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2013.05.22
作品紹介→まったりゆるやかな平安コメディ!:D.キッサン「千歳ヲチコチ」1巻



1106237605.jpgD・キッサン「千歳ヲチコチ」3巻


手にしたものをどうするか
決めるのは
君です



■3巻発売しています。
 時は千の昔、平安時代。いつの時代も、世界は動いていても、身の回りは意外とまったりだったり…。でも、亨とチコ、二人のそれぞれの日々に徐々に新しい出来事が起こり始め…。貴族文化華やかなりし平安の世で、日々新たな発見をする二人の日々、覗いて見ましょう!
 

〜3巻発売してました〜
 2月頃に3巻発売しておりました。本作、あまり書店で見かけず、ついつい発売日を逃していたようです。ということで2巻3巻のレビューになるのですが、正直ゆるゆるコメディなので、巻数ごとにレビューするほどのストーリーがないっていう。いや、もちろん物語は進んではいるのですが、9割方余計なことと言いますか。そしてそれが面白いものだから、もうそれはそれは気楽に読むことが出来るんです。ふとした時に手にして、ついつい読み耽ってしまう、そんなタイトルの一つです。良い感じに脱力していて、ネタの引き出しは多く、それでいてちゃんと歴史ネタもミックスしていて、とっても読みやすいんです。前回作品をご紹介してからちょっと時間も経っているので、ちょっとした紹介になれば。読んだ事ない方は、ぜひご注目を。
 

〜長山さんがすごい〜
 物語は、上達部の父を持つ貴公子・亨を中心とした宮中の集まりと、貴族の子女であるチコを中心とした集まりの2つが併存し、並行して描かれていきます。チコと亨の関係というのが、この物語のメイン。なのですが、これまでニアミスはあるものの、お互いをちゃんと意識し合ってのやりとりは、たった1度だけというスローペースっぷり。そしてそんなスローペースを許してしまうのが、キャラが立った脇役達の絶妙な掛け合いなのです。
 
 みんな風変わりでキャラが立っているのですが、やはりその中でも圧倒的なのが、チコの屋敷で女房をしている長山さんでしょう。長山さん、2巻3巻でもこんな調子です…
 
 

千歳ヲチコチ2−1
女房モブに紛れる




千歳ヲチコチ3−2
可愛い男の子は脳内フォルダにしっかり整理。(背景は颪という芸の細かさ)



 圧倒的な能力と煩悩、と言いますか。無駄さしか感じない、このハイスペックさ。素晴らしいです。サリーも実興も、自らの欲・煩悩に素直ですが、二人とも自ら最前線に乗り込んで成果を上げるタイプ。一方長山さんは、あくまでいつも通りの導線の中で、自らの欲を満たすという。この姿勢の違いが、力の差を物語っているように感じられるのです。多分長山さんと同じだけの戦闘力を、亨のパパも持っていると思うのですが、正直パパはフリーダムすぎて持て余している感が。これだけの変人でありながら、周りにしっかり溶け込んでしまっている長山さん、やっぱりすごいです。
  
 なんてキャラ押しなイメージをもたれるかもしれませんが、パロディネタや時事ネタもしっかり盛り込まれていたりします。3巻では名探偵コナンや、「今でしょ!」の林先生のネタとか。あと突然ワケわからんネタ突っ込んできたりするんですよね。今回で言えば…
 
 
千歳ヲチコチ3−3
おとうさんスイッチ
 

 唐突かつシュール。かと思えば、二十四帖「I don't want to miss a thing」では、厩のくだりでキレイに落としたり。


〜ゆっくりゆっくり進むチコと亨〜
 さて、一方メインの亨とチコは、実にゆっくりゆっくりと進んでいっています。3巻とはほぼ進捗しなかったのですが、良い「きっかけ」みたいなものは生まれたので、これが先につながってくれば。たぶん恋愛とかそういう段階にはならず、出会うないし友達になった時点で終了ってな感じがしますが、そこまで行くのにどれくらいかかるのやら。4巻以降も脇役が活躍する流れは変わらなそうですが、それでこそ、です。シリアスはほどほどに…というのは多少失礼のような気もしますが、いい塩梅でこれからも進んでもらえれば、と思います。


