このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2010.05.20
作品紹介→ *新作レビュー*こうち楓「LOVESOLIFE」
2巻レビュー→詩春が魅力的すぎてDHCのCM状態になっている《続刊レビュー》「LOVE SO LIFE」2巻
3巻レビュー→子供と過ごす、季節の行事 《続刊レビュー》こうち楓「LOVE SO LIFE」3巻



1102905549.jpgこうち楓「LOVE SO LIFE」(4)


甘えさせてくれる人を
独り占めできる時間がうれしくて
たまには
「カゼをひくのも悪くない」なんて



■4巻発売しました。
 天使の双子がいる松永家でベビーシッター中の詩春。家族のように接してもらえて嬉しいはずが、最近どうも松永さんといると緊張してしまって、戸惑う詩春。「変だなぁ…」と思いつつ、今日も今日とて双子ちゃんのお世話をしに、松永家へ向かうのだった。そんな中、松永さんが高熱でダウン!看病のために、夜まで松永家に残った詩春に、松永さんが急接近!?今こんな時に、男の人とか言ってる場合じゃない…!…けれど…!?


~松永さんと急接近~
 4巻発売です。相変わらず可愛らしい双子ちゃんに、相変わらずかわいい詩春ちゃん。そんな彼女をとりまく人間関係に、徐々に変化が見られつつあります。とりあえず松永さんと詩春ちゃん、どうなっちゃうんデスカ!?というところだったのですが、今回は松永さんの風邪というイベント(?)が起こり、物理的に急接近。当然のことながら、つきっきりで看病して、ご飯を食べさせたり服を着替えさせたりってことがあるわけですよ。途中までは松永さんを意識することなく面倒を見ていたのですが、突然男性として意識してしまい、顔を赤らめる。その表情がたまらなく可愛らしかったです。


~友情展開は引き延ばし?~
 序盤は松永さんの風邪、そして中盤では、詩春の学校生活がメインで描かれます。友情パートですよ。作品の人気が出てきたからなのか、なんとなく引き延ばしの匂いを感じないこともなかったですが、女同士の友情描写が大好物の私にとっては、この上ないご褒美。逆境の作り方がいささか安易すぎる気もしますが、一発キャラだし仕方がないですよね。それにセカンドバースデーを、対松永さんでがっつりやってしまうと、結構痛い感じにもなりそうですし。さらっと最後にあのプレゼントをするってぐらいが、ちょうど良い距離感を演出するのには良かったのかもしれません。まだ特別なイベントがないと、友人以上の距離感は作り出せない二人。そのくらいで良いのです。そこからゆっくり、無意識のうちに近づいていけば。


~期待大の新キャラ登場!~
 そしてセカンドバースデーをきっかけに、新キャラ(多分前にも登場してたと思うけど)が登場しました。詩春と同じ施設に住む、同級生の男の子早見くん。ちょっと生意気で口が悪い彼は、詩春のことを前からずっと好きだったという。はい来ました、かませ犬。もうね、かませ犬大好き。ずっとチャンスをうかがっていたのに、ずっと側で見ていたのに、ずっと側で想っていたのに、横から来た人間にかっさらわれていくその物悲しさ。近くにいることに胡座かいて何もしないでいると、こんなことになっちゃうんですよ。この強気のヘタレ少年が、これからどこまで健闘できるのか、全力で見守りたいと思います。



ラブソラ
二人が出会った時の物語が描かれました。とにかく二人ともかわいらしくて、終始笑顔で楽しむことができました。これはぜひ読んでほしい!


 今回は、早見くん視点で、詩春と出会った8年前のときの物語が描かれるのですが、これが本当に可愛らしいんです。詩春も、早見くんも、ふたりのやり取りも。詩春の弱い部分を見た彼は、それがきっかけで「興味を持った」としていますが、これは「守ってあげたいと思った」ってことですよね。もうね、それが自分の使命なんだ!ぐらいの勢いだったと思います。素直じゃないので、表向きには出さないですけど。そしてあの約束。あの約束があったから、彼は最後に今の状況を「横取り」と表現したわけですね。ああ、なんて健気で一途なんでしょうか。個人的には応援してあげたいですが、8年前ですらヒーローは…。うーむ、もう負けフラグは立ってたの?てか一緒にいた女の人誰なんでしょうね。気になるところです。


■購入する→Amazonbk1

カテゴリ「花とゆめ」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。