
多分ね
好かれたきゃあ
奉仕の心で待つことです
■ゴーインに触ってはいつも逃げられる。でも、気にせず放っておくと、いつの間にか側にいる。親切な少年がいるものだと思ったら、その正体は介抱泥棒。そんな少年が、勤め先の動物病院に猫を抱えてやってきた。警戒心強く、扱いに困るその少年はまるで子猫。さてさて、どう接したらいいものやら…
トジツキハジメ先生のBL作品。ぜんぶ読み切りで6編が収録されています。ちょいと手に入れましたので、ご紹介を。発売されたのは2005年ということで、およそ5年前の作品になります。トジツキハジメ先生というと、去年発売された一般向け作品である「俺と彼女と先生の話」(→レビュー)がツボで、その話の雰囲気から勝手に「あんまりエロっぽいのは描かないのかな」なんて勝手に想像していたのですが、全然そんなことはありませんでした。全ての作品にガッツリエロシーンが挟まれ、それこそ「メインだ!」といわんばかりに見せつけてきます。

フラグを気にしてみたり。この年頃の男の子は、見ためとは裏腹に繊細。おまじないや願掛けを、イヤと言うほど気にします。
今までエロシーン多めの作品は意識的に避けてきたのですが、意外や意外、余裕で受け入れることができました。というか、むしろイイ!(笑)特に、頼りなかった幼なじみが、数年ぶりに再会したらヤンチャに逞しくなっていたという「SweetDays」や、道端で偶然出会ったことがきっかけで話をし始めた同じ学校の二人を描いた「エンドレスエンド」などは、ストーリーから何までドンピシャ。ストーリーや設定が図抜けて良いというわけではないのですが、主人公の心情がモノローグや吹き出しによって丁寧に説明するように描かれるので、男である私的に入りやすかったというのがあるのかもしれません。まぁたぶんトジツキハジメ先生だったら大抵合うんじゃないかって気はしているのですが。
学校を舞台にした青春モノはもちろん、主人公がたとえ社会人であっても、相手は基本的に少年。高校生ぐらいで、若さと幼さが入り交じる独特の年頃。素直になれずに暴走してしまったりするその様子が、何とも微笑ましい。いわゆる「受け」側の少年たちが魅力的なのだと思いますが、こういう感想で合ってるんですかね?知らんけど、私はそう思ったのよ。あー、こういうの好きなのかもしれません。他の作品も発掘してみたいなと思った今日この頃。
【男性へのガイド】
→ガッツリエロシーンがございますですよ。これはどうなんだろうか。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→個人的にはとっても気に入ったのですが、オススメとなるとどうなんでしょう。かわいらしい少年(ショタとは違う)が好きなのでしたら、一読の価値ありかと。
作品DATA
■著者:トジツキハジメ
■出版社:海王社
■レーベル:GUSH COMICS
■掲載誌:Chips!
■全1巻
■価格:581円+税
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