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Tag [続刊レビュー] 2010.03.27
作品紹介はこちら→*新作レビュー*石田拓実「はしたなくてごめん」



1102888629.jpg石田拓実「はしたなくてごめん」(2)


一体どこからを
「好き」と呼べばいいものか



■2巻発売しました。
 酔っぱらっている真奈緒に“あんな事”をしてしまったと悩む与倉有紀、16歳。それに対し、完全に“やった”と勘違いしている真奈緒。前のめりに接近する真奈緒に、つれない与倉は、真奈緒の幼なじみの登場によりさらに混乱してしまう。彼女とどう接したら良いのか、幼なじみ抱くこの嫌な気持ちはなんなのだろう。全てが初めてずくしの少年は、思考とも呼べない思考のスパイラルに落ち込み、暴走。そして…!?


~真奈緒と与倉編は終了~
 えーと、とりあえず短いよ!今回も読切りが収録されています。しかも半分も。どうやら真奈緒と与倉編はここで終了らしいのですね。しかしどうにも納得できないというか。ストーリー自体はとっても面白かったので、本編的にはまったく問題無いとはいえ、同時収録の読切り平成9年の作品ですからね。もはや別物という印象で、一緒に収録する意味はあるのだろうかと思ってしまいました。いや、作者さんのファンとかならいいのかもしれませんが、あまりにギャップがあると私みたいな浅い読み手には結構しんどかったり。


~与倉無双だった2巻~
 さて、本編に全く触れていないので、そちらに移りましょう。1巻は真奈緒の視点中心で送られましたが、2巻は一転与倉中心。しかしかれもまたはしたなかった。いや、いやらしいとかそういうことではなく、どうにも下世話な事を考えてしまったり、体が勝手に動いて触ってしまったり、恋愛経験の浅い思春期男子のカッコ悪さが存分に出た形になったな、と。もうね、このくらいの男の子とかキャパシティが少ない上に、恋愛とか女関係とか必要以上に大事に受け取ってしまうんですよ。したがって一度目が向けばそれが全て。とにかく反応がいちいち大げさで笑えるんですよね。
 
 俺は、正真正銘最低の人間です

と落ち込んだり、

 “1回だけ”って何だ!?何が1回!?

と好きな相手のちょっとした言動にめちゃくちゃ動揺したり。そうかと思えば、

 一体どこからを好きと呼べばいいものか

と、その想いに何かしらの基準を求めてみたり…。変なところがストイックで、慌てふためく少年の様子が上手い事描かれてるなぁ、と。


~幼なじみ投入しなくても…~
 二人の関係は、結局幼なじみの登場によって決定的なものになりましたが、たぶんあのまま幼なじみが登場しなくてもくっついてはいたんじゃないかと思います。ただお互いがあんな感じなので、思いもよらない変な方向に行きそうですけど。個人的にはむしろそっちを期待していたのですが、収拾つかなくもなりそうなので、こっちの方がいいのか。キャラを足す事によって、次に繋がりますしね。


~与倉擁護~ 
 とりあえず与倉を擁護したいのですが、あのくらいの男の子は体触れられると、嫌でも反応しますから。心も体も。ヒロインの真奈緒は無自覚に距離が近いじゃないですか。ああいうのはねえ…。与倉みたいに勘違いしちゃう男の子とかいると思いますよ、うん。まぁあくまで「好かれなくとも嫌われてはいない」という前提があってこそだとは思いますが。


~次からは妹と幼なじみ編~
 現在は、2巻にて登場した幼なじみと、真奈緒の妹を描いたお話となっております。しかし幼なじみと妹、どっちからもそれほど「はしたなさ」を感じません。一体どんなお話しになるのでしょうか。個人的には幼なじみには感情移入の仕様がないので、妹に期待するしかないのですが、果たして。とりあえず妹、ロリロリでとっても可愛い感じ。一部で人気出そうですね。とりあえず3巻購入するかはわかりません。発売時、時間と財布に余裕があったら。それと表紙見て判断ですかね。

 あ、で結局どうだったかというと、綺麗に締めていい気分になりましたよー。なんだかんだで上手いです。最後のシーンとか、不器用な青春丸出しな感じで、恥ずかしくも微笑ましく読む事ができました。満足満足。


■購入する→Amazonbk1

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コメント

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From:  * 2010/03/28 19:58 *  * [Edit] *  top↑
ありがとうございますー。
私もブログの事は家族にたぶんバレてます(笑)
ただ知らないフリしてくれているのでありがたいですね。
ただ知人に知られたら危ないかもしれないです(汗)

3巻悩むところですよねー。
正直あの二人はあまり入れ込めない感じがするので、不安があります。

新生活ですが、正直不安しかないですねー。
毎日が精一杯で、あっという間に日々が過ぎていきます。
これから新しい環境に身を置くということですが、おそらく一番自由に時間を使える時期だと思いますので、不安がらずに前向きに向かっていってください!
私はちょっと後悔してるので、羨ましいです(笑)
コメントどうもありがとうございましたー

From: いづき * 2010/03/29 01:01 * URL * [Edit] *  top↑

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