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2009.11.24
32165315.jpg宝井理人/壁井ユカコ「鳥籠荘の今日も眠たい住人たち」(1)


どんなわたしが生まれてくるのか
知ってるのは
創造主だけ



■2巻発売。
 街中で金離れのよさそうなサラリーマンに援助交際を持ちかけ、出来る限り金を積ませる。けれど絶対に最後まではしない。そんな遊びを仲間と繰り返していた衛藤キズナが誘われたのは、ひきこもりの若手画家・浅井有生のモデル。彼のいとこだという女性からの、突然の誘いにたじろぐキズナだったが、半ば無理矢理引き受けさせられてしまう。わけもわからぬままモデルとなった彼女だったが、だんだんとそこに自分の居場所を見出すようになり…

 人気ライトノベルのコミカライズ作品です。原作は5巻まで刊行されているそうで、評判は上々。そちらはどんなお話かと言いますと、“ホテル・ウィリアムスチャイルドバード”、通称“鳥籠荘”に住む、一風変わった住人たちの、ちょっと不思議でとても普通な日常を綴った物語…だそうです。そんな住人たちの一部である、絵のヌードモデル,ひきこもり画家,そして女装の麗人がこの物語の中心に。他の住人たちも、物語の進行と共に登場し、ストーリーに関わってくるようになります。


鳥籠荘の今日も眠たい住人たち
この二人の関係がどうなっていくのか…。そこが軸のひとつであるため、恋愛色はやや強めという気も。


 基本的にはヒロイン・キズナの視点から展開。1巻は彼女の居場所作りみたいなところに終始し、これから物語を展開していく上での土台を作っていくのですが、どうもそれが90年代によく見られたような、自意識系のイタいお話のようになってしまっており、ひとつの壁になっているような。小説の感想を幾つか見たのですが、それらとはあまりにかけ離れたような印象を持ってしまったのですが、どうなんでしょう。世界観としては、おかしな人々たちの、ちょっと不思議で、とても普通な毎日ということなのですが、不思議とか日常感が今ひとつ希薄というか。
 
 ただ作品を原作とのミスマッチという観点で片付けるのはあまり良くないので、まっさらな状態で感想を述べると、洗練された絵柄とテンポの良い話運びで、非常に読みやすかったです。若干薄い気もしますが、描きたいのは濃さではないと思われるので、話が進むと共にあるべきところに落ち着いてくるのでしょう。個人的には明るい性格の由起が好き。ただそんな彼にも、何かしらの過去があるということで、気になります。


【男性へのガイド】
→読みやすくはありますが、いわゆる日常系というワードから想像されるような作品ではないことは注意。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→展開次第でどうにでも評価は変わる。原作ファンの評価はあまり高くないのではないかと思うのですが、知らなければそれなりに楽しめると思う。少なくとも私は楽しめたので。


作品DATA
■著者:宝井理人/壁井ユカコ/テクノサマタ
■出版社:アスキーメディアワークス
■レーベル:シルフコミックス
■掲載誌:シルフ(vol.1〜)
■既刊2巻
■価格:各580円+税

■購入する→Amazonbk1

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