
守るよ
君を守る
■4巻発売です。
聖ベツへレム教会に保護されている少女・凪菜聖は、聖母マリアの生まれ変わりの「マリアの娘」とされている存在。胸にはその証のクロスの痣がある。そんなある日、その胸の痣が確たる証拠と、彼女を狙う悪魔の刺客が。そんな窮地から彼女を救ったのは、法王庁の対悪魔特殊部隊「クリムゾン」の代理人・高城黔という少年だった。以降絶えることなくその身を狙われる聖を、黔は身を呈して守っていくが…!?
ビーンズエース連載の、戦慄ゴシック&ガンアクション。ヒロインは、聖母マリアの生まれ変わりとされる、凪菜聖・15歳。幼い頃に両親を亡くし、今は日本のベツへレム教会に身を寄せています。予言書に記されていた「生まれ変わりの者、光昇る地に現れる」という言葉と、「十字架の聖痕」という手がかりにより法王庁に発見され、同時に彼女の力を利用しようとする大財閥ティアマト財団にその身を狙われるように。生まれ変わりはどちらに転んだとしても強大な力を発揮するため、法王庁は聖をティアマト財団に渡さぬよう、腕の立つエージェントを送り出すことに決定。そして派遣されたのが、高城黔・15歳というわけ。以降聖の元には絶えることなく刺客が送り込まれるようになるのですが、その度に黔が彼女の身を守るという感じ。

ガンアクションということで、黔は当然銃で戦う。ただその破壊力がハンパないです。
アクションが売りだと思うので、そこまで深いメッセージ性や設定があるわけではありませんが、その分説明が少ない割に状況を理解するのは容易で、ある程度の読みやすさは確保されています。ヒロインは生まれ変わりとしての自覚はないものの、身を呈して守ってくれる(言葉では言い表さないけれど)黔との触れ合いを通し、成長、心を通わせていきます。ヒロインには8年より前の記憶がなく、またあるとされる奇跡の力も発現していない状態。それにはとある過去が関わっているのですが、それは追々明らかに。一方の黔にも、その地位にいるだけの過去が。基本的にはキャラ重視のお話ですから、その辺の描写はしっかりしております。
一応「ビーンズエース」連載作なのですが、なんとなくAsukaとかで連載してるような印象を受ける作風。腐っぽいんですが、その濃度は低めというか。
【男性へのガイド】
→ビーンズエースということを考えると、それなりに読みやすいのでは。ヒロインの聖もカワイイですし。ただ楽しめるかはわかりませんけど。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→絵的にも話的にも読みやすさはあるのですが、やや決め手に欠ける印象。スタイリッシュガンアクションということで、その手の作品が好きな人は問題無く楽しめると思います。
作品DATA
■著者:阿倍野ちゃこ
■出版社:角川書店
■レーベル:AsukaDXコミックス
■掲載誌:ビーンズエース(2005年8月号~)
■既刊4巻
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