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鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」4巻レビュー→
花ゆめで今一番ラブでコメしてるのはこの作品に違いない《続刊レビュー》「神様はじめました」4巻
鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」(5)
ああ 本当だ
巴衛ばかり見てた
あの日も 私は
鳥居にかかる枝なんか見てなくて…
頑張ってる巴衛が報われればいいとか
思ったんだ■5巻発売です。
巴衛に続く神使として、白蛇・瑞希が新たに加わり、ますます賑やかになった束の間。参拝者0記録を更新中のミカゲ社に活気を取り戻すため、奈々生は祭を企画!資金がないぶんは、アイデアと皆の協力でカバーし、準備を進めていきます。奈々生は催し物のひとつとして神楽を踊ることになり、巴衛のスパルタ指導に耐えながら練習に励みます。しかしある日を境に、巴衛の様子が変わり、ドキドキの行天行動を起こすように。嬉しい、けど恥ずかしい、そして気持ち悪い?果たして祭りは無事開催できるのでしょうか…!?
~年間オススメでもプッシュしてます~ 昨年は通常時あまりプッシュしないまま、最後の最後で大プッシュをし(→
2010年へ向けて、これだけはチェックしておきたい15作品:3位,
『こすヨメγ2010』用記事:2位)、なんとなく周りを困惑させてしまった感もある本作。いや、タイミングが悪かっただけで、ほんと面白いんですよ。特に4巻以降、奈々生が恋愛モードに入ってからは、その面白さに拍車がかかっております。しかし巴衛はまったく見向いてくれず、さらに瑞希の登場でなんとなくうやむやな感じになってなってしまった所で5巻へ。どういった展開を見せるのか注目していたのですが、ほうほうこう来ますか。
~振り向いてくれない相手には~ 好きだと伝えても、全然見向いてくれない相手にはどうしたらよいのか。こういったシチュエーションに陥った時、少女漫画でセオリー化されているのは、嫉妬心を生むという方法。今作では瑞希の神使化による不満と、祭の企画時の鞍馬の活躍が契機となっています。人間誰しも、好きと言われれば嬉しいですし、そう言ってた子が別の相手と仲良くしているのを見るとなんだか気になってしまうもの。それはどうやら妖怪である巴衛にも当てはまったみたいですね。巴衛のことですから、自分から求愛行動に打って出るということは無さそうですが、それでも多少の歩み寄りは見せるでしょうし、どう変化していくのか楽しみで仕方ありません。てか奈々生はほんとにいい子だなぁ。神様に求められているものがどういった資質かはわかりませんが、とりあえず人間としての魅力はすごくあると思うんです。
~鞍馬の役割~ さて、5巻にて一番印象に残っているのが、鞍馬の活躍。正直今までの鞍馬へのイメージは、なんかスゴい勢いで登場してよくわからないまま場を荒らして、気がつけば登場しなくなっていた、この作品が序盤に魅力を発揮できなかった元凶というものだったのですが(ひどい言い様だ)、5巻では彼のこの作品における役割が見えたような気がしました。彼は祭の企画時、世間(人間界)知らずの妖怪達の中、唯一人間を良く理解するものとして、的確なアドバイスを次々とします。それは恋愛方面に於いては、巴衛の嫉妬心を生み出すきっかけのひとつとなったわけですが、もうひとつ、妖怪と人間とを繫ぐという、重要な役割があることを示していたように思えました。もう1人、ヒロインの奈々生も人間と妖怪・神を繫ぐ存在であるわけですが、彼女は人間サイド出身で、鞍馬は妖怪サイド出身。ヒロインだけではどうにもならないものを、しっかりと補完してくれる関係性にあるのかもしれません。そんな特殊な存在であることを、彼自身もまた自覚していて、それを強みとして見出していました。ただの自信過剰なよくわからないキャラだった彼が、この巻を契機にぐっと近くに感じるようになったのでした。
~コメディとしても、恋愛ものとしても~ 6巻では奈々生が出雲に呼ばれるらしいです。あー、なんか神様らしくていいですね。なにやら神様としてテストされてたみたいですし、この先どうなっていくのでしょうか。巴衛との関係に進展も見られると思うのですが、それ以外のドタバタコメディもまた面白いのでまた良し。こういったネタを飽きさせず続けるには、各キャラに物語や魅力を付与していくことが不可欠なのですが、5巻ではしっかりその辺が遂行された感じでしたし、よりキャラを身近に感じて楽しめることができるようになってきました。2010年も、本作をますますプッシュしていく予定でございますよ!
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