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Tag [新作レビュー] 2010.02.27
1102830523.jpgカトーナオ/榎田ユウリ「宮廷神官物語」第1巻


ふたりなら
ふたりで村を出られるなら…
…いいかもしれない



■美貌の宮廷神官・鶏冠は、護衛を引き連れてとある山奥の村を目指していた。王命を受けて次の大神官の決定に必要な「奇跡の目:慧眼」をもつ少年を捜しており、その少年が山奥にあるハシバミの村というところにいるというのだ。その少年は人の悪しき心を見抜くと言われており、鶏冠はさぞ聡明な少年だろうと想像するも、現れたのは聡明さを感じさせないヤンチャな少年で…!?美貌の神官・鶏冠、奇跡の目を持つ少年・青天、そして青天を守る剣の達人・曹鉄の、王都への旅が始まった!

 人気アジアン・ファンタジー小説のコミカライズ作品でございます。主人公は、女性顔負けの美貌を持つ宮廷神官・鶏冠。王命により、次期大新官の決定に必要な「奇跡の目」を持つ少年を探し、その少年がいるとされる山奥の村・ハシバミ村にやってきます。奇跡の目:慧眼とは、人の悪しき心魂を看破する眼であり、その眼を持つ者:慧眼児は、三百年にひとりの奇跡といわれる存在。さぞ聡明な少年であろうと想像していると、出てきたのは活発で猿のように駆け回るヤンチャな少年。どうにもその少年・青天が慧眼児であるとは信用できないものの、村の者たちの強い推しにより連れて帰ることに。そしてその夜、一緒にきた護衛が突如として鶏冠と青天の命を狙い襲ってきます。狙いは恐らく、慧眼の持ち主を連れて帰らせないこと。幸い命は、青天の保護者・曹鉄によって守られますが、命が狙われていると知ったらじっとしているわけにもいきません。鶏冠と青天、そして正当防衛とはいえ王仕えの人間を殺めてしまった曹鉄は、王都を目指して旅をしていくことになります。


宮廷神官物語
途中で仔虎も仲間になる。可愛げがあり、マスコット的存在に。


 最終的な目標がよくわからないのですが、これは王都についたらお終いなんでしょうか。1巻で、物語の進み方を見ていると、着いた後も物語は続きそう。とりあえず1巻までの流れを説明すると…次々にやってくる刺客と、それに立ち向かう3人。鶏冠は基本何も出来ませんが、それを青天のヤンチャさと曹鉄の剣技で切り抜けていきます。青天は確かに不思議な力を持つ証(額に石がある)はありますが、不思議な力に関しては自覚は出来ておらず、都に向かうことを決めたのも、村では奇異の目で見られているため抜け出したかったという想いから。その後のことはあまり考えてはいません。そして一緒についてくることになった曹鉄も、途中までは彼らについていきながら、どこかで隙を見て逃げ出そうと考えています。それぞれに想いを抱えながら、都を目指す一行は、やがて様々な人に出会い、想いとは裏腹にその絆を深めていくことになります。

 RPGってこんな感じだよね。というのが最初の印象。目的地が設定され、行き当たりばったりでイベントが発生し、その都度切り抜けていく。故に出会いも豊富で、キャラガたくさんみたいような人にはうってつけの内容。いっそ水滸伝みたいに108人仲間に…なんて思いましたが、さすがにそこまですると誰が誰だかわからなくなっちゃうのか。キャラが多く登場する割に、描き分けはしっかりできており、そのへんで困ることはないと思います。ただ場面の切り替えと、見所の強調に拙さがみられるのか、読んでいてあまりに引っ掛かりがなく流れていってしまう印象だったのがちょっと残念なところ。とはいえ初連載ですから、そのへんを考えるとご愛嬌とというところなのでしょうか。


【男性へのガイド】
→キャラ重視だとすると、やっぱり女性の方が楽しめるのかな、という印象。
【私的お薦め度:☆☆   】
→原作はまた違うのかもしれませんが、あまり引っ掛からなかったというか。ただ物語的な齟齬があるわけではないので、十分楽しめる内容にはなっていると思います。


