
もしも時間に限りがあるなら
その時間が終わるときに私は
幸せだって笑ってられるかしら?
■3巻発売。完結いたしました。
笹川幸太は最近一人暮らしを始めたばかりの大学生。ある日、道ばたで女の幽霊に遭遇。一目散に家に逃げ帰るが、幽霊についてこられてしまう。しかも何故か霊媒師見習いまで。見ためがとってもかわいらしいその幽霊、名前は菊子というのだが、何故自分が幽霊になったのか、覚えていないのだという。そこで、自分の姿が見える幸太に、なにか思い出せるよう手伝ってもいたいというのだ。その日から、料理上手な幽霊と、お隣さんの女子高生の霊媒師見習い、さらには親友の梅ちゃんに猫まで巻き込んだ、なんとも奇妙な毎日がはじまった。
普通の大学生・幸太と、美人で料理上手な幽霊・菊子との出会ってからを描いた、楽しさと切なさがつまった4コマです。最初の目的は、菊子の記憶を取り戻すことでしたが、幸太との生活をつ続けるうちに、しばらくはこのままでいようと考えるように。また、一緒に過ごすうちに、菊子が特殊な霊であることがわかってきます。菊子は実は死んだのではなく、魂のみが体から抜けた「生霊」だったというのが答えなのですが、このことを知っているのはお隣の霊媒師・ふみだけ。幸太や菊子は知らずに日々を過ごす。
物語は、過去を回顧する形で進行され、この生活にタイムリミットがあることを暗示。だからなのか、なんでもない日常風景が、とても愛おしく感じられます。やがて時間軸は回顧している地点に辿り着き、物語はクライマックスへ。
終盤のファンタスティックな展開や、ラストのベタなやりとりは、4コマだからこそ許されるんじゃないですかね?予想はしていたのに、それでも感動してしまいました。楽しさだけでなく、切なさやほっこり感、そして最後には感動と、4コマの魅力を改めて認識させてくれる良作だったと思います。
【オトコ向け度:☆☆☆☆☆】
→表紙がすべてを物語っている気がしないでもないんですが。「お!?」っと思った方は、読んで正解だと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→最後は思わず感動。4コマっていいなって思わせてくれる良作。優しい気持ちになりたいアナタに。オススメです。
作品DATA
■著者:口八丁ぐりぐら 作者(口八丁ぐり)ブログ→「つれづれ口八丁」
■出版社:芳文社
■レーベル:MANGA TIME COMICS
■掲載誌:まんがタイムジャンボ(2004年10月号~2008年12月号)
■全3巻
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