作品紹介→*新作レビュー*尾崎あきら/誉田哲也「武士道シックスティーン」
尾崎あきら/誉田哲也「武士道シックスティーン」(2)
自分に
足りないもの
そんな事
考えたこともなかった
■2巻発売しました。
1年生ながら、完投大会の先鋒に選ばれた香織。不安定な実力ながら、光るモノがあった早苗も、補欠に選ばれる。そして迎えた、大会当日。早苗は強豪校の試合運びに圧倒され、香織は臆することなく勝ちを重ねていく。東松学園は順調に勝ち進んでいくが、そこで思わぬアクシデントが。早苗とのもみ合いの末、香織が階段から転落。手を負傷してしまう。痛みを押して香織は強行出場するものの、試合後に倒れてしまい…!?
~アフタ版買ってないんですよ…~
2巻発売です。アフタヌーン版も同時期に発売という事で、どんだけぶつけてくるねんという。アフタ版も買いたいのですが、アフタ版との比較をしての記事内容となると、二番煎じどころではなくなってしまうので、あくまでここ単体でレビューしていきますよー。
~河合先輩が素敵すぎる~
2巻の見所といったら、なんといっても河合先輩でしょう!(え?)強者揃いの東松学園剣道部の中、ひと際気高く優雅に映るその姿、素敵じゃないですか。そして下級生にも物腰柔らかに接するその上品さがまた…。例えば香織が先輩に遠慮もせずに、差し入れのおにぎりを頬張っている姿を見ても
微笑み
決して怒ることなくこんな微笑みを浮かべるというね。けれども甘やかすなんてことはせず、「あんまり食べるとお腹こわすわよ?」とさりげなく忠告。先輩としての仕事は最低限こなしています。もうこんな素敵な人の防具だったら、汗の臭いなんかじゃなく、絶対いい匂いするに決まってますよ!(←×)
そんな中、ひと際彼女が輝いたのが、香織が怪我によって出場できなくなった場面。対戦相手は苦戦必死の葵商業。思わぬオーダー変更を強いられた東松は、キーパーソンとして河合先輩を指名します。そして、「河合踏ん張れるか」との村浜さんの問いかけに対してのこの表情…
決意
この眼差しと、無言でのうなずき。これ以上に信用できるレスポンスがあるでしょうか。こういう人は、嫌でも信頼したくなります。そして自信がなければ、強い心がなければ、こういった表情はできません。
さらにこの後、ケガをして出場ができなくなった香織が、代役として早苗を推すのですが、そこでも河合さんは素敵な姿を見せます。土下座までして必死に主張するも、聞き入ってもらえない香織の姿を見て、河合先輩は…
一緒に頼む
なんて先輩だ。もうね、このシーンで、完全に一本入りました(私のハーt(ry。彼女がこうしたのは、もちろん早苗への期待があったからなのでしょうが、それと同時に、香織への思い入れも多少なりともあったのではないかな、と思ったり。現在東松学園の先鋒は香織が務めていますが、昨年までは河合先輩が務めていました。同じ番手を受け継ぐ後輩を立ててやりたいという、先輩のちょっとした優しさ。もしそうだったら、嬉しいなぁ、と。
~イラストでも地味に人気~
そういえば単行本には、オマケページとして投稿されたイラストが載っているのですが、そこの1ページにこんなイラストが…

左下と右下
「かわいさんすきすき♥」だって!?PN:もりきょんさん(岡山県)、そしてPN:ミカさん(兵庫県)あなたたちとは仲良くなれそうだ。とりあえず握手をだね。。。それにしても、河合さん人気です。脇役なのに2枚も登場とか、快挙ですよ。女性からも支持が得られる、素敵な存在でございます。
~香織と早苗の足りないものと、住む世界~
さて、だいぶキモチのワルい記事になってしまいましたが、本編の方にも触れておきましょう。今回は早苗と香織の双方の足りないものが浮き彫りになる形となりました。それはそのまま彼女たちの剣道観に直結するものなんですよね。早苗にとって剣道は、部活以外の何ものでもありませんが、香織にとって剣道は“全て”。剣道という世界に生きる香織は、剣道以外で語るという術を知りません。だからこそ彼女は、早苗とコミュニケーションを取るために“こちら側”に必死に引き入れようとしますし、肉親である兄ですら、剣道を辞めてしまってからは会話はするものの、心までを窺い知ることはできていません。それに対し早苗は、あくまでクラスメイト、部活仲間として接近しようとするわけですが、当然上手くいくはずがありません。どちらが良いのか悪いのかはわかりませんが、二人が真に会話ができるようになりには、互いに今いる世界から踏み出し、相手のいる世界に寄っていかなくてはなりません。そのための一歩が、後半にて描かれたわけですが、さてどうなることやら。決して一筋縄ではいかなそうですね。
ちなみにこちらの作品、元々2巻で完結する予定だったそうです。それが3巻に。「完結」という文字がないから、もしかしたら4巻まであるかもしれません。人気が出たからこその結果。次巻が待ち遠しくて仕方ないです。
■購入する→Amazon
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自分に
足りないもの
そんな事
考えたこともなかった
■2巻発売しました。
1年生ながら、完投大会の先鋒に選ばれた香織。不安定な実力ながら、光るモノがあった早苗も、補欠に選ばれる。そして迎えた、大会当日。早苗は強豪校の試合運びに圧倒され、香織は臆することなく勝ちを重ねていく。東松学園は順調に勝ち進んでいくが、そこで思わぬアクシデントが。早苗とのもみ合いの末、香織が階段から転落。手を負傷してしまう。痛みを押して香織は強行出場するものの、試合後に倒れてしまい…!?
~アフタ版買ってないんですよ…~
2巻発売です。アフタヌーン版も同時期に発売という事で、どんだけぶつけてくるねんという。アフタ版も買いたいのですが、アフタ版との比較をしての記事内容となると、二番煎じどころではなくなってしまうので、あくまでここ単体でレビューしていきますよー。
~河合先輩が素敵すぎる~
2巻の見所といったら、なんといっても河合先輩でしょう!(え?)強者揃いの東松学園剣道部の中、ひと際気高く優雅に映るその姿、素敵じゃないですか。そして下級生にも物腰柔らかに接するその上品さがまた…。例えば香織が先輩に遠慮もせずに、差し入れのおにぎりを頬張っている姿を見ても