作品DATA
■著者:カトーナオ/榎田ユウリ
■出版社:角川書店
■レーベル:ASUKAコミックスDX
■掲載誌:Asuka(2009年5月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:560円+税

■購入する→Amazonbk1

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Tag [オススメ] [BL] 2010.02.14
32109317.jpg中村春菊「Hybrid Child」


私がこの世からいなくなった後
どのくらいたてば
貴方は
私を忘れられるのだろうか



■機械でもなく、人間でもない、持ち主の愛情度合いを反映して成長する、それはある意味鏡。「ハイブリッド・チャイルド」と呼ばれるそれは、はじめ子供の姿をしていて、持ち主が愛情を注ぐことによって如何様にも自分好みに育つシロモノである。小太郎の家にいる葉月も、小太郎が8歳の時に拾ってきたハイブリッド・チャイルド。いつも小太郎の側にいて、厳しくも小太郎の面倒を見てくれる葉月だったが、ある日突然体に異常をきたして…!?

 アニメ化もされた「純情ロマンチカ」で有名な中村春菊先生のBL作品。こちらの評価も高いので、10巻以上出ていて敷居の高いイメージのある「純ロマ」に手を出す前に、こちらを読んでみました。ジャンルとしては歴史物のファンタジーになるんですかね?けれども戦闘シーンとかが出てくるわけではなく、人間ドラマがメイン。人間でもなく物でもない、感情を持ち成長もする人工物・ハイブリッド・チャイルド(HC)を巡る3つのストーリーが、江戸・明治あたりを思わせる時代を舞台に展開されます。はじまりは、名家の跡取り息子・小太郎と、かつて小太郎が拾ってきたHCで、今は執事として彼のお世話をしている葉月がメインのお話。ずっと一緒に育ち、喧嘩をしつつも強い絆で結ばれた二人でしたが、ある日突然葉月の体に異常が。突然の出来事に驚いた小太郎は、慌てて開発者である黒田という男の元に葉月を運び込むのですが、そこで思いもよらぬ宣告をされることに…というストーリー。


Hybrid child
第2話。主人のために、自分のために、はやく大きくなりたいHCが主人公。まぁとにかく皆健気で切ないです。


 2話目はまた別のHCと持ち主がメイン。こちらも持ち主とHCの強い絆を描いた作品となっており、非常に感動的な要素が詰まった内容となっております。そして最後は、1話目と2話目に繋がる、HCの開発者のストーリー。彼がどうしてHCを作ったのか、そこに込められた思いが描かれます。HCは、持ち主の愛情がいっぱいに注がれた存在ですから、自然とその間にある絆というのは強くなっていきます。加えて人間同士でないと言う、なかなか乗り越えられない壁というのも感じさせるため、感動を作り出す仕掛けは設定の時点で満載。これは設定の時点で勝ち。これを悲劇・喜劇的に表現するのなら「観用少女」(→レビュー)のような形で、感動的に進めるのならこういった形といった感じなのでしょうか。
 
 徹底してお涙ちょうだいな感動路線を進むのですが、人によっては「ちょっとベタすぎない?」と思ってしまうかも。ただ展開としては非常にキレイですし、妙に捻っていないので、読んだ後の清々しさはなかなかのものがあります。また直接的な表現はなくとも、絵や雰囲気でBLっぽさはビンビンに感じさせてくるのですが、このベタっぽい展開も相まって、読みやすさは抜群。今まで読んだどのBL作品よりも、すらすらとページをめくっていくことができたように思います。これは単に大ゴマ使いってだけでなく、読ませ方が抜群に上手いからこそという感じが。もし「純ロマ」もこんな感じだとしたら、それだけ人気が出て多くの人に受け入れられているというのも納得です。また読切り作品集かと思って読んでいたので、最後に作品としてぴしっと形になったのには正直感動。そんなにBL作品読んでませんが、この組み立てはさすがだと思いました。

