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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2010.05.09
1102905506.jpgねむようこ「午前3時の危険地帯」(1)


すき
あぁ…そうか
そういう名前だったんだ
あの胃の重たさは



■専門学校を卒業するも、なかなか就職先が決まらなかったたまこは、父が勝手に応募したデザイン会社の採用面接に合格し、新人として入社することになる。本意ではない就職先。入社前から気が進まなかった彼女は、その会社の内実を知ってさらに落ち込むことになる。曲者だらけの同僚たちに、ハードすぎる仕事量・時間。けれども社員旅行のハワイを目的に、なんとか踏ん張ってみることに。自信なし、色気なし、恋愛経験なしのたまこの、受難の日々が始まった…!

 「午前3時の無法地帯」(→レビュー)のねむようこ先生の新作。タイトルからもわかる通り、同シリーズとなっています。「無法地帯」と同じ職場を舞台に、今度は新人社員の視点から新たなドラマを展開。今度のヒロインとなるのは、自信もなければ色気もない、ないないづくしの地味子ちゃん・たまこ。人と話すのが苦手で、着飾ることもしない、もちろん恋愛経験もありません。そんな彼女が、不本意に入社したデザイン会社で、社会人として、そして一人の女性として変化・成長していく様子が描かれていきます。周囲を固めるメンバーは前回と一緒。前回のヒロイン・ももこも先輩として登場しますよー。


午前3時の危険地帯
社会人になってからの、はじめての恋。普段は落ち着き醒めつつも、なんだかんだで初々しいその様子が愛いのですよ。


 はじめての恋に、はじめての仕事。仕事に関しては前回と同じですが、恋愛は状況が異なります。ももこのお相手は同じビルの違う会社の男性でしたが、今度は同僚の堂本くん。前作を読んでいる方ならご存知かと思いますが、堂本くんにはすでにお相手がおります。しかも超絶美人の素敵な御方が。そんな相手を思わず好きになってしまったたまこさん、あろうことか彼をモチベーションに仕事を頑張っちゃいます。恋愛をモチベーションに、仕事を頑張る。それもまたももこと同じですが、今度は恋愛経験なしの地味子で、社内恋愛で、しかも超絶美人のライバルありという厳しい状況。職場の厳しさと恋愛環境の厳しさとで、作品から受ける印象とは裏腹に、かなりハードな状況がヒロインには突きつけられています。そのせいか、トキメキ成分は前作に比べると少なめ。しかしながら、出来ないなりにも頑張ろうとゆっくり歩を進めるヒロインには、おもわず感情を重ねてしまいがちで、ももこよりも感情移入の余地はあるのかもしれません。
 
 前作のももこがどちらかというと深く考えず活発に動き回るタイプであったのに対して、今回のヒロインは自らはなかなか動こうとはしないタイプ。恋愛に於いてもそれは同じで、周囲が動き・動かしてやらないと進展しない感じ。そのままでは動かしようがないので、苦境を用意して物語を進行していきます。普通に考えればありえないことの連続なのでしょうが、そもそも会社が無法地帯な非日常的な存在として存在しているので、全く違和感なくイベントを受け入れていくことが出来ます。この辺はやっぱり上手いですね。
 
 前作ヒロインももこが今回脇役になるのですが、ちょっと鬱陶しいと思ってしまったのは私だけでしょうか。せわしないキャラなので、当然と言えば当然なのですが、主人公として動いているときはそれほどでもなかったので。いや、3巻ラスト付近ではそんな予兆は見せていたか…。お話の方は、まだこれから如何様にも転がせるという状況。個性派の駒たちを並べ揃え、どう動かしていくのか、楽しみですね。しかしやっぱり地味なんだよなぁ(笑)表紙がキラキラしてるのは、せめてものフォローなのかも、と思ったのでした。


【男性へのガイド】
→恋も仕事も…は掲載誌であるフィールのキャッチフレーズですが、こちらはそこ基準でいくと、少々幼い両立のさせ方。前作同様、やはり女性のほうが楽しめるのじゃないでしょうか。ねむようこ先生の作品をすでに読んで、良かったのであればこちらも問題無く楽しめると思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→相変わらず面白いですが、前作初見時よりも印象が薄いのは、シリーズ化によるものなのか、ヒロインによるものなのか…。ここから一気に爆発する気もするので、引き続き要チェック。

■作者他作品レビュー
*新作レビュー*ねむようこ「ペンとチョコレート」

作品DATA
■著者:ねむようこ
■出版社:祥伝社
■レーベル:フィールコミックス
■掲載誌:フィールヤング(2009年10月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:933円+税


■購入する→Amazonbk1

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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