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Tag [新作レビュー] 2013.02.01
1106237600.jpg酒巻行里「inGrid」1巻


どうやら教会の抱える“救い”は
まやかしのようです



■異を唱えることは罪である…。
背を向けることは罪である…。
誓いを破ることは罪である…。
傲慢に屈することは罪である…。
全ては唯一無二の聖女の教え。神殿騎士たちは悪魔と呼ばれる者たちと戦う。国を覆う病を打ち祓うために…。信じる者すら救われない捻れた世界の物語。

 「イザヤカク」(→レビュー)を描いていた酒巻先生の新連載になります。前回は和テイストのお話でしたが、今回は洋風の物語となっています。ゼロサムらしい、ファンタジックな物語で、もちろん少年が主人公。今回の舞台となるのは、聖女様を崇めるキリスト教チックなとある宗教が信仰されている国。主人公・ミュレーはそんな国に孤児として生まれ、教会で育ち、神殿騎士として日々を過ごしています。神殿騎士の役目は、流行病で死の病である「血屍病」の発生源となる“悪魔”の討伐。念願叶って初めて悪魔討伐に出ることになったミュレーでしたが、そこで目の当たりにした「悪魔」は、どう見ても人間の姿をしていて…。


inGrid.jpg
「血屍病」を唯一治す力を持っているのが、教会の聖女様。ミュレーは彼女に心酔。教えの元、忠実に行動する。


 教会が規定している「悪魔」とは、宗教を冒涜する宗脱者、異端者のこと。それら異端者を殺すのが、主人公の役目。聖女様に心酔しきっているミュレーは、そのことに何の疑問を持つこともなく、殺しにのめり込んで行きますが、果たしてこの行動が物語の正義に基づいた正しい行動であるかどうかは、まだ明らかではありません。ここだけ見ると、「血屍病」なんていうものは存在しないように思われますが、「血屍病」というものは確かに存在しており、日々人々の命を奪っています。一方で異端者との因果関係は不明で、この後明らかになってくる模様。そんな絶対的な存在として君臨する神殿ですが、彼らの不穏な動きに気づき調査を始めるのが、王宮の存在。「血屍病」という死の病の存在を前提に、教会と王宮の二つが対峙しあうという構図で、物語の黒幕はさらに上に居そうな感じ。展開次第では、裾野の広い大きな物語になってくるかもしれません。
 
 どうも私は酒巻先生の作品にはまってしまう傾向があるようで、今回も割と夢中で読んでいました。しかし一方で「イザヤカク」(全4巻)の1〜2巻の期待感からの、後半2巻の落ちっぷり(特に最終巻)はちょっと驚くほどで、今回も素直に追いかけて良いのか未だに躊躇しているというのが正直なところです。いや普通に行ってくれれば「+C sword and cornett」とか「07-GHOST」とか、同じゼロサムの売れ線作品を追いかけるような所に行けると思うんですが…。なんて先のことを考えても意味がないので、私は引き続き追いかけようと思います。とりあえず先立つ気になる要素は、ちょっと暗い雰囲気を纏いすぎているという所でしょうか。お話のまとまりは1巻時点ではしっかりしていて、ここからの展開と折り畳み方がポイントとなりそうです。


【男性へのガイド】
→女性向けファンタジーの要素が強いかと思われます。物語に厚みが出てくるのも、これからでしょうか。
【感想まとめ】
→1巻のワクワク感は引き続き本作も。さて今回はどうなるのか…。



作品DATA
■著者:酒巻行里
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサムコミックス
■掲載誌:ゼロサム
■既刊1巻
■価格:552円+税


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Tag [新作レビュー] 2012.12.09
1106217777.jpg如月芳規「ハスク・エディン husk of Eden」1巻


明日はどんな話をしよう


■生きて防衛するだけが任務ではない。死してなお、聖都を護る供物となる…。
 ここは古代城塞都市エルドラド。この都市とは名ばかりの廃墟の中心には、「護るべきもの」として位置づけられた得体の知れない巨大な塔がそびえ立っている。世界政府の軍人と成り、聖都を護ることになった第56部隊に所属することになった僕等は、今日この戦場で出会った。出ることも許されない此処を何故守っているのか誰も知らない。だけど僕等は戦い続ける…
 