 エロシーンは少なめ。キスが数回にペッティング的な描写が幾度かという感じ。そこに限らず表現がいちいちBLっぽさを感じさせるのですが、多分勢いに乗って読み進めているので、その衝撃を真正面から受けることはそんなにないはず。


【男性へのガイド】
→かなり読みやすい部類に入るのではないでしょうか(あくまでBL基準ですが)。キスとかまでなら大丈夫、クサい話も大丈夫という方は。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→スピーディーに読み終わり。最初はちょっとクサすぎないかと思っていたのですが、最後にバシッとまとめてきたところは否応無しに感動。評価の高さ、作者さんの人気っぷりも納得の作品でした。満足満足。


作品DATA
■著者:中村春菊
■出版社:角川書店
■レーベル:あすかコミックスCL‐DX
■掲載誌:BE・BOY GOLD('03年8月号,'04年6月号~10月号)
■全1巻
■価格:571円+税

■購入する→Amazonbk1

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2010.01.31
31730842.jpg由羅カイリ/雪乃紗衣「彩雲国物語」第1巻


秀麗どのの
お手並み拝見といこうではないか



■5巻発売しました。
 「彩雲国」の名家・紅家に生まれ育った紅秀麗は、国でも一・二を争う名家の育ちであるにも関わらず、家系は火の車で日々バイトに大奮闘。屋敷はボロボロ、家臣は静蘭一人だけと、楽しいながらも決して楽な生活ではない毎日を送っていた。そんな所に舞い込んだ、とっても美味しい仕事の話。金五百両で、“若きダメ王様”の教育係になって欲しいとのこと。家の財政難っぷりを考え、すぐさまその仕事に飛びついた秀麗だったけど、期間中は貴妃として入れと言われ…!?

 人気小説のコミカライズ作品でございます。舞台となるのは、中国を思わせる彩雲国という国。モデルは唐らしいですね。先代王の死後、跡目争いを経て後継者が決定したという時期。ヒロインとなる秀麗は、国でも一・ニを争う名家の娘でありながら、跡継ぎ争いの煽りを受けて家は困窮。今では父と家臣一人と三人で生活しており、秀麗も日々バイトに明け暮れる毎日を送っていました。そんなところに舞い込んだ、“若きダメ王様”の教育係になって欲しいという依頼。金五百両という大金を提示されたことから、秀麗はすぐに承諾するのですが、条件が一つ。それは教育係ではなく、名目上は貴妃として後宮に入って欲しいということ。それを呑みいざ後宮へ向かうのですが、王様がなかなか食えない相手。噂どおり、政治には興味がなく、男色の気ありではあるものの、それはどうやら演じているらしく、その真意は見えません。その眠ったやる気を、秀麗をはじめ周りの人間たちが動かしていくことになるのですが…というところが導入になります。


彩雲国
意志の強い真っ直ぐなヒロインであるので、個性的で優秀な男たちの中に女一人でも負けることがない。良いヒロインです。


 そこからスタートし、ゆくゆくは秀麗が官吏を目指していくというお話になっていきます。お話の開始当初は、官吏の登用試験は男性しか受験できないという決まりがあり、その道のりはなかなかに厳しいものがありますが、導入にて王様はじめ王宮の人間たちと親交を深めていることもあり、しっかりとそれが効いてきます。この辺のストーリー設計はさすがというところ。王宮が舞台ではありますが、国全体を巻き込んで…というような壮大な大河ドラマが展開されることはほとんどなく、それなりにこじんまりしているという印象。ただ地理スケール的な小ささは、内部構造をやや複雑にすることでカバー。しっかりと伏線を用意して、読み手を飽きさせません。
  
 書評を見ると、原作にかなり忠実に物語が描かれているみたいですね。原作未読の私でも、世界観を始めキャラクターの出自など、すんなり理解することができました。全体的に丁寧に描かれているので、読み手に非常に優しいと思います。ただ多数の眉目秀麗な男たちが、ヒロインを取り巻いており、ビジュアルおよび名前(中国語っぽい感じ)で区別を付けることが若干難しかったりするかもしれません(私か)。


