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安堂のヘタレっぷりに拍車がかかってきたんですが…《続刊レビュー》「ストロボ・エッジ」6巻
咲坂伊緒「ストロボ・エッジ」(7)
こんなにそばにいても
一番近くて
一番遠い■7巻発売です。
高校二年になり、蓮と安堂と同じ同じクラスになった仁菜子。そしてやってくる、鎌倉への遠足。誰と同じ班になるかわからない中、蓮くんから誘われて一緒に。班のメンバーは、
蓮と仁菜子、そして仁菜子の友達のさゆりと、蓮の友達の裕太郎。別の班になった安堂は、虎視眈々と仁菜子との同行動を狙うが、つかさと学のダブルマークによってチャンスを逐一潰されてしまう。それに対し、なんだかいい距離感を保つ蓮と仁菜子だけど、「友達」だからこの距離が保てているのだと思うとなんだか切ない…。そしてもう一組、何やら切なげな雰囲気を醸し出す組み合わせが。同じ班の裕太郎とさゆり。過去に何かあったらしい二人。そんな中、裕太郎がさゆりに告げたこととは…
~安堂…~ とりあえず安堂(つД`)・゚・ 7巻では、安堂の活躍が全くなし。フリーの状態でも上手く動けないってのに、今回は仁菜子派の学とつかさからダブルマークをされるというまさかの状況。完全に動きを封じられてしまいます。
~さゆりと裕太郎~ そんな安堂に代わって今回奮起したのが、蓮くんの友達の地味メン・裕太郎くん。ちょくちょく描かれてる割に、台詞などもほぼナシという彼でしたが、思わぬ過去を持って存在感を発揮します。それが、中学時代にさゆりと付き合っており、ほんの気の迷いからさゆりを傷つけ別れてしまったというもの。そのことを裕太郎は未だ後悔しており、一緒の班になった今回、今まで溜め続けた想いを伝えようとします。しかもおあつらえ向きに、さゆりは現在の彼氏である大樹にちょっとした不信感を抱いているという状態。しかし地味な組み合わせや…。さゆりは派手だけど、妙に落ち着いてしまっているし、大樹との組み合わせでは輝くのだけど、裕太郎とだとどうしてこうも地味に…。けれどそれでも素敵で切ないお話にしてしまうから、好きなんですけどね。

この距離感ですよ…。常に一番遠いところにいるっていうね。彼なりの気遣いなのかはわかりませんが、彼の存在をよくあらわしているポジションだと思いました。
~仁菜子カワイすぎるだろコノヤロウ~ 物語中で説明できない分は、番外編を用意してしっかりカバー。こうやって脇役一人一人に物語を持たせることで、作品により一層色が出てきます。しかし過去が出てくるほどに、リア充臭も強くなってくるので、それに耐えられなくなる人も出てくるかもね。そこでまっさらな学ぶと仁菜子ですよ。しかし仁菜子はいつのまにこんなにかわいらしいキャラに…。ポッケに大福ですよ!?ポッケに大福…なにその発想。

ポッケに大福までならまだしも、蓮から借りたぶかぶかのパーカーを着て、あげく餅を割れないドジッ子な感じ。なんだこれ狙ってるだろ。
~そろそろ蓮くん動き出すでしょう~ さて本筋の方はと言いますと、蓮くんがどんどん仁菜子に惹かれていっております。今までと違う照れくさい面を見せるようになってきたのですが、遠足にて一気に加速。しかも何気にしっかりと元カノに会って心の整理までしちゃってるし。いやーこれ次でもう告白はなくとも安堂あたりに宣戦布告するでしょ。しかし蓮は一度フっている手前、最後の一押しには出られないわけで、なかなかやきもきしそうだなぁ。しかしそれこそこの作品の燃料になるわけで、ますます楽しみです。それと安堂をもっと登場させたげて!!
そういえば作中で「君に届け」(→
レビュー)のアニメ化についても触れられてましたね。深夜アニメを見る女子高生たちってなかなか不思議な存在ではある気がするのですが、その辺は気にしたら負けです。どうやら仁菜子たちの世界でも、君に届けは好評なようで…
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