 如月芳規先生の新作でございます。スカイブルーが鮮やかな表紙で、書店でとても目立っていました。本作ですが、とある廃墟都市を護る若い兵士達の生き様を描いた物語になっています。舞台となるのは古代城塞都市・エルドラド。人は住んではおらず、街の中心に“護るべきもの”として政府に位置づけられている塔・ジグラッドが立っています。その中に何があるかは明らかにされてはいないものの、反政府組織はその塔の“聖櫃”を破壊しに突撃してくるため、政府軍は昼夜問わずジグラッドを命を賭して守り抜きます。本作で描かれるのは、そんなエルドラドの政府軍の一隊である、第56部隊に所属することになった若い兵士達。目的も分からないまま、命を捨ててまで任務に当たる彼らの戦いの様子が描かれていきます。


ハスク・エディン
エルドラドの様子。塔を囲むように、様々な壁がそびえ立つ。兵士は塔を護るため、命懸けで日々の任務にあたる。


 男女の小隊が大きな壁に囲まれた都市で侵入者と戦う…というシチュエーションから、なんとなく「進撃の巨人」チックなイメージ。とはいえ巨人のようなわかりやすく強大な敵がいるわけではなく、また兵隊達に目指すべき目的のようなものも掲げられていないため、もっと空気は淡々/殺伐としており、描こうとしているものも恐らく全然違うのかと思われます。

 そこにあるのは兵士たちを取り巻く不条理さとやるせなさ。塔を護る壁は複数存在するのですが、塔に最も近い壁は兵士達の亡骸を埋葬することで育つと言われており、塔と護るだけでなく、最終的には死んで壁の供物となることまでが任務になります。そんな状況であるにも関わらず、兵士たちは恐怖に怯えることはあまりない様子。というのも、新兵は置かれている状況に現実感を持てず、一方で中堅・ベテラン達はその状況を受け入れているのか諦めているのか、淡々と任務を遂行するという状況。どこか異様ではあるのですが、実際の戦場もこのような感じなのかな、という気もして、この静けさが妙にリアルに感じられたりするのです。


ハスクエディン
敵軍の襲撃は日常茶飯事。常に戦いはあり、死と隣り合わせ。


 本作の特徴を一つ述べるのならば、物語の視点となる主人公が度々変わる所にあります。そしてその視点の切り替えのきっかけとなるのは、他でもない主人公の“死”。あまりに簡単に主人公が死に、別の人物の視点に切り替わるので、ちょっと驚く方もいるかもしれません。こういった視点の切り替えは、何か軸となる大きな物語がないといけないのですが、本作の場合はベールに包まれている塔の正体というよりは、唯一第56部隊で任務を続ける一人の女性兵士の存在がその役目を果たします。

 物語がこの先、不条理さの中を生きる兵士達のミクロな物語に終始するのか、はたまた“護るべきもの”の正体がわかり、現状打破を目指す大きなマクロな物語へと移って行くのか、今はまだわかりません。後者の方が個人的には好みでしょうか。何はともあれ先の女性兵士が鍵を握っていそうで、彼女の行動如何で物語は如何様にも転がって行きそう。1巻時点でこれという決めてはありませんが、少しでも興味を持たれた方は手に取ってみた方がよいかもしれません。


【男性へのガイド】
→これが大きな物語へと転がって行くのであれば、男性好みになっていくのかな、とは思います。
【感想まとめ】
→1巻は準備段階という感じがあります。やっぱり絵はキレイで、それだけで読み応えがありますね。個人的にはちょっと続きに興味があるので、追いかけると思います。


作品DATA
■著者:如月芳規
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサムコミックス
■掲載誌:ZERO-SUM
■既刊1巻
■価格:552円+税


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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2012.02.18
1106111896.jpgたし「東京ボイジャーレコード」


