作品紹介→あきづき空太「赤髪の白雪姫」
関連作品紹介→*新作レビュー* あきづき空太「青春攻略本」
あきづき空太「赤髪の白雪姫」(4)
それでも俺は
おまえとこの先共にありたい
そばにいてほしいと願っている
■「私は全力であの人をそんな目にあわせない」…鳥の力を試す考試の最中、失敗を目論むブレッカ子爵の妨害に遭ってしまった白雪は、塔の上から思いもかけない行動に移る。そんな白雪の行動を見た周囲の人間は、そしてそのことを知ったゼンは…!?王子と宮廷薬剤師。ゆっくりと、大切に絆を深めてきた二人。そしてついにゼンが白雪に告げる、その言葉とは?
~タイトルに今一度注目を~
「赤髪の白雪姫」というタイトルは、物語の内容や設定を考えると実に不思議なタイトルだったりします。まずヒロインの白雪、彼女は世にも珍しい赤い髪をもって生まれてきたのですが、名付け親(両親か、はたまた良くしたとされる祖父母か)は赤髪とは全く関連のない、むしろアイデンティティになり得そうなそれを否定するかのような、“白雪”という名前を彼女につけます。この名前に込められた意味とは、一体なんなのでしょうか。4巻まで来ていますが、彼女の生い立ちに関しては未だ語られることがなく、謎に包まれたまま。これから明らかになってくるのかもしれませんが、ぜひともその辺の理由なども知りたいものですね。
※こっからちょっとネタバレ過剰気味になったので、セーブ。
読んだ人だけ続きをお読みになるとよいと思いますよ。
たぶん知らない人が読んでも何のこっちゃってなりそう。
関連作品紹介→*新作レビュー* あきづき空太「青春攻略本」

それでも俺は
おまえとこの先共にありたい
そばにいてほしいと願っている
■「私は全力であの人をそんな目にあわせない」…鳥の力を試す考試の最中、失敗を目論むブレッカ子爵の妨害に遭ってしまった白雪は、塔の上から思いもかけない行動に移る。そんな白雪の行動を見た周囲の人間は、そしてそのことを知ったゼンは…!?王子と宮廷薬剤師。ゆっくりと、大切に絆を深めてきた二人。そしてついにゼンが白雪に告げる、その言葉とは?
~タイトルに今一度注目を~
「赤髪の白雪姫」というタイトルは、物語の内容や設定を考えると実に不思議なタイトルだったりします。まずヒロインの白雪、彼女は世にも珍しい赤い髪をもって生まれてきたのですが、名付け親(両親か、はたまた良くしたとされる祖父母か)は赤髪とは全く関連のない、むしろアイデンティティになり得そうなそれを否定するかのような、“白雪”という名前を彼女につけます。この名前に込められた意味とは、一体なんなのでしょうか。4巻まで来ていますが、彼女の生い立ちに関しては未だ語られることがなく、謎に包まれたまま。これから明らかになってくるのかもしれませんが、ぜひともその辺の理由なども知りたいものですね。
※こっからちょっとネタバレ過剰気味になったので、セーブ。
読んだ人だけ続きをお読みになるとよいと思いますよ。
たぶん知らない人が読んでも何のこっちゃってなりそう。
~姫じゃないのに白雪姫~
またタイトルに関してはそれだけではなく、もう一つ面白い点が。それは、彼女が“姫”などではなく、ごく普通の街娘であるということ。姫でないのに白雪姫とはこれいかに。考えたとき、見えてくる答えは一つ、王子であるゼンと結ばれること。未来を暗示させているのかはわかりませんが、なんともワクワクしてくるタイトルではありませんか。なんて4巻では、そんな未来へ大きく前進。3巻までのゆっくりとした歩みとは打って変わって、ハッキリと目に見える形で二人の関係に変化が訪れました。

