否定する際に出てきた秋姫のモノローグが、なんとも印象的…
否定は、裏返せば肯定になるのですが、だとしたら浮かび上がってくる人物像って…面食いではなくて、秋姫の話を聞いてくれて、会ったあとに気になっちゃう相手…あれ、これって瞬ですよね、ですよね。前2つはタケルくんあたりも該当するのですが、大事なのは最後です。気になるか否か。今では秋姫の気になる人筆頭は瞬ですよ。まぁこれは、「秋姫が恋愛対象を選ぶにあたって、無意識的に考えた」ってことが前提となるわけですが。あーしかし、帰ってきてからどうなるのか、楽しみですね。
■作者他作品レビュー
岩本ナオ「雨無村役場産業課兼観光係」
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bk1
4巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」4巻

…昔はあたしが一番瞬ちゃんのこと詳しかったのにな…
あたしずっと
瞬ちゃんにも友達ができたらいいのにって思ってたのに
できたらできたで
なんか…なんか…
■5巻発売でございます。
天狗修行そっちのけで、フツーの女子高生ライフを満喫する秋姫。タケルくんにフラれた傷もそれなりに癒え、来るは始めての文化祭!出し物やイベントに追われ、浮かれモードは徐々に加速していく。しかし10月になり、瞬が予定通り京都修行へと旅立つと、ふと寂しさと不安が押し寄せてくるように。同時に学校では、とある異変が…。秋姫はその原因をつきとめ、なんとかひとりで対処しようとするが…!?
~いよいよ瞬ルート驀進か?~
ブロスコミックアワード2009の大賞受賞、おめでとうございます!素晴らしい!なんてそんな賞、さっきはじめて知ったんだぜ…。
さて、いよいよ瞬との恋物語スタートか、というところですが、そう簡単に事は進みません。まずは高校生活の一大イベント・文化祭がスタート。秋姫のクラスと瞬のクラスは違うので、なかなか2人が顔を合わせることはありません。加えて皆仮装しているので、お互いになかなか気づかないという状況(多分瞬は気づいてたんだろうけど)。しかし瞬も普通にクラス行事などに参加するようになりましたね。秋姫に言われたからとはいえ、ここまで律儀に物事をこなされると、なかなか嬉しいものがあります。そして特に進展もないまま、文化祭は終了。そしていよいよ、瞬の京都修行への出発の日が近づいてきます。
その前に秋姫の誕生日があるのですが、その時の瞬からのプレゼントは、「10月の心得」という文書。そこには「知らない天狗についていかない」とか「校内・登下校時は紅葉に頼る」などといった注意が記されているのですが、最後に「何かあったらすぐかけてこい」と、電話番号とメールアドレスが。これは来る。何てことない、連絡先の表記なのですが、どうにもこれが来てしまう。基本的に関係がほぼ固まっている2人なので、ジャブの繰り返しで気持ちを向けていくしかないのですが、その微かな心の動きを丁寧に描き出すので、やけに印象的。かなりゆっくりですが、進展は確実にしてるんじゃないですかね。
~相変わらず赤沢さんがかわいい~
さて、4巻にてその魅力を存分に発揮した赤沢さんですが、5巻でも登場シーンは少なくとも確実にその存在感を発揮しています。特に、いなくなった瞬の変わりに瞬に化けた三郎坊が学校にやってきた時なんか、可愛らしくてね。

やたらと女の子や女の先生に馴れ馴れしく接する三郎坊に嫉妬。でもプライドがあるからグッと我慢。そして秋姫の誘いに三郎坊が来ると知ったときの反応がこれですよ。わかりやすすぎてカワイイ。そして彼女に全力アプローチするも、まったく相手にされない男たちカワイソウデス。しかしこっちは進展するのかいな。三郎坊にはまったくその気配がないので、何とも言えませんが、このままアタフタする赤沢さんを見ていたいという気持ちがあるのも確か。こういう子は、アメよりムチで輝くタイプなのだと思います。
~秋姫はどんな人が好き?~
ラストでは瞬不在の中、康徳さまがもみ消した秋姫の見合い相手が登場。空気を読めないオレ様キャラの面食いなのですが、彼には穏やかな紅葉ちゃんもご立腹。当然秋姫も良い印象を持たないのですが、彼をお見合い相手として否定する際に出てきた秋姫のモノローグが、なんとも印象的…
だってあの人
かわいい子しか興味ないっぽいし
あたしの話聞いてくれなさそうだし
会ったあとに気になったりしないし…
かわいい子しか興味ないっぽいし
あたしの話聞いてくれなさそうだし
会ったあとに気になったりしないし…
否定は、裏返せば肯定になるのですが、だとしたら浮かび上がってくる人物像って…面食いではなくて、秋姫の話を聞いてくれて、会ったあとに気になっちゃう相手…あれ、これって瞬ですよね、ですよね。前2つはタケルくんあたりも該当するのですが、大事なのは最後です。気になるか否か。今では秋姫の気になる人筆頭は瞬ですよ。まぁこれは、「秋姫が恋愛対象を選ぶにあたって、無意識的に考えた」ってことが前提となるわけですが。あーしかし、帰ってきてからどうなるのか、楽しみですね。
■作者他作品レビュー
岩本ナオ「雨無村役場産業課兼観光係」
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