作品紹介→藤村真理「少女初年学級団」
4巻レビュー→恋をして変わっていく様子が、主題なのかも 《続刊レビュー》「少女少年学級団」
関連作品紹介→藤村真理「学級×ヒエラルキー」
藤村真理「少女少年学級団」(5)
幸せを願うって
どういう事かなぁ…
■5巻発売しました。
健のことが好きなのに、一寛とつき合うことになった遥。けれどそれが原因で、クラスの女子から仲間はずれにされてしまう。学校に行くのがつらくなった遥は、学校を欠席してしまう。そんな遥に手を差し伸べたのは、母親、友達、そして恋のライバル・萌香ちゃんのお姉さん。勇気づけられた遥は、その後…!?
5巻発売です。なんとなく似た者同士が集まる別冊マーガレットにおいて、いつも特別な存在感を放つこちらの作品。いや相変わらず面白い。帯には「あらゆる世代が共感」とありますが、ほんとに対象年齢の広い作品だよなぁ、と読む度に思います。
~遥の変化~
さて、4巻にてまさかの一寛とつき合うことを選択した遥ですが、それによってクラスの女子からは仲間はずれにされるという辛い経験をすることに。転校してきた当初は、そういった壁にぶつかってもめげずに立ち向かっていった遥ですが、今回はさすがに参ってしまい、学校を欠席してしまいます。なんか気がつけば遥のキャラが変わっているようにも思えますが、女の子って恋をするともの凄く変わるんですよね。ホントに男の子にしか見えなかったのに、気がつけばだんだんと女の子になっていきます。1巻あたりでは、どちらかというと主張しながらぶつかり合う志向を持っていた遥が、今では女子との関係性を多少なりとも意識しています。今回は事が事だけに、ひとりでは到底乗り越えられないということもあるかもしれませんが、その中にも確かに、彼女の変化が見てとれたように思いました。
~体にも変化が~
恋をして心の成長を重ねていく遥ですが、今回は体の方にも変化が訪れました。生理ってやつですね。初めての出来事に驚きとまどう遥ですが、母親のフォローもあり、すぐに状況を理解。「大人への第一歩を踏み出したのよ」という母親の言葉が、過去に健兄に言われた「大人になったらキスしてやる」という言葉を想起させ、いてもたってもいられずに健兄のところへ走り出します。

全力疾走で健兄のもとへ。そしてもう一度想いを伝える。
生理中にもかかわらず全力疾走してしまうあたり、彼女の幼さと喜びを感じます。そんなに嬉しかったか、と。私は男なので、生理というと「体調悪くなるし、辛そう」とネガティブなイメージを抱いてしまうので、こういったポジティブな反応はなんとも新鮮だったり。しかしそんな喜びも束の間、今度はネガティブな感情に支配されるようになってきます。この後どう乗り越えていくのか、6巻も楽しみですね。遥もじきに中学。物語が中学編にまで突入するかはわかりませんが、中学に入っても野球続けて欲しいなぁ。
■購入する→Amazon
/
bk1
4巻レビュー→恋をして変わっていく様子が、主題なのかも 《続刊レビュー》「少女少年学級団」
関連作品紹介→藤村真理「学級×ヒエラルキー」

幸せを願うって
どういう事かなぁ…
■5巻発売しました。
健のことが好きなのに、一寛とつき合うことになった遥。けれどそれが原因で、クラスの女子から仲間はずれにされてしまう。学校に行くのがつらくなった遥は、学校を欠席してしまう。そんな遥に手を差し伸べたのは、母親、友達、そして恋のライバル・萌香ちゃんのお姉さん。勇気づけられた遥は、その後…!?
5巻発売です。なんとなく似た者同士が集まる別冊マーガレットにおいて、いつも特別な存在感を放つこちらの作品。いや相変わらず面白い。帯には「あらゆる世代が共感」とありますが、ほんとに対象年齢の広い作品だよなぁ、と読む度に思います。
~遥の変化~
さて、4巻にてまさかの一寛とつき合うことを選択した遥ですが、それによってクラスの女子からは仲間はずれにされるという辛い経験をすることに。転校してきた当初は、そういった壁にぶつかってもめげずに立ち向かっていった遥ですが、今回はさすがに参ってしまい、学校を欠席してしまいます。なんか気がつけば遥のキャラが変わっているようにも思えますが、女の子って恋をするともの凄く変わるんですよね。ホントに男の子にしか見えなかったのに、気がつけばだんだんと女の子になっていきます。1巻あたりでは、どちらかというと主張しながらぶつかり合う志向を持っていた遥が、今では女子との関係性を多少なりとも意識しています。今回は事が事だけに、ひとりでは到底乗り越えられないということもあるかもしれませんが、その中にも確かに、彼女の変化が見てとれたように思いました。
~体にも変化が~
恋をして心の成長を重ねていく遥ですが、今回は体の方にも変化が訪れました。生理ってやつですね。初めての出来事に驚きとまどう遥ですが、母親のフォローもあり、すぐに状況を理解。「大人への第一歩を踏み出したのよ」という母親の言葉が、過去に健兄に言われた「大人になったらキスしてやる」という言葉を想起させ、いてもたってもいられずに健兄のところへ走り出します。

全力疾走で健兄のもとへ。そしてもう一度想いを伝える。
生理中にもかかわらず全力疾走してしまうあたり、彼女の幼さと喜びを感じます。そんなに嬉しかったか、と。私は男なので、生理というと「体調悪くなるし、辛そう」とネガティブなイメージを抱いてしまうので、こういったポジティブな反応はなんとも新鮮だったり。しかしそんな喜びも束の間、今度はネガティブな感情に支配されるようになってきます。この後どう乗り越えていくのか、6巻も楽しみですね。遥もじきに中学。物語が中学編にまで突入するかはわかりませんが、中学に入っても野球続けて欲しいなぁ。
■購入する→Amazon