ゼンのキスからの告白。まさかこんなに早く訪れるとは。3巻まではかなりスローペースだったので、くっつくのはまだまだ先かな、なんて思っていたのですが、そうきますか。ええ、テンション上がりまくりでニヤニヤが止まりませんでしたとも。その答えを一旦保留にしたゼンは、後日改めて答えを聞くことに。その後の白雪の焦りっぷりがカワイイのなんの。こういう不幸でない困り方をしている様子を見るのって、本当に楽しいですよね。正直4巻は脳内で3回ぐらい~fin.~の文字が浮かびました。それくらい見所たっぷりというか、いい締め方をする話が多かったです。
~王子という肩書きを超えて~
そういえば、ゼンの肩書きがひとつの大きなハードルとなりそうだったのですが、その辺は意外なほどアッサリでしたね。お互いそのことは充分に受け入れ、しっかりと消化されている、もしくはこれから真っ正面に向き合っていく覚悟ができているということなのでしょう。白雪曰く、ゼンが王子であることは「彼らしいこと」なのだそうで、「ゼン」と「王子」というふたつのユニットで考えることなく、自然とセットで捉えられていた所も大きいのかもしれません。それはお互いの出会いが、肩書きのない場所でもたらされたことが大きかったのかも。肩書きを明かさずに森で出会い、数日を過ごした彼らは、もうその時点で身を任せられるほどの信頼感で結ばれていました。白雪は、ゼンを王子でなくまず「ゼン」という一人の人間として見ることができたし、ゼンも白雪が自分のことを王子としてでなく、「ゼン」として信頼してくれていることを自覚出来るから、安心して対峙できる。ゼンを苦しめた人間関係におけるトラウマは、白雪とに限って言えば、出会いの時点である程度解消されていたのですよね。
4巻ではその辺のゼンの過去も明らかになっておりますよー。5巻とかどうなるんでしょうね。個人的には白雪の過去が明らかになってくると嬉しいかな、と。とりあえず4巻は、この作品のハイライトに間違いなくなってたはずです。ここまで買い続けて(ってまだ4巻だけど),本当に良かったです!
■購入する→Amazon
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bk1
またタイトルに関してはそれだけではなく、もう一つ面白い点が。それは、彼女が“姫”などではなく、ごく普通の街娘であるということ。姫でないのに白雪姫とはこれいかに。考えたとき、見えてくる答えは一つ、王子であるゼンと結ばれること。未来を暗示させているのかはわかりませんが、なんともワクワクしてくるタイトルではありませんか。なんて4巻では、そんな未来へ大きく前進。3巻までのゆっくりとした歩みとは打って変わって、ハッキリと目に見える形で二人の関係に変化が訪れました。

ゼンのキスからの告白。まさかこんなに早く訪れるとは。3巻まではかなりスローペースだったので、くっつくのはまだまだ先かな、なんて思っていたのですが、そうきますか。ええ、テンション上がりまくりでニヤニヤが止まりませんでしたとも。その答えを一旦保留にしたゼンは、後日改めて答えを聞くことに。その後の白雪の焦りっぷりがカワイイのなんの。こういう不幸でない困り方をしている様子を見るのって、本当に楽しいですよね。正直4巻は脳内で3回ぐらい~fin.~の文字が浮かびました。それくらい見所たっぷりというか、いい締め方をする話が多かったです。
~王子という肩書きを超えて~
そういえば、ゼンの肩書きがひとつの大きなハードルとなりそうだったのですが、その辺は意外なほどアッサリでしたね。お互いそのことは充分に受け入れ、しっかりと消化されている、もしくはこれから真っ正面に向き合っていく覚悟ができているということなのでしょう。白雪曰く、ゼンが王子であることは「彼らしいこと」なのだそうで、「ゼン」と「王子」というふたつのユニットで考えることなく、自然とセットで捉えられていた所も大きいのかもしれません。それはお互いの出会いが、肩書きのない場所でもたらされたことが大きかったのかも。肩書きを明かさずに森で出会い、数日を過ごした彼らは、もうその時点で身を任せられるほどの信頼感で結ばれていました。白雪は、ゼンを王子でなくまず「ゼン」という一人の人間として見ることができたし、ゼンも白雪が自分のことを王子としてでなく、「ゼン」として信頼してくれていることを自覚出来るから、安心して対峙できる。ゼンを苦しめた人間関係におけるトラウマは、白雪とに限って言えば、出会いの時点である程度解消されていたのですよね。
4巻ではその辺のゼンの過去も明らかになっておりますよー。5巻とかどうなるんでしょうね。個人的には白雪の過去が明らかになってくると嬉しいかな、と。とりあえず4巻は、この作品のハイライトに間違いなくなってたはずです。ここまで買い続けて(ってまだ4巻だけど),本当に良かったです!
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