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Tag [続刊レビュー] 2009.12.27
作品紹介はこちら→宮坂香帆「僕達は知ってしまった」
7巻レビュー→魅力再考…したかった《続刊レビュー》「僕達は知ってしまった」7巻




bokutachiha.jpg宮坂香帆「僕達は知ってしまった」(8)


うわっ 何これ
あたし 欲求不満!?
そうなの?
助平なの!?
助平なんだ!?



■8巻発売です。
 雪斗と松嶋さんの仲を納得することができず、また雪斗も、ことりと兄・雅弥の出会いに焦る一方。どうにも自分の気持ちを素直に伝えられないまま、二人の気持ちはすれ違う一方。そしてついに、大げんかに発展。売り言葉に買い言葉で、二人は別れる所にまで言ってしまう。そうすると余計に謝れない…。その日を境に、雪斗は茶髪に戻り、ことりに対する態度も冷たくなってしまう。一方ことりは他校の生徒・設楽に告白され、とまどうばかり。そして気がつけば一か月。時折言葉を交わすくらいはあるものの、やはりどこかぎこちない。果たして二人の仲は戻るの…!?


~これは良い茶番~
 戻ります。というか、けんか別れしてすれ違いを描いているのに、全然ハラハラしないんですよ。何これってぐらい、安心しながら見てますし、もはや茶番というか。とりあえず切なさが足りない。たぶんそれは、外部に敵を作れないからかなぁ、と。宮坂先生も、どちらかというと悪意を外部に用意して、それにメインの二人が立ち向かう…みたいな構図を使う方が得意だと思うんですけど、すれ違いに関してはなかなかそこで展開できない。あまりに悪意の塊みたいなものを用意すると、二人は離れる一方ですし、そういう存在がいないってことは、ある種戻す過程にあることが明白なのだなと、なんとなく受けとっているのかもしれません。しかしそれでも話に飽きが来ないのは、これが良い茶番だから。笑いがしっかりとちりばめられているので、全然楽しめちゃうんですよね。


~雅弥が全部持っていった件~
 8巻で一番活躍したのは、何といっても雪斗の兄・雅弥でしょう。あべっちもバイトで二人を引き合わせるというファインプレーをしましたが、より読者を楽しませるという観点で考えると、やはり雅弥に軍配が上がります。まずはこのシュールなカットから…

僕達は知ってしまった
お兄ちゃんは見た。
 
 完全にネタキャラ化しておりますが、それゆえに何とも親しみの持てるキャラになりましたよね。今後色々な意味で輝きを増しそうです。しかし彼が動くほどに、周囲の人間はげんなりするんだろうなぁ。なんてカッコ悪くて迷惑…みたいな説明になっていまいましたが、その後が普通のネタキャラとは違う所。熱で倒れた雪斗の面倒を見て欲しいと、ことりを電話で呼び出し、関係修復に一役買っています。このさりげなさの欠片もなく、あからさまにサポートしちゃう感じが素敵すぎます。
 
 さらにこんなシーンも…

僕達は知ってしまった8-2
オレは嫌がらせ

 もはや悪役にすらなれない正直さとネタ臭。しかしこの後も、雪斗への弁当をことりに届けさせるというファインプレー。ふざけて笑いを持っていきながらも、最後はカッコいい役目まで持ってっちゃう。そしてそれに酔う姿を描くことで、読者に「雅弥素敵!」って思わせない、謙虚な姿勢。良いキャラです。


~次へ向けて~
 さてさて、9巻ではそろそろよりを戻しそうな雰囲気もありますが、そうしたら最終回になっちゃうのでしょうか?いやでもえっちい方面も残っているし、Cheese!ならある程度それも可能なので、予測はできないですね。しかし脇役の恋愛模様を組み込まず、二人の関係だけに終始しながらここまで持ってくるってのは立派ですよね。すごいです。



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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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