決して怒ることなくこんな微笑みを浮かべるというね。けれども甘やかすなんてことはせず、「あんまり食べるとお腹こわすわよ?」とさりげなく忠告。先輩としての仕事は最低限こなしています。もうこんな素敵な人の防具だったら、汗の臭いなんかじゃなく、絶対いい匂いするに決まってますよ!(←×)
そんな中、ひと際彼女が輝いたのが、香織が怪我によって出場できなくなった場面。対戦相手は苦戦必死の葵商業。思わぬオーダー変更を強いられた東松は、キーパーソンとして河合先輩を指名します。そして、「河合踏ん張れるか」との村浜さんの問いかけに対してのこの表情…

この眼差しと、無言でのうなずき。これ以上に信用できるレスポンスがあるでしょうか。こういう人は、嫌でも信頼したくなります。そして自信がなければ、強い心がなければ、こういった表情はできません。
さらにこの後、ケガをして出場ができなくなった香織が、代役として早苗を推すのですが、そこでも河合さんは素敵な姿を見せます。土下座までして必死に主張するも、聞き入ってもらえない香織の姿を見て、河合先輩は…

なんて先輩だ。もうね、このシーンで、完全に一本入りました(私のハーt(ry。彼女がこうしたのは、もちろん早苗への期待があったからなのでしょうが、それと同時に、香織への思い入れも多少なりともあったのではないかな、と思ったり。現在東松学園の先鋒は香織が務めていますが、昨年までは河合先輩が務めていました。同じ番手を受け継ぐ後輩を立ててやりたいという、先輩のちょっとした優しさ。もしそうだったら、嬉しいなぁ、と。
~イラストでも地味に人気~
そういえば単行本には、オマケページとして投稿されたイラストが載っているのですが、そこの1ページにこんなイラストが…

左下と右下
「かわいさんすきすき♥」だって!?PN:もりきょんさん(岡山県)、そしてPN:ミカさん(兵庫県)あなたたちとは仲良くなれそうだ。とりあえず握手をだね。。。それにしても、河合さん人気です。脇役なのに2枚も登場とか、快挙ですよ。女性からも支持が得られる、素敵な存在でございます。
~香織と早苗の足りないものと、住む世界~
さて、だいぶキモチのワルい記事になってしまいましたが、本編の方にも触れておきましょう。今回は早苗と香織の双方の足りないものが浮き彫りになる形となりました。それはそのまま彼女たちの剣道観に直結するものなんですよね。早苗にとって剣道は、部活以外の何ものでもありませんが、香織にとって剣道は“全て”。剣道という世界に生きる香織は、剣道以外で語るという術を知りません。だからこそ彼女は、早苗とコミュニケーションを取るために“こちら側”に必死に引き入れようとしますし、肉親である兄ですら、剣道を辞めてしまってからは会話はするものの、心までを窺い知ることはできていません。それに対し早苗は、あくまでクラスメイト、部活仲間として接近しようとするわけですが、当然上手くいくはずがありません。どちらが良いのか悪いのかはわかりませんが、二人が真に会話ができるようになりには、互いに今いる世界から踏み出し、相手のいる世界に寄っていかなくてはなりません。そのための一歩が、後半にて描かれたわけですが、さてどうなることやら。決して一筋縄ではいかなそうですね。
ちなみにこちらの作品、元々2巻で完結する予定だったそうです。それが3巻に。「完結」という文字がないから、もしかしたら4巻まであるかもしれません。人気が出たからこその結果。次巻が待ち遠しくて仕方ないです。
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