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Tag [オススメ] 2010.02.28
ひらひらひゅーん西炯子「ひらひらひゅ~ん」(1)


「…恋だったのかなぁ…」
「…違うと思うけど」



■3巻発売です。
 ここはとある高校の弓道部。健一が少女の髪に挿したかったその美しい花は、なぜか彼女の双子の兄にお似合いで…宝代は少女のことをもっともっと知りたい一心で、彼女自身の日記を自分で毎日書いていて…ひねくれ者の智和は、仲良くしたい部長のホモ疑惑を一生懸命でっち上げる…。好きという気持ちが空回り、恥ずかしさ余って自爆する、美しき、そして恥ずかしき青春の日々。不器用なバカたちが集う弓道部ライフが、今開幕!!

 西炯子先生がおくる、弓道部のお馬鹿青春ライフ。舞台となるのは、県立開開高校の弓道部。そこに所属する、青春真っ盛りの男女たちが、このお話の主役になります。メインで描かれるのは、その都度違うのですが、基本的には男子視点。後輩の女子部員に恋をするも、双子の男子部員と見分けがつかず苦悩する副部長・笹原健一をはじめ、ひねくれ者の長尾智和や、憧れの女子部員の日記(彼女視点)を毎日書くというど変態・宝代など、そのラインナップは様々。恋愛に友情、部活に勉強…それぞれが抱える悩みは様々ですが、その壁の高さは一様に高く、彼らにとっては大問題。不器用にあがき続ける少年少女の、カッコ悪くてカッコいい、笑えて悲しい青春の日々をお楽しみください。


ひらひらひゅ~ん
女神。…と見紛うほどに美しく、そして崇高な存在。いや、この子だけでなく、登場する女子はみな男よりも大人で、ダメダメな男たちを救う存在になっているんです。私が高校生の時に、こんな子がいたら…


 とりあえず一つ共通して言えることは、みんなイタイってこと。男の青春なんて、妄想と失敗でできてるんですよ。本当にバカみたいなことに真剣になって、失敗して、そして苦悩する。その恥ずかしい部分を隠すどころか、前面に押し出して展開される話の数々は、笑いと共にちょっとした感傷を呼び起こしてくれます。例えば宝代なんかはその典型で、憧れの女子の日記を彼女視点で描くとかいう、救いようのない変態っぷりを見せつけてくれています。そしてそんなど変態でありながら、わきまえるべき場面では身の程をわきまえるという妙な紳士っぷりも併せ持っており、こういうわけのわからんさじ加減を大事に大事にしているあたりも、よく特徴を捉えているなぁ、と。まぁ彼の場合は少し行き過ぎではありますが(笑)他にもそれぞれに痛さを持っていて、青春汁をドバドバ垂れ流しているわけですが、最終的にみんな救われるあたりが、この作品が爽やかさを保っていられる所以。救いようのない痛さをもって、救いようのない結末だったら、あまりにしんどすぎるわけで、最後にしっかり救いを用意するから、しっかりと物語として機能しているのではないのかな、と思ったり。結果男子に対して女子が素敵すぎる存在になりますが、その辺はご愛嬌。女の子の手のひらの上で転がされるというのも、悪き気分ではないでしょうし、何よりみんな素敵なんだもの。
 
 同じような系統のお話として、和泉かねよし先生の「メンズ校」(→レビュー)なんかもありますが、あちらはイタさは表現しつつも、あくまでネタ的に捉えられるラインのイタさ。それに対しこちらは、時としてネタとしてでは到底受けとめきれない、気持ち悪さを含んだイタさが描かれることがあります。これは連載誌の違いが出ているのかもしれませんが、どちらもらしくて好き。面白いです。
 

【男性へのガイド】
→男でも全然いけます。読んでおきましょ、これは。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→こういった話は大好きなんですが、それを差し引いても文句なしに面白いです。おすすめ。部活ものではないです。あくまで青春コメディとしてお楽しみください。


■作者他作品レビュー
*新作レビュー*西炯子「娚の一生」
この作品はどう考えても「買い」ですよ、お嬢さん《続刊レビュー》西炯子「娚の一生」2巻


作品DATA
■著者:西炯子
■出版社:新書館
■レーベル:ウィングスコミックス
■掲載誌:ウィングス('06年7月号~)
■既刊3巻
■価格:各530円+税

■購入する→Amazonbk1

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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