このエントリーをはてなブックマークに追加
--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリスポンサー広告||TOP▲
このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2010.02.01
作品紹介→和泉かねよし「メンズ校」



1102829064.jpg和泉かねよし「メンズ校」(7)


お前にとってはただのバカ女でも
俺にとっては大事な大事なコなんだよ
俺のモンだ



■7巻発売です。
 完全無欠のイイ男・神木に異変!?何事もスラーっとこなし、気配り上手、誰にも優しくいつも頼られまくりの神木が、なぜだか今日はご機嫌斜め。明らかに浮かない表情で、態度も何だか良くない。いつもの神木を知っている周囲の面々は、そんな神木にガクブル。そんなところにタイミング悪く冬華が電話。それを神木はあろうことか「くどい」とガチャ切りしてしまう。二人の関係は一体どうなる…!?


~8巻で最後っぽいですね~
 8巻でラストになるみたいですね、13日発売のベツコミ3月号には最終回が掲載される予定だそうです。寂しいなぁと思いつつも、この特殊な設定では最終回も致し方ない気も。ただでさえ女の子との出会いが少ないこの舞台では、女の子とつき合うに至るまでがひとつの大きな山になるわけで、ここで最大の盛り上がりを見せてしまう可能性が非常に高いですよね。これを越えるには、余程のネタを用意しないといけないわけですが、それが神木と牧の2つで起こすとなるとなかなか大変で。また普段は離ればなれなので、二人を揺るがす苦難も遠恋ネタが基本。近くにいるがゆえの困難に比べ、そのパターンは少なくなってしまうように思います。このくらいであっさり終わったほうが、この作品らしくて良いかもしれませんね…って、最後に一波乱二波乱ありそうな感じで切れたので、アッサリ終わるかはわかりませんが(笑)


~本筋に関係無さげなストーリーも~
 7巻の見所は3つ。まずは単発ネタの、後輩・藤瀬くんの恋物語。こちらは読切り感覚で読むといいかもしれません。本編には何ら影響しない、栖鳳高校という舞台を上手く使ったストーリーとなっています。この舞台では出会いというものがまずないので、セオリーとしては中学以前の人間関係を活用することになるのですが、そこからの展開を描くのが先生は本当に上手いな、と。
 もう一つは教育実習生のお話。この学校の卒業生が教育実習生としてやってくるというお話なのですが、恋愛話が続いていた流れを切るように、久々に男臭いネタに。こちらも物語の本筋とはあまり関係のない話なのですが、これもまた良し。終わりに近づいているこのタイミングで差し込んでくるのは、ちょっと不思議ではありますが。


~神木の弱さ~
 本筋に絡んできそうなのが、あらまし紹介でも書いた、神木の異変。体調不良により、彼の持ち味である懐の広さが失われてしまうというものなのですが、これにより完全無欠であった彼の弱さというものが明らかになります。物語に登場するキャラクターというのは、何かしらの弱点を持っているものなのですが、今回はそれがやっと露呈する形に。神木はそれ以前にも、姉との一件が弱さとして描かれていたように思ったのですが、冬華の活躍でそれを克服してしまいました。今回はそれに代わる弱さが補充って感じでしょうか。完全無欠のままいっても面白そうでしたが、やっぱり弱さを見せられた方が共感しやすいですし、より人間味が出て近くに感じられるってものです。


~7巻この一コマ~
メンズ校
いや、ほんとにね…


■購入する→Amazonbk1

カテゴリ「ベツコミ」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。