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Tag [続刊レビュー] 2010.03.08
作品紹介はこちら→*新作レビュー*セガ/時東穹生「戦場のヴァルキュリア-wish your smile-」



1102890854.jpgセガ/時東穹生「戦場のヴァルキュリア -wish your smile-」(2)


大切な人を守れなかったのは僕も同じ…
だからこそ
今立ち向かわなくてどうするんだ!



■2巻発売、完結しました。
 臆病者の少年兵・ミンツと、冷酷なスナイパー・ユリウス。真逆の二人は、寄せ集めの義勇軍で出会い、訓練を重ねる。最初は慣れない環境に戸惑いへまばかりのミンツだったが、だんだんと適応し第7小隊にも居場所を見つけられるようになってきた。しかし、ミンツのようなダルクス人を良く思わないツェザーリによって、ミンツは訓練中に罠に嵌められてしまう。それを助けようとユリウスが来てくれるが、彼も一緒に巻き込まれ、部隊から孤立。しかもユリウスは、ケガを負ってしまい…?


~あら、もう完結?~
 久々に2巻が出たと思ったら完結でございます。なんか最後の方よくわからない感じになっていたのですが、これこそが戦場のヴァルキュリアの大事な部分なんでしょうか。あくまでこちらのお話はスピンオフ的なものであり、少年兵・ミンツと孤高のスナイパー・ユリウスの触れ合いに焦点を当てて展開されるので、そこでヴァルキュリア人が登場して凄い力を発揮してもあまり問題はないのですが、確かにきにはなりますね。本編はどのようなストーリーなのでしょうか。


~描くところは、戦争ではなく人と人の触れ合い~
 恋愛要素は一切なし。基本はユリウス×ミンツなのですが、腐っぽい印象もあまりないといいますか。その手の人が読めばそう感じるのかもしれませんが、個人的にはごくごくありふれた感情を描いているといった印象。主人公にもユリウスにも、お互いに守りたかったが守ってあげられなかった存在がおり、それが心に痼りとして残っていました。それを今度は、ユリウスを、ミンツを助けることによって救いに繋げるというもの。戦争という舞台で、しかもファンタジックな存在を登場させながら、行き着く先は本当に小さなところ。そのスタイルを一貫し、2巻でまとめあげたところは素直に評価したいです。しかしここまでたくさん部隊のメンバー出す必要あったのかな。あ、これは原作知ってる人のためのファンサービスなのか。
 
 ちなみに本編のほうのコミカライズは角川書店にてすでに3巻まで刊行。4巻が3月末に発売予定となっています。こちらも評判良いのだったら読んでみたいなぁ。それよりアニメとかゲームの方が良いですかね。


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2010/11/30(Tue) 14:36:00 |  ゲーム攻略サイト
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