
ずっと好きだったというよいrも
これは
二度目の恋です
■大学時代、ゲイだと噂される後輩がいた。そいつが俺のことを好きらしいと聞き、俺はそいつと距離をとった。男のくせに、俺を好きになるマヌケ野郎を、俺が好きになるはずが無い。そして、二度と会うことも無いだろう。そう思っていた薄井だったが、仕事で人手が足りなくなり、紆余曲折あってそいつに助っ人を頼むことに。数年ぶりに再会した後輩・升岡は、相変わらずおどおどしていて、そして相変わらず俺の事を…
鈴木ツタ先生が描くBL作品集です。鬼畜で俺様な先輩と、エッチな妄想で頭がパンパンの気弱な後輩の恋を描いた表題シリーズ他、2シリーズを収録。それらを少しずつ紹介すると…高校の時に好きだった女の子が憧れていた、同じ高校の人気者と、大学で再会した主人公。好きだった子のお陰で、そいつと話したことも無いのにすっかり彼の情報がインプットされてしまった主人公は、なぜかそのせいでやけに彼のことを意識してしまい…!?という「みにくいアヒルと王子様」と、その後を描いた「王子様の恋人は」。そして、いつも行くコンビニの麗しき男性店員に、ある日思わず声をかけてしまい…という「冷たいさびしがり」。どちらも地味目で大人しい性格(だけど突如暴走・暴発しがち)な男と、余裕のある見目麗しい鬼畜系の男というカップリングとなっています。

異様にフェロモンを発する後輩くん。加えておどおどしているから、つけこまれやすい。
この作品、結構な人気作で、BL読み始める以前の私も名前は知っていました。今回はオススメされたので、良い機会だと読んでみることに。レーベルなのか、この先生の作風なのかわかりませんが、とりあえずエロ多め。これまで意識的にライトなエロ描写のBLを読んでいたので、それらと比較するとなかなかがっつりしてます。しかしながら、全然読める。いや、むしろ全然面白い。気がつけば、自分もちょっと遠いところに来てしまったのでしょうか。しかし見渡す先は、まだまだ果てしない。うーむ、とんでもない一歩を踏み出してしまったようです。
エロメインではあるのですが、肉体関係で全てが解決♪みたいな雑な作りではなく、そこに至るまでで、おおまかな関係性の中の問題点は解決されていきます。だからこそ、エロたっぷりでも全然読めたのかな、と。主導権握るイケメンは、いわゆるテンプレ的なものとして享受できるので、個人的にはプラスにもマイナスにもならない感じ。それよりは、不埒な妄想を重ねて「あわわわわ」ってなる地味サイドの男たちが滑稽で、実にかわいらしいく、にやにやしながら読むことが出来ました。
【男性へのガイド】
→いかがなものだろうか、これは。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→BL読んでない人は買わん方が良きものと思われ。個人的にはとっても楽しむことが出来ました。しかしそれは少々問題アリな気も…。
作品DATA
■著者:鈴木ツタ
■出版社:竹書房
■レーベル:バンブーコミックス麗人
■掲載誌:麗人
■全1巻
■価格:562円+税
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