【男性へのガイド】
→読みにくくはないでしょうが、好んで読むような類いの作品ではないかと。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→安定感は抜群。全体的に丁寧に描かれているので、非常に読みやすいですが、そのぶんインパクトには乏しいかも。ってそういうのを求める作品ではないんですけどね。


作品DATA
■著者:由羅カイリ/雪乃紗衣
■出版社:角川書店
■レーベル:ASUKA DX コミックス
■掲載誌:ビーンズエース(2005年vol.1~連載中)
■既刊5巻

■購入する→Amazonbk1

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Tag [新作レビュー] 2010.01.24
1102808572.jpg野村美月/日吉丸晃「“文学少女”と美味しい噺(レシピ)」第1巻


ぼくの「愛しき言」が
あなたのお腹をいっぱいにしていることを   
ぼくはいつも
願っています



■これから遠子先輩の話をしようと思う。ぼくを導き救ってくれた“文学少女”の話を   
この世のありとあらゆる物語や文学を食べてしまいたいほど愛している“天野遠子”と、元・美少女(?)覆面作家の井上心葉(♂)。多くを失い、小説を書くことをから遠ざかっていた心葉は、むりやり遠子に文芸部に引っぱっられて以来、彼女のお腹を満たすため、彼女に三題噺を書かされる毎日を送っていた。そんなふたりの不思議で優しい日々を、今はいっぱしの小説家になった“ぼく”がふりかえる。たくさんの思い出、彼女がくれたいくつもの物語、その痛みや優しさを…

 人気ライトノベルのコミカライズ…だと思っていたのですが、ちょっとこれはコミカライズとは違うかも。それについては後ほど書くとして、「文学少女」のご紹介です。主人公は、元売れっ子作家の高校2年生・井上心葉。中学の時にデビューし瞬く間にベストセラーになるも、それが原因で深いトラウマを負うことに。以来小説を書くことから遠ざかっていたのですが、高校にて先輩の天野遠子に出会い、彼女の秘密を知ってしまうことで再び文学に触れていくようになります。彼女の秘密とは、人間が食事を摂るように、物語を食べるというもの。本を食べたり原稿を食べたり…自由奔放な性格も相まって、なんとも不思議な生き物に見える彼女を、心葉は「妖怪」と呼んでいます。そんな文学少女のお腹を満たすため、心葉は日々三題噺(3つのキーワードを使って小説を書くというもの)を書かされているのでした。


文学少女
本を食べるという描写はなかなか強烈ではあるけれど、遠子の場合どこかお上品で可愛げがある。実際食べる人見たことあるしね。辞書食べる人だけど。


 お話は、毎回なにかしらの文学作品がピックアップされ、それにシンクロするような形で物語が展開。読切り形式なので、多くの文学作品に触れることができます。それがひとつ、このシリーズの見所になっているようですね。また物語の導入は、小説家としてバリバリ活躍する、“その後”の心葉が、過去を懐かしむという視点からおくられます。短編と、過去回想という二つの要素が合わさった影響か、脇役たちはまったくといっていいほど登場しません。もともとそういう話なのかと思ったのですが、どうやら原作は違うようで。言うなればこれは、コミカライズというよりはアフターストーリーを漫画で読んでいるみたいな感覚?いや、描かれるのは高校時代なので,アフターストーリーというのはおかしいのだけれど、後日談みたいな感じというか。そういう意味では、やはり原作をある程度知っている方が、よりこの作品を楽しめるのではないかな、と。特に遠子さんは、「このライトノベルがすごい!」で女性キャラの人気ナンバー1になっているくらい素敵な女性らしいではないですか!読者サイドにそういった“思い”があるからこそ、よりこの物語で語られる遠子さんとの思い出や、心葉の思いが沁みるのではないかな、と思いました。
 
 オマケ漫画として、毎回テーマにされる文学作品を、本編に登場しない脇役たちで人形劇調で10ページほどで解説するというものがあります。この充実っぷりがすごい。オマケ漫画というにはもったいないくらいで、これも立派なコンテンツのひとつですよね。原作未読者にとっては、突然しらないキャラ達がわらわらと出てくるので戸惑うのですが、原作ファンであればこれもまたお楽しみのひとつになるのかもしれません。だからこそ原作を知っていたほうg(ry
 

