このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2010.06.08
作品紹介→藤原ヒロ「会長はメイド様!」
8巻レビュー→カップル成立でも、ただのニヤニヤ漫画になんかさせない!! 《続刊レビュー》藤原ヒロ「会長はメイド様!」
9巻レビュー→アニメ化ということで、色々と攻めてます:藤原ヒロ「会長はメイド様!」9巻



1102916277.jpg藤原ヒロ「会長はメイド様!」(10)


……うん
ちゃんと俺の事 話すよ



■10巻発売。
 生徒会交流会のため、雅ヶ丘学園を訪れた美咲達。突然の、あまりに怪しい動きに、美咲たちは最大限の警戒をはらって学園に乗り込む。そこで待ち構える、五十嵐虎の企みとは…!?一方、星華高校に現れたなぞの女教師。妙に色っぽく、男子たちはあっという間に夢中。そんな彼女が、なぜか碓氷と親しそうに話していて…?碓氷の事をほとんど知らないという事に不安を覚えた美咲は…。ついに明らかになる、碓氷の秘密。衝撃の第10巻!!


~表紙、すごいですよね~
 ついこの間レビューしたと思ったら、あっという間に新刊発売。2か月ですか。さすがのアニメ化効果といったところでしょうか。けど収録されている作品、全部通常連載の分なんですよ。一体どこで調節したのやら。というわけで、10巻発売です。しかしこの表紙、パッと見誤解されかねない気も(笑)薔薇モチーフにイケメン二人。ごちそうさまです(←×)さて、そんな10巻の見所は、美咲の積極性と、碓氷の謎が明らかに…というくだり一択。いやー、今回の会長さん本当に素敵でした。


~会長が動く動く~
 今までは、どちらかというと恋愛に於いては自らアクションを起こす事がほとんどなかった会長ですが、今回は自ら積極的に動いていきます。まずはジャブ程度に…


メイド様10
碓氷の手をギュ…
 
 捕獲するという方向での“掴み”などはあったものの、こんな感じですがるように、なんとも頼りなく手を掴むというのは、今までには見られなかった光景。だって追いかけるなんて、ましてや自分から接触を図るなんて、してこなかったんですから。ああ、いつの間にかこんなにも距離が近く。ハグなんかより、キスなんかより、ずっとずっと二人の親密さを感じてしまいました。しかしこれは、先に書いたようにジャブ程度。この後に、もっとスゴい展開が待ってましたよ。
 
 お色気たっぷりな宮園先生が登場し、場を思い切り引っ掻き回したことで、美咲の焦りと不安が加速。そこからはもう怒濤の展開でした。
 
 碓氷からの電話で、揺さぶり発言
 ↓
 慌てさせ、そのまま家に乗り込む
 ↓
 押し倒す
 ↓
 自分からキス 
 ↓
 ついでに殴る

 なんすかこれ。会長が会長じゃないみたいです。10巻終わりにて、日帰り温泉旅行のイベントが決まり赤面しているのですが、付き合っている男の家に一人で乗り込んで押し倒しちゃうほうがよっぽどだよ!!しかしシチュエーションに見合った、テンプレの雰囲気は全く感じさせませんでした。それくらい、会長は切羽詰まっていて、碓氷も覚悟を決めていたということなのでしょう。いや、でも積極的な会長ってだけで、もうごちそうさまですよ。ドキドキでございます。おかわりっ!

 
~それでも見えない、碓氷の意思~
 今回、碓氷の生い立ちが明らかになったのですが、それでもなお個人的には「うーん、わからん」という感じでした。いや、事情はわかるんですよ。けれども、少女漫画にありがちな、「なんて辛い過去…私が一緒に背負ってあげる(orその傷癒してあげる)」という方向に気持ちが動かないというか。話を聞かされた会長も、ショックを受けるというよりも、飲み込みきれないという雰囲気でしたし。相変わらず、碓氷の真意が見えないのです。というのも、彼は決して二人の未来を想像させるような事を言わないから。彼の口から出るのは、その時の事実と、冗談ばかり。10巻になってやっと、彼の過去が、ときおり冗談まじりで語られました。「会長と、どうなりたいのか。どうしたいのか。」そのあたりが未だにわからず、碓氷を見ているとどうにもモヤモヤしてしまうのです。


~怒濤の刊行ペース~
 アニメ化で好調、一気に売り上げを上げようという狙いなのでしょうか。巻末の次巻予告を見ると、11巻発売はなんと8月。4月→6月→8月と、ジャンプコミックスもびっくりの刊行ペースですよ。次はさすがに特別編も収録されるみたいですが、しばらくはハイペースが続きそうです。別冊とかにも描いてるみたいですし。どこまでこの勢いで走れるのか、刊行ペースに負けないよう、物語の方も良いペースで駆け抜けてほしいところ。温泉、どうなるんでしょうね。しかし真夏に温泉ネタってのは…という気も。ま、私はお盆に実家に帰ったら確実に温泉行くと思いますけど。いいですよね、夏の温泉。


■購入する→Amazon

カテゴリ「LaLa」コメント (1)トラックバック(0)TOP▲
コメント

初めまして(*^o^*)
最近から読ませていただいてます♪
会長はメイド様11巻のレビュー期待してます☆
お忙しい様ですが頑張ってください( ´∀`)

From: 28 * 2010/08/11 22:58 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。