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2009.11.18
07213112.jpgよしまさこ「横浜迷宮」(1)


やっぱりおかしい
私まだ夢を見てるの?
でもおかしい
ちゃんと目覚めてるのに



■2巻発売、完結しました。
 異国情緒漂う港町・横浜。時が止まる…見知らぬお爺さんに話しかけられる…もう一人の自分に出会う…そこに暮らす人々が体験する、ちょっと不思議で、そしてじんわり心温まる物語をあなたにお届します。みんながハッピーになれる、ドラマチックストーリー集!

 よしまさこ先生の、flowersにて連載された、横浜を舞台に描く読切り集です。といっても普通の世界を描くのではなく、ちょっと不思議な要素を加え込んだ物語を展開。いうなれば「世にも奇妙な物語」みたいな作品ですかね。例えば1話目は、時が止まったままの世界に暮らす女子大生が主人公。隣のお兄さんとの結婚を控えたヒロインでしたが、なぜか時が進まない。そして不意に現れる、謎の女…と奇妙な要素がいくつか。全部が全部ファンタジックなお話というわけではなく、中にはごくごく普通の生活の中に、ジンクスやおまじないを落としこみキーとして活用するようなお話もあります。まぁとにかく「読みも奇妙な物語」がしっくりくる説明なのでございますよ。


横浜迷宮
違う世界に生きる、もう1人の自分に出会うという「アリーナの2人」


 説明に「みんながハッピーになれる」と書いてあるように、基本的にはハッピーエンドのお話。悲しみや苦しみといった負の感情ももちろん出てきますが、あくまでそれはスパイスとして。例え今は雨だとしても、止まない雨はない…みたいな感じ。オムニバス集で、かつ感動・ハッピーエンド路線ということでは、大和和紀先生の「ポケットの中の奇跡」(→レビュー)と印象が被るかも。そこにファンタジックな要素を盛り込んだという感じなので、そういった系統の作品が好きなのであれば積極的に読んでいっていいんじゃないでしょうか。
 
 横浜と不思議な雰囲気が妙にマッチしてます。個人的に横浜(というか桜木町)にはあまり良い思い出がないので、実際に行くとツライのですが(笑)こうして作品を通して読むとやっぱり素敵な街ですよね。


【男性へのガイド】
→女性視点で展開されるのですが、それさえ気にならなければ大丈夫でしょう。ただ感動一本で我慢できるのか。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→完成度はそれなりに高いかと。ただ個人的に感動に特化した作品はそこまでハマれないという。横浜に良い思い出がないという私的すぎる理由はちゃんと排除してありますよ。その上での3つ。


作品DATA
■著者:よしまさこ
■出版社:小学館
■レーベル:フラワーコミックスα
■掲載誌:flowers
■全2巻
■価格:各400円+税

■購入する→Amazonbk1

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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