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和泉かねよし「メンズ校」
和泉かねよし「メンズ校」(7)
お前にとってはただのバカ女でも
俺にとっては大事な大事なコなんだよ
俺のモンだ■7巻発売です。
完全無欠のイイ男・神木に異変!?何事もスラーっとこなし、気配り上手、誰にも優しくいつも頼られまくりの神木が、なぜだか今日はご機嫌斜め。明らかに浮かない表情で、態度も何だか良くない。いつもの神木を知っている周囲の面々は、そんな神木にガクブル。そんなところにタイミング悪く冬華が電話。それを神木はあろうことか「くどい」とガチャ切りしてしまう。二人の関係は一体どうなる…!?
~8巻で最後っぽいですね~ 8巻でラストになるみたいですね、13日発売のベツコミ3月号には最終回が掲載される予定だそうです。寂しいなぁと思いつつも、この特殊な設定では最終回も致し方ない気も。ただでさえ女の子との出会いが少ないこの舞台では、女の子とつき合うに至るまでがひとつの大きな山になるわけで、ここで最大の盛り上がりを見せてしまう可能性が非常に高いですよね。これを越えるには、余程のネタを用意しないといけないわけですが、それが神木と牧の2つで起こすとなるとなかなか大変で。また普段は離ればなれなので、二人を揺るがす苦難も遠恋ネタが基本。近くにいるがゆえの困難に比べ、そのパターンは少なくなってしまうように思います。このくらいであっさり終わったほうが、この作品らしくて良いかもしれませんね…って、最後に一波乱二波乱ありそうな感じで切れたので、アッサリ終わるかはわかりませんが(笑)
~本筋に関係無さげなストーリーも~ 7巻の見所は3つ。まずは単発ネタの、後輩・藤瀬くんの恋物語。こちらは読切り感覚で読むといいかもしれません。本編には何ら影響しない、栖鳳高校という舞台を上手く使ったストーリーとなっています。この舞台では出会いというものがまずないので、セオリーとしては中学以前の人間関係を活用することになるのですが、そこからの展開を描くのが先生は本当に上手いな、と。
もう一つは教育実習生のお話。この学校の卒業生が教育実習生としてやってくるというお話なのですが、恋愛話が続いていた流れを切るように、久々に男臭いネタに。こちらも物語の本筋とはあまり関係のない話なのですが、これもまた良し。終わりに近づいているこのタイミングで差し込んでくるのは、ちょっと不思議ではありますが。
~神木の弱さ~ 本筋に絡んできそうなのが、あらまし紹介でも書いた、神木の異変。体調不良により、彼の持ち味である懐の広さが失われてしまうというものなのですが、これにより完全無欠であった彼の弱さというものが明らかになります。物語に登場するキャラクターというのは、何かしらの弱点を持っているものなのですが、今回はそれがやっと露呈する形に。神木はそれ以前にも、姉との一件が弱さとして描かれていたように思ったのですが、冬華の活躍でそれを克服してしまいました。今回はそれに代わる弱さが補充って感じでしょうか。完全無欠のままいっても面白そうでしたが、やっぱり弱さを見せられた方が共感しやすいですし、より人間味が出て近くに感じられるってものです。
~7巻この一コマ~
いや、ほんとにね…
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