ぼんやり…
分かった気がする…
憂鬱の正体



■高校生の津上隆哉は、進路調査を前に、将来への漠然とした不安を抱えていた。…自分がやりたいこととは何か?そして、それを選んでいいのか?そんな隆哉が、クラスで浮いた存在であり、思うままに生きているように見える水橋リゲルとひょんなことから親しくなって…?それはまるで、冬の夜空のように澄み切った青春ストーリー。

 一迅社のたし先生の新作になります。前作「かきかけとけしいん」(→レビュー)がとっても良かったので今回も楽しみにしていたのですが、もうこのタイトルからやられますよね「東京ボイジャーレコード」。描かれるのは、一人の平凡な高校生の成長です。主人公の津上隆哉は、進路調査で自分の将来を考えるも、何もなさすぎて落ち込み気味。そんな中、気になるのは同じクラスの水橋リゲル。帰国子女でルックスも外国人そのもの、自由気ままに生きているように映る彼が、なんとなく羨ましく思えてきます。そんなとある日の帰り道、転んだ外国人風の幼女を助けてみたら、連れいていかれた先でリゲルとバッタリ。そこは彼と彼の妹・チャコが営む骨董屋でした。彼の追試の勉強の間、チャコの面倒を見ることになった隆哉は、これをきっかけに自分の将来を見つめ直していくことに…


東京ホ#12441;イシ#12441;ャーレコート#12441;
閑散としているかと思いきや人は多い骨董屋。全員お客ではなく、見知った間柄の身内というのが悲しくもあり、安心感もあり。そして何といってもチャコちゃんかわいい…!


 初っぱなのリゲルの登場で、「あらだいぶ女性向け感の強いキャラ配置だこと…」、と思って見たらチャコちゃん大登場。なんてかわいい女の子でしょう。テトテト歩く小ささに、耳まで隠れた帽子着用。そして帽子からこぼれる後ろ髪。これはあざとい。本作に登場するメインキャラで女性は彼女だけなのですが、もう充分立ち回れるだけの魅力を持っています。リゲルが自分の思ったことはすぐ口に出して、周りと対立しがちな、主張の強いアメリカンを地でいくキャラであるのに対して、チャコは遠慮がちで自分の主張がなかなかできないタイプ。加えて人が大好きで、とっても素直。リゲルが悪役というわけではないですが、ややクセの強い彼との対比が良く効いていて、ひと際可愛らしく見えるんですよね。
 
 「東京ボイジャーレコード」とは、リゲルとチャコが営む骨董屋の名前。祖父が道楽で立てたというこの店は、中目黒の路地裏の人目につかないところにあり、お客さんは滅多に来ません。来るのは同じ区画にある欧風のボロアパートの住人たちです。医師、学生、ニューハーフ…様々なメンバーが住まうそのアパートと、ゆったりと時間が流れるお店はこの上なく居心地の良い空間。自分の将来が見えず学校で静かにストレスを溜め、また家庭では父との二人暮らしであるため日々料理を作る日々を送る隆哉にとって、ここは良き居場所となり、そしてまた住人たちは将来を見据える上での良きモデルにもなるのでした。そこから見出すのは、自分の本当の夢と、自分の本当の居場所。大きな動きのある物語ではないですが、静かに感動を呼ぶ素敵なお話です。 
 
 なお本作が掲載されていたのは本誌ではなくゼロサムオンラインの方。無料で読むことができますので、ご興味のある方は覗いてみてはいかがでしょう。


【男性へのガイド】
→やっぱり男性キャラ多めではあるのですが、恋愛色薄めであるのに加えてチャコちゃんがかわいく、そこで一転突破できる勢いかと。
【感想まとめ】
→またしても味のあるお話でした。個人的には前作の方が好みではあるのですが、こちらもまた違ったテイストで面白かったです。


作品DATA
■著者:たし
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサムコミックス
■掲載誌:ゼロサムオンライン
■全1巻
■価格:552円+税


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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2011.10.27
1106069862.jpgD.キッサン「千歳ヲチコチ」1巻


ああ、本当に助かったよ
お前の性癖のおかげで



■時は千の年の昔、平安時代。少々風変わりなセンスを持った貴族の女子と、若い割には世を悟ったような貴族の男子…。二人が偶然交わした「文」が、物語を奏で始める   。雅なる平安文化と風土の中、彼らの日々は「まったり」と進んでいく…模様?