【男性へのガイド】
→男の子視点で、文学少女はカワイイし、なんで女性向けレーベルでの発売なんだろう。確かに詩的に感動的にさせようという動きはあるのですが、だからって男性に向かないってわけじゃなかろうし。
【私的お薦め度:☆☆   】
→長編で読みたいなぁと個人的には。読切りに加えオマケ漫画がかなり長くはさまれるので、なんとなく本編が印象に残らず。試みとしてはアリなのでしょうが、あくまで原作既読者向けなのかな、という印象が。でも原作未読でもこれだけはわかる、遠子さんは素敵。


作品DATA
■著者:野村美月/日吉丸晃
■出版社:角川書店
■レーベル:ASUKA COMICS DX
■掲載誌:ビーンズエース(2009年vol.17~vol.19),Asuka(2009年9月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:560円+税

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2009.11.30
31730840.jpg阿倍野ちゃこ「クロム・ブレイカー」第1巻


守るよ
君を守る



■4巻発売です。
 聖ベツへレム教会に保護されている少女・凪菜聖は、聖母マリアの生まれ変わりの「マリアの娘」とされている存在。胸にはその証のクロスの痣がある。そんなある日、その胸の痣が確たる証拠と、彼女を狙う悪魔の刺客が。そんな窮地から彼女を救ったのは、法王庁の対悪魔特殊部隊「クリムゾン」の代理人・高城黔という少年だった。以降絶えることなくその身を狙われる聖を、黔は身を呈して守っていくが…!?

 ビーンズエース連載の、戦慄ゴシック&ガンアクション。ヒロインは、聖母マリアの生まれ変わりとされる、凪菜聖・15歳。幼い頃に両親を亡くし、今は日本のベツへレム教会に身を寄せています。予言書に記されていた「生まれ変わりの者、光昇る地に現れる」という言葉と、「十字架の聖痕」という手がかりにより法王庁に発見され、同時に彼女の力を利用しようとする大財閥ティアマト財団にその身を狙われるように。生まれ変わりはどちらに転んだとしても強大な力を発揮するため、法王庁は聖をティアマト財団に渡さぬよう、腕の立つエージェントを送り出すことに決定。そして派遣されたのが、高城黔・15歳というわけ。以降聖の元には絶えることなく刺客が送り込まれるようになるのですが、その度に黔が彼女の身を守るという感じ。


阿倍野ちゃこ「クロムブレイカー」
ガンアクションということで、黔は当然銃で戦う。ただその破壊力がハンパないです。


 アクションが売りだと思うので、そこまで深いメッセージ性や設定があるわけではありませんが、その分説明が少ない割に状況を理解するのは容易で、ある程度の読みやすさは確保されています。ヒロインは生まれ変わりとしての自覚はないものの、身を呈して守ってくれる(言葉では言い表さないけれど)黔との触れ合いを通し、成長、心を通わせていきます。ヒロインには8年より前の記憶がなく、またあるとされる奇跡の力も発現していない状態。それにはとある過去が関わっているのですが、それは追々明らかに。一方の黔にも、その地位にいるだけの過去が。基本的にはキャラ重視のお話ですから、その辺の描写はしっかりしております。
 
 一応「ビーンズエース」連載作なのですが、なんとなくAsukaとかで連載してるような印象を受ける作風。腐っぽいんですが、その濃度は低めというか。


【男性へのガイド】
→ビーンズエースということを考えると、それなりに読みやすいのでは。ヒロインの聖もカワイイですし。ただ楽しめるかはわかりませんけど。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→絵的にも話的にも読みやすさはあるのですが、やや決め手に欠ける印象。スタイリッシュガンアクションということで、その手の作品が好きな人は問題無く楽しめると思います。


作品DATA
■著者:阿倍野ちゃこ
■出版社:角川書店
■レーベル:AsukaDXコミックス
■掲載誌:ビーンズエース(2005年8月号~)
■既刊4巻

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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