 「共鳴せよ!私立轟高校図書委員会!」(→レビュー)のD.キッサン先生の連載作でございます。短編集や作品集を発表しつつ、お待ちかねの巻数付き。前回は図書委員会の日常的な非日常を描いたギャグ4コマでしたが、今度のお話の舞台は平安時代。紫式部に清少納言、授業で誰もが学んだけれど、なんとなくしか覚えていないあの時代を、持ち前の脱力感で鮮やかに、そしてゆるやかに描き出します。物語の主人公となるのは、表紙に描かれている二人。髪の毛が茶色で、性格もなんだか風変わりな貴族の女子・チコと、真面目ながらその年らしからぬ落ち着きを持ってしまった貴族の男子・亨。なんの接点もなかった二人が、ひょんなことから手紙のやりとりをするようになるのですが…というところから、物語ははじまります。
 

 平安時代ということで、荘厳だったり華やかだったりというイメージが先行するのですが、こちらのお話はあくまでユルく。華やかさはあるにはあるものの、それを前面に押し出す事はなく、どちらかというと日常的なホームコメディに仕上げております。当時の生活やしきたりをベースに、コメディならではのネタを落としこみ。ノンキャリだ3Dメガネだなんだっていう言葉が飛び交っていて、しかもそれが割と自然なのは、キッサン先生がそういう雰囲気を作り出すことに長けているということに他なりません。とはいえネタは入れどギャグ漫画になるレベルまではいかせず、留まるのはコメディの領域まで。そのため多くの人にとって親しみやすい、非常に読みやすい、ほんわかした雰囲気のお話になっているんじゃないでしょうか。


千歳ヲチコチ
怨霊が出たので陰陽寮に来てみたら、みんな星を身にっていたという事実に対してのツッコミ。「部活」という言葉が出てくるように、その辺かなり緩め。だからこそすごく気軽に楽しめます。



 主人公の二人は文のやりとりはしていても、互いには顔も見た事がありません。加えてお互いに素性も明かしていないので、探りようもなく。そして1巻では結局出会うことなく終了。もちろんなんやかんやで繋がりはあるのですが、生活圏は全く異なるので、序盤は二つの生活領域が切り替わるように物語は進行していきます。チコのほうは乳母に友達に、女性社会。男勝りだったり非常に変わり者だったりと、チコのみならず個性的なメンバーが揃い、非常に賑やかな女子同士の会話を楽しむことができます。一方の亨は、貴族でありながら大学に通っており(お金持ちは普通は家庭教師)、情けなかったり軽かったりな友達たちとの男社会…というか学生社会がベース。いかにもその歳のおぼっちゃんらしい、能天気な友達が多いわけですが、その中一人生真面目な主人公が素敵です。そして家族がまた個性的で面白いという。
 
 結果様々な場所で、様々な登場人物が出てくることになり、正直キャラを全然覚えられていません(笑)それでもちゃんと楽しめる、間口の広いネタと親しみやすさ。ほんと日常ベースのホームコメディで、これからどう進むのか全くわからないのですが、それでもいいかなっていう程度には普通に面白く楽しめています。食いつきにくさもちょっとある、平安時代というテーマを、ここまで近いところにまで持って来てしまうその手腕はさすが。そういう切り口の面白さも混みで、オススメでございます。


【男性へのガイド】
→キッサン作品は男女問わず読みやすいかと。平安ってどちらかというと女性好みな感のある時代なんですが、これは中でも格別に親しみやすいかと。
【感想まとめ】
→ギャグでも真面目でもなく、中間のコメディとは。しかもそれを平安時代で。そしてそれがしっくりくるし、面白い。続きが気になるという感じではなくとも、続きを買いたいと思わせる魅力のあるお話でした。


■作者他作品レビュー
「どろ高」のD.キッサンが贈る、真面目なストーリー短編集:D.キッサン「矢継ぎ早のリリー」


作品DATA
■著者:D・キッサン
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUM
■掲載誌:ゼロサム(連載中)
■既刊1巻
■価格:552円+税


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レビュー
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レビュー
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レビュー
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レビュー
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